マンション資産価値ランキング!−そこから将来の法則を見出すには

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★ 3月31日付SUUMOでは、『資産価値BEST100』を特集しています。これは、資産価値に関する参考指標の一つ「リセールバリュー」が高い駅をランキング形式で紹介するものです。

 「リセールバリュー」とは、おおよそ10年前に分譲された新築マンションが、現在、中古物件として当時の何倍の価格で流通しているかを示す
「価格維持率」のことです。なお、「リセールバリュー」は、過去の実績を表すもので、今後の資産性を意味するものではありません。また、新築分譲数が少ない駅は「リセールバリュー」の集計対象外となるため、下に登場した駅のみが資産価値を維持しやすかったわけではありません。

 さて、ランキングは以下の通りです。数字はリセールバリューを表しています。


1 原宿 189.4  2 みなとみらい 178.3  3 秋葉原 167.3
4 千駄ヶ谷 142.2  5 溜池山王 140.3  6 麻布十番 138.4
7 東日本橋 135.9  8 半蔵門 135.1  9 神谷町 132.0
10 中延 134.7  11 大崎 131.1  12 永田町 129.6
13 東神奈川 129.3  14 浜松町 127.7  15 武蔵小山 127.6
16 豊洲 127.5  17 勝どき 127.0  18 四谷三丁目 126.8
19 目黒 126.7  20 麹町 125.9  21 明治神宮前 125.8
22 日暮里 124.4  23 飯田橋 122.3  24 本所吾妻橋 121.7
24 辰巳 121.7  26 武蔵小杉 120.7  27 八丁堀 120.5
28 田町 120.4  29 赤坂 120.2  30 戸越公園 119.3


 ランキングは100位まで続きますが、本記事では30位までを掲げました。このうち神奈川県の3か所以外は東京都、それもすべて23区内の駅です。

 神奈川県の3か所は
2位のみなとみらい、13位の東神奈川、26位の武蔵小杉です。みなとみらいと東神奈川は湾岸地域で、みなとみらいはまさに横浜再開発MM21の本拠地、東神奈川はそこから少し外れますが、こちらも再開発エリアで、タワマン物件が坪単価200万円未満で購入できたところでした。いずれも再開発が一段落し、今後新規のタワーマンションが生まれる可能性が低く、希少価値が出ています。武蔵小杉はまだタワマン開発の余地がありますが、交通利便性の高さ、新たな商業施設の誕生で人気が高まりました。

 23区物件は都心が中心です。
1位の原宿、4位の千駄ヶ谷、21位の明治神宮前が渋谷エリア、3位の秋葉原、7位の東日本橋、27位の八丁堀が日本橋・銀座・秋葉原エリア、5位の溜池山王、6位の麻布十番、9位の神谷町、14位の浜松町、28位の田町、29位の赤坂が港区エリア、8位の半蔵門、12位の永田町、20位の麹町、23位の飯田橋が千代田区都心エリア、18位の四谷三丁目が新宿エリアです。

 続いて、
16位の豊洲、17位の勝どき、24位の辰巳が湾岸エリアです。上掲の14位浜松町、28位田町は、このコロラリーでもあります。

 都心ではない地域では
城南が強いです。10位の中延、11位の大崎、15位の武蔵小山、19位の目黒、30位の戸越公園と、東急目黒線、東急大井町線の駅がランクインしています。一方、東急線でも人気1、2位を争う東横線、田園都市線が姿を見せないのは、従前よりマンション価格が高かったからでしょうか。

 そして下町エリアでは、
22位の日暮里、24位の本所吾妻橋が上位となりました。日暮里は駅直結タワーの誕生、日暮里・舎人ライナーの開通、本所吾妻橋は浅草隣接でありながら坪単価が安い地であったこと、スカイツリーの誕生などが好材料だったと思われます。

 上記の注意書きのように、新築マンション数が少なくてランキングできなかった駅もありますが、逆に
マンション供給が盛んでありながらランクインしていない駅、沿線、行政区もあります。上位駅のグルーピングをするとともに、そういったランクインしていないエリアを丹念に見ていけば、もう少し何らかの法則が見えてくるかもしれません。

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| 市場動向 | 19:03 | comments(0) | - |
新型コロナウィルスの影響?で不透明だった2月ー今月は壊滅的な結果か

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★ 不動産経済研究所は3月17日、『首都圏のマンション市場動向−2020年2月度−』を発表しました。これによれば、本年2月の発売は35.7%減の1,488戸、昨年9月以降6カ月連続の減少となりました。
  
  1月の発売戸数1,245戸よりは多いのですが、1月は年間で最も販売戸数の多い12月の反動で最少販売戸数となることも多いので、回復したとは言えません。一昨年2月は2,490戸、昨年2月は2,313戸の販売でしたので、
2月としては大幅減と言っていいでしょう。


 1戸当たり価格は6,536万円、平米単価97.4万円でした。1月の平均価格が『白金ザ・スカイ』の影響で8,360万円と跳ね上がったことから考えると落ち着いてきたとも言えますが、2月価格もここ3年間で1月に次いで高額となっています。引き続き一般サラリーマンには手が届きづらい価格水準と言えます。


 契約率は59.3%で、前年同月比 6.2ポイントダウン、前月比では3.7ポイントダウンとなりました。50%台に落ち込んだのは3カ月ぶりで、昨秋の消費税増税期に近い売り上げの鈍さです。地域別契約率では都区部が53.8%と首都圏では最も低くなりました。通常最も人気が高い都区部で最低の契約率を記録したのは珍しく、23区物件は大多数の人が「買いたくても買えない」レベルになっている証です。

  即日完売物件として名前が挙がっているのが『
サンリヤン北綾瀬 1期 3次(足立区、7戸、平均4,394万円、平均1倍、最高1倍)』と、『レ・ジェイド大倉山 1期(港北区、5戸、平均6,490万円、先着順)』で、どちらかと言えば郊外に位置づけられる物件でした。


 販売在庫数は8,166戸で、前月末比522戸の減少('20年1月末8,688戸、'19年2月末8,572戸)でした。販売戸数を圧縮して、在庫消化に努めた結果でもあります。

  2月の超高層物件(20階以上)は10物件248戸(37.8%減)、契約率51.2%(前年同月19物件399戸、契約率50.4%)でした。
タワー物件の契約率が平均を下回る状況が続いています。

  価格帯別販売状況を見ると、
4,500万円以下の低価格帯と、1億円以上の高価格帯で売れ残りが目立っています。2月は新型コロナウィルスが中国で蔓延し、また日本でもクルーズ船への対応で大わらわだった頃で、「先行きへの不透明感」が増していました。それが買い需要の旺盛なアッパーミドルを除く富裕層や一般サラリーマンの買い控えを生んでいたのでしょう。

  そして
今や新築マンション購入などとんでもないといった雰囲気となりました。大々的にモデルルームへの見学を広報した新築タワーマンションもありましたが、ひんしゅくを買わなかったかどうか心配になるほどでした。3月はおそらく売り上げとしては壊滅的な結果になっているのではないかと想像しています。

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| 市場動向 | 19:31 | comments(2) | - |
REIT指数大暴落!−新型コロナウイルスは不動産市場を破壊するか?

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★ 先ほどTwitterを何気なく見ていたら、REITがトレンドワード入りしていました。何事かとクリックすると、次のような衝撃的な記事が出てきました。

「東証REIT指数が一時17%安と急落、リスク資産の現金化で売り殺到」

 東証REIT指数が大幅に6日続落。一時1,160近辺と前日に比べ17%前後まで売られた。NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信<1343>やダイワ上場投信−東証REIT指数<1488>といった同指数に連動する上場投信(ETF)も急落している。高利回りのREITは、全般相場が下落するなかでも比較的底堅く推移していたが、市場でリスク資産の現金化の動きが強まるなか、今月に入りREITに対する売りが一気に膨らんでいる格好だ。REITに対する投資を活発に行っている地方銀行などからの売り観測が出ている。分配金利回りが10%を超えるREITも続出する状態にあり、同指数がどこで下げ止まるかが注目されている。

 上記はKABUTANの13時56分時のニュースです。
最終的には18%安となり、サーキットブレーカーも2度発動したという惨憺たる有様でした。

 私も積立投信の一部にREITを組み込んでいるので、最近下がっているなあ、と感じていましたが、
このひと月で50%近い暴落をしているとのことで、つまり、半値になってしまったということです。直接の実物資産ではないとは言え、これによりデベロッパーの不動産再開発への融資が困難となり、回転が鈍ることが想定されます。今後は投げ売り状態の格安物件が街にあふれることになるのでしょうか。

 一方では、これは一時的な現象ともとれます。売りの主体は地銀ということで、3月の決算期を控え、この苦境の中で自己資本比率4%を維持するために必死に売っているのかもしれません。

 しかし、株式市場では、
不動産株も大きく下落しています。3月13日は、引開始後も値が付かない不動産株が相次ぎ、同日の下落率は、住友不動産が▲13.4%、三井不動産が▲10.7%、東急不動産HDが▲9.8%、三菱地所が▲9.2%でした。

 3月13日の下落の主要因は、
「外国人のロスカット(強制損切り)」でした。不動産株は相対的に新型コロナの影響が少ないとして持ち続けていましたが、他の銘柄の損失の埋め合わせに売り始めたようです。

 一時的な売りとの見方がある一方で、
「新型コロナの影響が長期化し、実物不動産市場が調整局面に入るのも不可避」との見方も広がっている模様です。経済活動が縮小すれば、不動産市場への影響も避けられないからです。東京五輪開催が延期となれば、選手村のマンション『HARUMI FLAG』の引き渡しも影響を受けることとなり、開発資金の回収が遅れ、業績の下押し要因ともなり得ます。

 この3月13日時点で、
地銀の関係者は、「今日はまだ売らなかったが、この選択が合っているのか自信が持てない」と、日本経済新聞の取材に対して述べていました。本日のREITの暴落は、「やはり選択が誤っていた」との判断なのでしょうか。

 足元では、時流に乗って簡易宿泊所事業を始めた個人投資家が地獄の苦しみを味わっています。当てにしていた外国人旅行者がまさかのほぼゼロとなり、多額の運営経費だけが日々出ていく状況です。

(どエンドくんのツイート)
 ブローカー
「昨年ご紹介した逗子のビルなんですが、おかげさまで満室になりまして!確定利回り6.5%になりましたので再度ご紹介をと思いお電話いたしました!」
 どエンド「今日のREIT指数知ってます?」

 これからどうなっていくのか、日本の不動産マーケットも未曽有の事態に突き進んでいるのかもしれません。

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| 市場動向 | 19:22 | comments(0) | - |
値下がりマンションの実名が明らかに!−そのリストからわかること

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★ 週刊東洋経済3月14日号は、「マンションの罠」という特集を組んでいます。その中で、『1都3県「実名」ランキング 値上がり&値下がり物件はここだ』として、さまざまな観点から値上がり&値下がり物件を発表しています。

 値上がりマンションの実名はよく掲載されますが、
値下がりマンションまで実名を明らかにすることは珍しいです。通常は居住者に配慮して掲載しないものですが、一方ではデータとしては厳としてあるもので、「事実の適示」という意味では掲載しても責められることはなく、むしろ購入検討者の今後の購入検討に役立つという判断でしょう。

 しかし、本ブログではやはりこれを掲載してマンション名を拡散することは避けたいと思います。その代わり、これによりわかることを書いてみることとしました。

 まず、
新築時と中古時の価格の比較において値下がりしている物件の上位には23区物件では1件だけランクインしていました。それは、北区浮間舟渡アドレス物件で、駅から徒歩10分超です。新築時から約42%下落していますが、分譲時が2007年の不動産プチバブル時だった影響があると思われます。

 それ以外の東京都の値下がり物件上位は、
八王子市が3件、羽村市が2件、青梅市が1件、あきる野市が1件、東村山市が1件、町田市が1件となりました。10年前比上位は首都圏全体のランキングしかありませんが、東京では東村山市が1件、羽村市が1件ランクインしています。

 興味深いのはタワーマンションで、
東京都内物件が値下がり物件ランキングに3つ登場しています。1件は「東大島」駅徒歩15分超なのですが、あと2件は、「武蔵小金井」駅徒歩1分、「京急蒲田」駅徒歩3分のタワーという人気駅の駅近タワー、しかも総戸数100戸以上の大規模マンションでした。

 つまり、
タワー・駅近・大規模という値上がり要素を3拍子揃えた「鉄板マンション」であっても、元々の価格が高ければ中古市場で値下がりすることがあるということです。冷静に考えれば当たり前なのですが、タワマン物件は将来の値上がりを信じてついつい価格に「目をつむって」買いがちです。最近の新築タワマンはそんな購入検討者の心理を見越して「ものすごい」高値を付けてくるので、これがよい教訓になると思います。

 逆に、
駅徒歩11分以上の敬遠されがちなマンションであっても、品川、広尾、中目黒、天王洲アイルなど人気地であれば騰落率が3割〜6割超にも高騰しています。これは、人気が出る前に安い価格で駅から距離がある物件を購入し、その後その駅が人気が沸騰して価格が上昇する事例となっています。

 これらから
「わかる」ことは、結局その物件の価格が中古市場で上がるかどうかは「わからない」ということです。相場は相対的なものであり、売主も買主もその時はその価格が「適正」であると思うから、その価格で売り、買うわけです。およそ人間が合理的な存在であるならば、未来は予見できないという当たり前の事実の下で割り切ってマンションを買うしかない、という判断になるのでしょう。

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| 市場動向 | 19:30 | comments(2) | - |
新型コロナウィルスは不動産業界に影響を与えるのか?

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★ まさかここまでとは、と影響が深刻なのが新型コロナウィルスです。クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号における寄港判断をきっかけとして国内外で大問題となり、日本は今や感染が最も懸念される国の一つとなってしまいました。

 政府の要請した小中高校の一斉休校から
国民生活への影響が身近なものになっています。広範な経済活動に大きな影響が出始め、株価も大きく下落しています。不要不急の外出は控えるように言われており、マンションのモデルルームへの来客数の減少、売り出し時期の延期なども予想されるところです。

 これらについてのレポートはまだ見つけられないのですが、
不動産投資についての影響については、この業界の最大手サイトである『楽待』が緊急アンケートを行っており、その結果が3月2日に記事となって掲載されました。

 それがコラム『新型コロナウイルス、不動産業界への影響は?』です。これは
不動産投資家500人と不動産会社70社に緊急アンケートしたものとなっています。

 まず、
不動産投資家500人では、影響があると答えた人が171人(34%)、影響がないと答えた人が217人(44%)と、影響がないと答えた人の方が多くなっています。

 具体的な影響として目立ったのが
「設備が入荷されずにリフォームができない」ということです。トイレやユニットバスなど、水回り関連設備の不足による影響が顕著で、ちょうどリフォームや新築の工事が進んでいたところにこの騒動が重なり、大幅な工期の遅れが出ているという声が多数聞かれました。

 住宅設備の納期が遅れている背景には、
製品によってはそのほとんどが中国で生産されている、という事情があります。「特にトイレの納品遅れが深刻」だということで、「トイレは、日本の大手メーカー3社が国内のシェアを9割握っており、その3社に部品を提供する中国の工場がすべてストップしている。再稼働の見込みも立っていない」とのことでした。

 同様の品不足は東日本大震災でも経験したものの、当時は東日本の工場の被害だったため西日本の工場に発注すればよかったのですが、
今回は日本国内の全エリアで製品や部品が不足しており、おそらくあと半年くらいは品薄状態が続くのではないかともみられています。

 水廻り部品の調達の遅れは投資用物件には限られないでしょうから、
新築マンションの部材調達にも影響があるものと思われます。3月引き渡しの物件はさすがに設備設置済で影響ないのでしょうが、現在内装工事中の物件には遅れが出るかもしれません。

 また、分譲マンション業界には関係ありませんが、投資用物件としては特に
外国人旅行者がよく利用している簡易宿泊業で影響が甚大だと思われます。簡易宿所の2月は売り上げが50%ダウン、3月の予約はゼロ」「昨年旅館業を取得して始めたホテル形式物件の売上が全くなくなってしまった」などの声が寄せられています。

 次に、
不動産会社70社の回答では、「影響がある」が44社(62%)と、「影響がない」12社(17%)を大きく上回りました。不動産投資家は自分に影響があったかどうかという視点から答えがちなのに対し、不動産会社は接客体験からより広く答えているのだと思います。

 「問い合わせ数が減少した」「イベントの開催等が行えず集客ができない」「来店予約が『コロナが怖いので』とキャンセルになった」など、不動産会社からは直接的な影響を訴える声が目立っています。また、個人投資家と同じく、不動産会社にも設備の品不足の影響が出ている模様です。

 また、店舗物件に関しては、テナント物件の飲食店経営者から
「外食を控える人が増え、客足が鈍っている。家賃の支払いが遅れる」と連絡があったという報告もありました。不動産業界では今でも来店者数が重要な指標ですが、新型コロナウィルスに伴ってお客さんのご来店が鈍ってきているとのことです。
 
 こう見てくると、
新型コロナウィルスの不動産市況に与える影響は「何らかある」と見るのが順当なようです。それが短期で終わるのか、長きにわたるのかによって、不動産価格まで影響があるかどうかが見極められると思われます。

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| 市場動向 | 19:15 | comments(2) | - |
販売価格が調査史上最高値に!−『SHIROKANE The SKY』の大きな市場形成力

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★ 17日付日本経済新聞によれば、不動産経済研究所が同日発表した1月のマンション市場動向調査によると、首都圏の1戸当たり価格は過去最高値を更新しました。新規供給が少ないなか、都区部で高額の大型物件の発売があり、平均価格を押し上げました。

 首都圏マンションの
1戸あたりの価格は8,360万円、1平方メートルあたりの単価は126.2万円といずれも調査を開始した1973年1月以来の最高値を更新しました。神奈川県や千葉県など郊外の発売戸数が減少した一方、港区など東京23区内での供給は増えました。23区内の平均価格は1億511万円と91年6月以来の高水準でした。

 首都圏の
新規発売戸数は前年同月比34.5%減の1,245戸でした。前年末にかけて在庫が膨らんでいた影響で、新規供給よりも在庫圧縮を優先した業者が多かったようです。5カ月連続の減少でした。

 新規発売戸数に対する契約戸数は784戸で、
月間契約率は63.0%でした。「2月以降も在庫圧縮を優先させる動きは続きそう」(不動産経済研究所)で、2月の発売戸数は1,500戸と見込んでいます。新型コロナウイルスの感染症拡大による販売への影響は「今の段階では小さい」(同)とのことです。

 近畿圏の新規発売戸数は同40.5%減の621戸でした。1月としては1992年以来の低水準でした。首都圏と同様に在庫圧縮を優先させる動きが出たようです。一人暮らし向け住宅の供給が少なく大阪市部などの供給が減った一方、滋賀県など郊外の供給が増えました。2月の発売戸数は1,000戸程度と見込んでいます。

 以上が日本経済新聞の記事の概要です。本記事は不動産経済研究所のプレスリリース『首都圏のマンション市場動向−2020年1月度−』によっていますので、以下その内容を見ていくこととします。

 まず、
発売戸数の1,245戸は、この3年間の各月の中で最少の販売戸数です。1月は、例年最多の発売戸数となる12月の反動、正月休み等営業休止期間の存在等で、毎年発売戸数が少ないのですが、それでも昨年1月は1,900戸、一昨年1月は1,934戸と、2,000戸近くの発売戸数がありました。

 一方、一戸当たりの価格は8,360万円、1平米当たり単価は126.2万円と、調査開始以来最高の額となりました。前月の一戸当たり価格が5,876万円でしたので、
約2,500万円も価格が跳ね上がったことになります。これは、話題の超大型タワーマンション『SHIROKANE The SKY』(1平米当たり平均単価214.8万円)の1月販売が大きく影響しています。

 人気のタワマンですので、
1月の契約率は63.0%と、前月の61.3%から改善しています。しかし前年同月は67.5%でしたので、まだ低調な数字と言えます。タワー物件の販売戸数も6物件401戸で208.5%増、契約率60.1%と、最近の20%台〜30%台からは大きく改善しました。

 販売在庫数は8,688戸で、前月末比407戸の減少と在庫整理が進みました。各デベロッパーとも9千戸台に積み上がった在庫を減らす方を優先したと言えます。

 発売戸数最小、販売価格最大と、相関関係の強い2つの数値が今回統計の特徴でした。総戸数1,247戸もある『SHIROKANE The SKY』、しかも竣工は3年後ですから、全体の発売戸数が低く抑えられる中で、同マンションが売り出されるたびに統計数値に影響を与え、ひいては不動産市況を形成するベンチマークとなりそうです。

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| 市場動向 | 19:32 | comments(0) | - |
マンション在庫が9千戸超に一挙に増加!−潜在在庫も含め売り圧力となるか

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★ 不動産経済研究所は22日、『首都圏の新築マンション動向−2019年12月度−』を発表しました。これによれば、12月の発売戸数は6,392戸で、前年、一昨年の同月の発売戸数7,462戸、6,480戸を下回りました。12月は例年、発売戸数が最も多くなる月ですので、前月の3,293戸からは大幅に増加しました。

 地域別では
東京都区部が前年同月比7.9%増でしたが、他エリアが軒並み前年同月の発売戸数を下回りました。

 契約率は61.3%で、前年同月比11.9ポイントアップ、前月比6.1ポイントアップと、最近では悪くない数値です。8月以来4カ月ぶりの60%超となります。

 地域別では
都下が74.1%と、発売戸数を絞り込んだ効果か出ました。神奈川県も契約率68.8%と高く、都区部は63.2%と平均値である一方、埼玉県が46.3%、千葉県が48.4%と低迷しました。

 1戸当たり価格は5,876万円で、前年同月比0.3%ダウンです。『HARUMI FLAG』が販売されて盛り上がった昨年8月以来、価格は6千万円を下回り続けています。価格が4か月連続6千万円を下回ったのは2017年11月以来2年ぶりとなります。

 地域別では都区部が4.0%ダウン、都下が16.4%ダウンなど、
全地域で価格が下落しました。しかも価格の下落幅より平米単価の下落幅の方が都区部をはじめほとんどの地域で大きく、専有面積が大きくなり、しかも価格が下がったことになります。

 販売在庫数は1,570戸も増加し、前月の7,525戸から一気に9,095戸と9千戸の大台に乗りました。契約率49.4%と振るわなかった前年同月の在庫9,552戸よりは少ないのですが、近年では最多に近いことは確かです。これに販売できていない隠れ在庫を含めれば、相当大きな在庫が眠っていることになります。

 超高層物件の12月の販売戸数は14物件791戸で、前年同月比50.5%減と半減、ただし契約率は50.7%と前年同月の契約率31.4%よりは良くなりました。

 タイプ別の契約率は1R73.1%、1K73.3%、1LDK62.7%、2LDK55.5%、3LDK61.9%、4LDK63.1%と
1Rや1Kの投資用物件がよく売れました。一方、価格帯別の契約率では、3千万円までが52.3%、3〜4千万円が57.5%、4〜5千万円が56.4%、5〜6千万円が63.4%、6〜7千万円が72.9%、7〜8千万円が65.0%、8〜9千万円が66.9%、9千万〜1億円が62.4%、1〜2億円が61.5%、2〜3億円が52.0%、3億円超が38.5%と、6〜7千万円の契約率をピークとするきれいな山が書ける形です。

 今月の結果では
在庫数9千戸超が最も目を引きました。これが潜在在庫も含めて大きな売り圧力になることがあれば価格は下落することになります。収益構造の多角化が進んでいない野村不動産あたりの動向が鍵をにぎりそうです。

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| 市場動向 | 19:20 | comments(0) | - |
地価下落で「ワースト10」が成立ー台風被害の武蔵小杉の地価動向は?

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★ 野村不動産アーバンネットでは四半期ごとに住宅地価格とマンション価格の動向を調査・公表しています。1月14日には、本年1月1日現在について、『2020.1.1時点の首都圏「住宅地価格」の動向』として公表されましたので、その内容をご紹介します。

 「住宅地価格」において、四半期比較で「値上がり」を示した地点が7.7%(前回5.4%)、「横ばい」が87.5%(前回94.0%)、「値下がり」が4.8%(前回0.6%)となり、値上がり地点と値下がり地点が増加し、横ばい地点が減少しています。エリア別の平均変動率では、東京都下・千葉・埼玉の3エリアが前回より上昇となりました。東京都区部・神奈川の2エリアは前回から横ばいでした。

 これを
年間ベースで見ると、「値上がり」を示した地点が13.1%(前回10.7%)、「横ばい」が76.2%(前回80.4%)、「値下がり」が10.7%(前回8.9%)となり、値上がり地点と値下がり地点が増加し、横ばい地点が減少しました。エリア別の平均変動率では、東京都下・千葉・埼玉の3エリアが前回より上昇、東京都区部・神奈川の2エリアが前回より低下となりました。

 住宅地価格変動率の最近の四半期ごとの上昇率の推移は、
▲0.0%、0.1%、0.1%、0.1%となりました。これで3回連続でわずかながらプラスとなりました。

 23区の「住宅地価格」でこれまでの年間変動率のベスト10及びワースト10の地点を挙げると、次の通りです。〔〕内は前回順位、()内は最寄駅です。

ベスト10

1〔1〕 目黒区鷹番1丁目(学芸大学) 6.3%
2〔2〕 文京区本駒込6丁目(駒込) 6.1%
3〔3〕 杉並区高井戸東2丁目(高井戸) 3.7% 
4〔4〕 北区赤羽西1丁目(赤羽) 3.4%
5〔5〕 大田区西蒲田4丁目(蒲田) 2.9%
6〔7〕 大田区田園調布3丁目(田園調布) 2.9%
7〔10〕 板橋区坂下3丁目(蓮根) 2.8%
8〔−〕 中央区明石町(新富町) 2.5%
9〔−〕 品川区上大崎2丁目(目黒) 2.2%
10〔−〕 港区白金台4丁目(白金台) 2.1%
10〔8〕 目黒区大岡山2丁目(大岡山) 2.1%
 

ワースト10

1〔−〕 足立区千住旭町(北千住) ▲6.3%
2〔−〕 葛飾区お花茶屋1丁目(お花茶屋) ▲5.0%
3〔−〕 大田区荻中2丁目(糀谷) ▲2.7%
4〔2〕 大田区久が原4丁目(千鳥町) ▲2.3%
5〔1〕 荒川区西尾久8丁目(荒川遊園地前) ▲2.1%
6〔3〕 台東区池之端4丁目(根津) ▲1.8%
7〔5〕 練馬区平和台2丁目(平和台) ▲1.2%
8〔−〕 世田谷区用賀1丁目(用賀) ▲0.9%
9〔6〕 豊島区目白4丁目(目白) ▲0.9%
10〔4〕 北区滝野川2丁目(王子) ▲0.8%


 今回のランキングの特徴は、下落地点が11地点で10地点超となり、2018年4月以来久しぶりに「ワースト10」が成立したことです。また、下落地点のエリアが23区の中で比較的地価相場の安いところに集まっています。「地価の上昇は都心から始まり、下落は周辺部から始まる」というのは経験値としてのセオリーで、やや危ない兆候にも見えます。

 また、昨年10月の台風で甚大な被害を受けた
武蔵小杉の住宅地価格ですが、今回調査では変動なしの0.0%でした。ただし、調査地がタワーマンションの所在地ではなく、昔からの代表的な住宅地の今井南町ですので、これで影響なしとも言えないところです。なお、神奈川県下で上昇地点はマンション分譲が活況だった海老名市の1地点のみで、神奈川全体では地価の退潮傾向が明らかになっています。

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| 市場動向 | 19:01 | comments(0) | - |
新築マンション販売不振ー都区部タワマンほど売れていないという事実

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★ 昨年12月17日、不動産経済研究所は、『首都圏のマンション市場動向‐2019年11月度−』を発表しました。これによれば、11月の発売は3,293戸で、前年同月(3,461戸)、一昨年同月(3,366戸)をいずれも下回りました。

 ただし、
2019年の中では3月の3,337戸に次ぐ発売戸数の多さでした。前月が2,007戸の発売という10月としては記録的な少なさでしたので、幾分発売戸数が回復したとも言えます。最も2019年の発売戸数がこの数で2番目に多いというのは不振の表れともとれるでしょう。

 契約率は55.2%です。前年同月比では1.3ポイントアップですが、2019年では前月(42.6%)に次いで2番目に低い数値です。また、3か月続いて契約率が60%を下回ったのは、ここ3年ではなかった傾向です。

 エリア別にみると、11月の
都区部の契約率は37.9%と、これも記録的な低さになりました。11月の1,306戸の売り出しに対し、495戸が成約し、811戸が売れ残ったことになります。人気のある都区部の契約率が最も高くなるのが常なのですが、ここでも異変が生じています。

 首都圏の
一戸当たり価格は5,469万円で、前年同月比で548万円(9.1%)ダウン、平米単価も8.9万円(9.9%)ダウンし、2019年で最も安くなりました。これは、発売戸数が最も多い都区部の一戸当たり価格が6,868万円、平米単価が107.8万円で、それぞれ10.2%、12.9%ダウンしたことが響いています。もっとも、これはその月に売り出された物件の価格水準に大きく依存するので、これをもって価格トレンドが下落傾向とも言えません。

 販売在庫数は525戸増加の7,525戸となりました。1か月の増え方としては最近これほどの増加は見たことがなく、大幅増と言えます。

 タワーマンションは17物件637戸が売りに出され、前年同月比9.6%増ですが、契約率は25.3%しかなく、161戸が成約、476戸が売れ残りとなりました。今やタワマンの売れ行き不振が全体成績の足を引っ張っている状況です。

 タイプ別契約率は、
1K51.4%、1LDK40.2%、2LDK53.7%、3LDK56.1%、4LDK70.2%と、都区部以外の4LDKは好調、1LDKが落ち込みました。特に都区部の1LDKの契約率は30.1%にとどまっています。4LDKの強い需要については、ファミリー層が郊外型マンションの取得に移行しているのかもしれません。

 価格帯別戸数では、
3,500万円以下の契約率が68.7%なのに対し、7,000万円〜9,000万円の契約率が32.8%と振るいませんでした。それ以上の価格帯の住戸の契約率は55%超あることから、アッパーミドル層のマンション購入が鈍っているとも解釈できます。

 都区部・タワマンという従来の人気物件が逆に低迷しているのが最近の状況です。これが価格に反映されて新築マンションが安めに出てくるようになれば狙い目ですが、「狙い目」と意識されているうちはそんな価格下落は起こらないことでしょう。

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新築マンション着工件数回復−明るい兆しか、あるいは崩壊の序曲か

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★ みずほ信託銀行が発表した『不動産マーケットレポート2019年12月号』によれば、国土交通省が発表している「建設着工統計」によると、全国の住宅着工戸数の3割を占める東京圏では、貸家の着工戸数が減少しているのに対し、分譲住宅の着工戸数は増加基調で推移しています。特に今年は分譲マンションの着工戸数の増加が顕著で、地域別では東京23区や横浜・川崎エリアなどが好調です。

 まず、
貸家の減少傾向ですが、2017年半ば以降ほぼ一貫して減少しています。直近のピークは2017年8月の41.1万戸で、元年9月には32.8万戸となり、ピークからは25.3%も減少しました。不動産投資用の融資の締め付けが本格的に始まったのが2年前の9月でしたから、その影響は如実に表れていることがわかります。

 一方、
分譲住宅は、振れを伴いつつも2018年半ば以降は増加基調で、足元の着工戸数はほぼ拮抗しています。その内訳を見ると、一戸建てが緩やかな増加傾向であるのに対し、分譲マンションは、2017年後半から2018年前半にかけての減少基調が底を打ち、回復が目立ちます。

 統計を見ると、
分譲住宅の着工戸数の直近の谷は本年5月の24.2万戸ですが、6月26.2万戸、7月27.2万戸、8月27.7万戸、そして9月には29.5万戸までに増加しました。この数値は、リーマンショック以降の中期スパンで見ても結構高い水準です。

 2019年以降の地域別の分譲マンションの着工戸数を見ると、
東京23区の着工が、2018年後半から増加基調となっています。また、神奈川県も、2018年の着工戸数を上回る水準となりました。一方、その他の地域は、千葉県で大型着工があり増加しましたが、東京23区以外と埼玉県の着工戸数が低調で、全体で2018年と同水準にとどまっています。

 本年は、
都心エリア、湾岸エリア、城東エリア、横浜・川崎エリアの着工戸数が6千戸を超え、これら地域は2018年と比較しても1千戸以上増加しています。また、着工戸数4千戸前後の城北エリア、城南エリアも2018年の戸数を上回っています。一方、城西エリア、さいたまエリア、湘南エリアは2018年を下回っています。

 東京23区については、2019年は、
江東区は4千戸前後となり、これら湾岸エリアの区が、引き続き分譲マンション着工の中心的なエリアです。また、区の着工戸数も2018年から大きく増加し、3千戸を超えました。このほか、新宿区、台東区、大田区の3戸で2千戸を超えました。

 以上が上記レポートの内容です。
新築マンションの販売不振が伝えられて久しいのですが、足元では着工需要が旺盛なのが確認できました。在庫管理の観点からすれば、販売在庫が積みあがりつつある現在、新規の仕入れは控えるのがセオリーです。
 
 にもかかわらず、各デベロッパーとも(?)販売戸数を増やそうとしているのは
「ちょっと何をしているのかわからない」状態ではあります。マンション評論家は、マンション建設が引き続き活発な理由として、リーマンショックを経て分譲マンション業界が体力のある大手の寡占状態であること、大手デベロッパーはマンション専業ではなく販売不振でも影響が軽微であること、パワーカップルなど価格が高くてもついてこれる購入者層が出現していること、などを挙げています。

 つまり、
売り急ぐ必要は全くなく、買える方を相手に気長に売っていった方が、値崩れを起こしてマンション市場を崩壊させるよりよっぽどよい、と考えているのでしょう。観察していると、大手デベロッパーはそれぞれ競争相手というより、協業相手なのであり、マンション市場を高い価格で保つよう努力する協同組合(ギルド)なのだと考えた方がしっくりきます。

 それは、違う角度からは
巨艦タイタニックのようにも見えます。例え沈みゆくとわかっていても、日々の営みをやめることはできません。仕入がなければプランはできず、プランがなければ建築はできず、建築がなければ販売はできないのです。大手デベロッパーを頂点に業界皆がそれに依存して生きている構図では、売れようが売れまいが全員が共倒れするまでやり続けるしかない‐案外そんな心持ちなのかもしれません。

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