野村不HDの来期は純利益6%減の見通し−そこに反転攻勢の希望はあるか

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★ 本日付け日本経済新聞によれば、野村不動産ホールディングスは4月27日、2018年3月期の連結純利益が前期比6%減の440億円になりそうだと発表しました。マンション販売戸数は11%増えますが、価格を抑え採算が悪くなります。オフィスビルの修繕費用もかさみます。好調な不動産の仲介事業で下支えします。

 売上高は13%増の6,460億円の見通しです。株主への利益配分を重視し、配当は前期比5円増の70円とします。同日発表の
2017年3月期決算は純利益が前の期並みの470億円でした。

 以上が日本経済新聞の概要です。野村不動産HDは分譲マンション事業が主体だけに、その動向が注目されています。昨日発表された2017年3月期の連結決算は純利益が0.4%減でしたので、来期の見込みはこれよりさらに悪化することになります。

 マンションの利益計上は引渡時となりますので、青田買いが主流となっている現状では、
将来の見込みというより、足元の売れ行きを表していると見たほうがいいでしょう。外国人観光客対象のホテル建設需要の高まりと相まって、各デベロッパーの土地取得競争が激化し、入札価格が高騰ている反面、これを反映したマンション価格があまりに高くなりすぎて売れ行きが鈍化しており、各社とも適正な利潤を乗せられなくなっています。

 野村不動産では本年に入って特販部隊的な組織を作り、在庫になりそうな物件の処理を強化したと噂されています。もしこれが事実だとすれば、そこに
値引きを伴う販売がなされたことは自然な成り行きであり、それが結果的に利益を一層減少させたとも言えます。

 もっともこれが野村不動産の先行きを危うくさせたかと言えばそこまでの切迫感はなく、ある意味
計画的な在庫処理でありました。もっとも賃貸部門でも、主力オフィスビルの一つである東芝ビルにつき、東芝の業績悪化が賃料減少につながり、当該ビルの時価に数十億円規模で影響するのではないかとも懸念されています。

 さて、昨日発表された野村不動産HDの決算短信を見ると、2018年3月期のマンション販売の見通しでは、
売上高では本年3月期の3,298億円から3,650億円と10.7%増加するのに、営業利益は277億円から250億円へと9.7%減少する見込みです。単純化すれば、1割多く売りながら利益は1割減る計算で、営業効率が悪化しています。

 私たちにとって気になるのは、現状の在庫処理は別として、
今後のマンション価格の動向です。マンション事業は土地価格やマンション建設にかかる資材費・人件費など固定経費が大きく、言わば価格が硬直化しています。現在のマンション建築の手法を踏襲するならば、マンション価格を引き下げる余地は乏しく、各社が利益を削りながら現状維持の価格水準で何とか売りさばいていくしかないのでしょう。

 ただ、
タワーマンションに関して言えば、マンション建築における土地値の割合が相対的に低く済む場合があり、利益率が通常のマンションに比して高いという話を聞いたことがあります。不動産経済研究所によれば、本年は再開発事業等に絡む大規模タワーマンションの計画が目白押しで、昨年大幅に減少したタワーマンション販売が増加に転じる見通しです。

 現在マンション購入者の間で最も人気の高い
大規模再開発タワーマンションで価格水準が少しでも低廉化すれば、マンション購入熱が再燃し、マンション市場が再び活性化するかもしれません。各デベロッパーには将来を見据えて、今年は「お買い得」と思える価格帯でこれら注目のタワーマンションを販売してほしいものです。

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| 市場動向 | 20:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
売り切れなかった値引き物件−閉塞感漂うマンション市場

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★ 4月18日付SUUMOジャーナルによれば、不動産経済研究所は同月17日、2017年3月度・首都圏の「マンション市場動向」を発表しました。

 3月の新規発売戸数は3,408戸で、対前年同月(2,693戸)比26.6%増、対前月(2,310戸)比47.5%増です。地域別発売戸数は東京都区部1,369戸(全体比40.2%)、都下720戸(同21.1%)、神奈川県642戸(同18.8%)、埼玉県367戸(同10.8%)、千葉県310戸(同9.1%)で、東京都のシェアは61.3%でした。

 新規発売戸数に対する契約戸数は2,255戸で、
月間契約率は66.2%です。前月の68.4%に比べて2.2ポイントダウン、前年同月の67.6%に比べて1.4ポイントダウンとなりました。地域別契約率は都区部73.6%、都下41.4%、神奈川県78.8%、埼玉県68.1%、千葉県62.3%です。

 1戸当り平均価格、1平米当り単価は、5,588万円、79.0万円でした。2017年2月は5,793万円、85.2万円でしたので、
前月比総額では205万円(3.5%)のダウン、平米単価は6.2万円(7.3%)ダウンしています。地域別平均価格・1平米当り分譲単価は、東京都区部6,628万円・96.8万円、都下5,121万円・70.3万円、神奈川県5,294万円・73.6万円、埼玉県4,559万円・62.9万円、千葉県3,902万円・54.5万円でした。

 即日完売は69戸(全体の2.0%)で、フラット35登録物件戸数は3,235戸(同94.9%)でした。

 以上がSUUMOジャーナルの記事の概要です。本記事は、不動産経済研究所の4月17日付のプレスリリース『首都圏のマンション市場動向−2017年3月度−』が基になっていますので、以下その内容を見ていくこととします。

 まず、3月の発売戸数は3,408戸で、一昨年の4,457戸には及ばないものの、
昨年の2,693戸と比較すれば大幅に増えています。発売戸数が前年同月より多いのは2か月連続であり、昨年のマンション発売戸数の低迷からはようやく脱しつつあるのかもしれません。

 ただ、一方では、昨年は発売を見合わせていたものが、もうそういうわけにはいかないと、やむなく発売している可能性もあります。契約率は66.2%で
3か月連続で好不調の分かれ目とされる70%を下回っているのは気になるところです。この発売戸数の増、契約率の悪化の主たる原因は、都下エリアの発売戸数が前月比122.9%と大幅に増加した割には契約率41.4%と振るわなかったことが影響しています。

 発売戸数が増えて、契約率が振るわなかった分、
在庫が増加し、前月比155戸増の6,749戸となりました。前月に在庫数が減ったことで、前年レベルまで在庫数が消化できるかが注目点でしたが、再び前年同月(6.039戸)の在庫数と乖離が出てきました。期末までの完売を目指した値引き物件が売り切れなかったことも数値に現れているのでしょう。

 タワー物件については発売戸数が41.0%減少し、14物件187戸でした。契約率も62.6%と、低空飛行を続けています。

 当初の予想通り、
本年はこのシーズンにおいて昨年、一昨年に比べて分譲マンションの値引きが目立ちました。このような期末の値引きは過去にも見られましたが、以前は「次へ行くための前向きな値引き」だったのに対し、今は「次も売れるかどうかわからない後ろ向きの値引き」のような気がします。マンション市場全体に閉塞感が漂う中、今年も春商戦たけなわとなるゴールデンウィークを迎えようとしています。

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| 市場動向 | 19:50 | comments(2) | trackbacks(0) |
23区で土地と中古マンションの価格上昇がゼロに!−下落率トップは赤坂という不安

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★ 野村不動産アーバンネットでは四半期ごとに住宅地価格とマンション価格の動向を調査・公表しています。4月6日には、本年4月1日現在について、『2017.4.1時点の首都圏「住宅地価格」と「中古マンション価格」の動向』として公表されましたので、その内容をご紹介します。

 まず、
「住宅地価格」です。四半期比較で「値上がり」を示した地点が10.1%(前回20.9%)、「横ばい」が82.9%(前回70.3%)、「値下がり」が7.0%(前回8.9%)となり、横ばい地点が増加し、値上がり地点と値下がり地点が減少しています。エリア別の平均変動率では、全エリアの上昇率が低下したものの、東京都区部、埼玉、千葉で9四半期連続プラス、東京都市部、神奈川では2四半期連続プラスとなりました。

 これを
年間ベースで見ると、「値上がり」を示した地点が36.1%(前回44.3%)、「横ばい」が47.5%(前回44.3%)、「値下がり」が13.3%(前回11.4%)となり、横ばい地点と値下がり地点が増加し、値上がり地点が減少しました。エリア別の平均変動率では、7四半期連続で全エリアでプラスとなりました。

 次に、
「中古マンション価格」です。四半期比較で「値上がり」を示した地点が11.7%(前回16.3%)、「横ばい」が81.3%(前回70.8%)、「値下がり」が7.1%(前回12.9%)となり、横ばい地点が増加し、値上がり地点と値下がり地点が減少しています。エリア別の平均変動率では、東京都区部で上昇率が低下したものの、東京都区部、埼玉で9四半期連続プラス、千葉では3四半期ぶりにプラスとなりましたが、東京都下で9四半期ぶりにマイナス、神奈川では再びマイナスとなりました。

 これを
年間ベースで見ると、「値上がり」を示した地点が35.4%(前回37.1%)、「横ばい」が47.5%(前回47.5%)、「値下がり」が17.1%(前回15.4%)となり、値下がり地点が増加し、値上がり地点が減少しました。エリア別の平均変動率では、千葉以外が8四半期連続でプラス、千葉が2四半期連続マイナスとなりました。

 住宅地価格変動率の最近の四半期ごとの上昇率の推移は、0.3%、0.1%、0.3%、0.2%のプラス、また中古マンション価格では、0.3%。0.1%、0.3%、0.1%のプラスで、
上昇幅が縮小しました。さらに、東京都区部では住宅地価格が0.5%、0.5%、0.2%、0.0%、中古マンション価格が1.2%、0.4%、0.0%、0.0%と、上昇率の低下が続いています。

 23区の「住宅地価格」でこれまでの年間変動率のベスト10及びワースト10の地点を挙げると、次の通りです。〔〕内は前回順位、()内は最寄駅です。

ベスト10

1[2] 目黒区鷹番1丁目(都立大学) 9.4%
2[4] 台東区池之端4丁目(根津) 8.0%
3[5] 品川区東五反田5丁目(五反田) 7.7%
4[8] 練馬区大泉学園町4丁目(大泉学園) 6.3%
5[3] 新宿区矢来町(神楽坂) 6.1%
6[1] 目黒区碑文谷4丁目(都立大学) 5.8%
7[10] 中央区明石町(新富町) 5.3%
8[−] 新宿区中落合4丁目(落合南長崎) 5.0%
9[9] 千代田区富士見1丁目(飯田橋) 4.8% 
10[−] 港区赤坂8丁目(青山一丁目) 4.5%
 

ワースト10

1[2] 板橋区南常盤台2丁目(ときわ台) ▲5.5%
2[4] 豊島区目白4丁目(目白) ▲4.3%
3[1] 北区滝野川2丁目(王子) ▲3.7%
4[2] 北区赤羽西1丁目(赤羽) ▲3.4%
5[−] 世田谷区弦巻1丁目(松陰神社前) ▲2.4%
6[−] 世田谷区上野毛3丁目(上野毛) ▲2.1%
7[−] 新宿区左門町(四谷三丁目) ▲1.8%
8[−] 目黒区上目黒3丁目(中目黒) ▲1.3%
9[5] 品川区上大崎2丁目(目黒) ▲1.1%
10[6] 港区白金台4丁目(白金台) ▲1.0%


 続いて23区の「中古マンション価格」です。これまでの年間変動率のベスト10及びワースト10の地点を挙げると、次の通りです。[]内は前回順位、()内は最寄駅です。

ベスト10

1[1] 都営三田線「春日」駅 13.2%
2[2] 東急東横線「学芸大学」駅 11.1% 
3[7] JR埼京線「北赤羽」駅 10.5%
4[3] JR山手線「高田馬場」駅 9.5%
5[6] 都営大江戸線「神楽坂」駅 9.1%
6[10] JR山手線「渋谷」駅 8.3%
7[−] 東急田園都市線「桜新町」駅 8.0%
8[4] 都営三田線「春日」駅 7.8%
9[2] 東急東横線「学芸大学」駅 7.1%
10[−] JR山手線「恵比寿」駅 7.0%
10[−] 東急田園都市線「桜新町」駅 7.0%


ワースト10

1[9] 千代田線「赤坂」駅 ▲5.2%
2[10] 千代田線「赤坂」駅 ▲4.7%
3[2] 西武池袋線「練馬」駅 ▲4.0%
4[8] JR山手線「恵比寿」駅 ▲3.9%
5[3] 有楽町線「豊洲」駅 ▲3.5%
6[1] 有楽町線「辰巳」駅 ▲3.4%
7[7] JR京葉線「越中島」駅 ▲2.6%
8[−] JR山手線「大崎」駅 ▲1.8%
9[−] 都営浅草線「泉岳寺」駅 ▲1.4%
10[−] JR山手線「大塚」駅 ▲1.3%


 住宅地価格については、ベスト10の上昇幅が前回は5.3%〜10.0%だったところ今回は4.5%〜9.4%、中古マンション価格については、ベスト10の上昇幅が前回は9.1%〜22.2%だったところ今回は7.0%〜13.2%でした。このように、引き続き上昇幅の縮小傾向が見られるところです。 

 マイナス地点については、住宅地価格では前回の6か所から11か所となり、久しぶりに「ワースト10」が組めることとなりました。中古マンションでも価格が急騰する地点が姿を消し、価格下落率で赤坂のマンションが1位、2位を占めるなど、意外な結果となりました。

 しかし、赤坂の不動産価格は投機的な動きを反映しやすいため、ある意味
不動産市況のバロメーターかもしれません。前回の不動産プチバブルの崩壊時には、3A(青山、麻布、赤坂)の中でも赤坂が特に低調でした。今回の赤坂の価格下落が一時的な現象なのか、不動産不況の前触れなのか、慎重に見極める必要があります。

 本調査では、
都区部は住宅地価格も中古マンション価格も、ついに価格上昇率が0.0%となりました。マンションマニアさんの最近のブログによれば、>新築マンションが軒並み値引きを始めたので、中古マンションが売れなくなっているとのことです。私もネットサーフィンをした印象でしかありませんが、全般に物件がスポット的にしか動いておらず、違和感を感じる今日この頃です。

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| 市場動向 | 22:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
中古マンション価格が全エリア下落に−人の出会いと別れを促すマンション市況

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★ 3月13日付のIESHILメルマガでは、2017年3月の中古マンションの価格動向レポートが掲載されていました。これによれば、2017年3月の調査結果では、全エリアで中古マンション価格は前年割れ、昨年をピークにして下落傾向ということです。すなわち、23区は約1%、横浜市・さいたま市は約2%、千葉市は3.5%、相模原市は8.6%の下落で、川崎市のみ、0.25%程度の下落にとどまりました。

 まず、
東京では、前月比では23区が+0.11%、都下が+0.12%上昇しましたが、前年同月比では23区で▲0.87%、都下で▲0.98%と下落しています。神奈川では、前月比では横浜市が+0.03%、川崎市が+0.24%で上昇しましたが、相模原市が▲0.34%と下落、前年同月比では横浜市が▲2.23%、川崎市が▲0.25%と下落、相模原市に至っては▲8.62%と大幅下落しています。

 埼玉では、前月比ではさいたま市が▲0.17%、その他の市部が+0.00%で、前年同月比ではさいたま市が▲2.26%、その他の市部が▲2.10%の下落となっています。千葉では、前月比では千葉市が+0.02%、その他の市部が+0.13%、前年同月比では千葉市が▲3.53%、その他の市部が▲2.65%の下落となりました。

 そして、同記事の中で、これが5,000万円のマンションだった場合の価格への影響を示しています。前年と比べた場合の価格変動は、
23区で▲44万円、都下で▲49万円、横浜市で▲112万円、相模原市で▲431万円、川崎市で▲12万円、さいたま市で▲113万円、千葉市で▲176万円の下落という計算です。「2016年をピークにして、価格がじりじりと下がる傾向が続いている」とのことです。

 以上がIESHILのメルマガ記事の概要です。現在の傾向は新築マンションが高すぎて、購入検討者の目が中古マンションに向いているとされ、
昨年は統計をとって初めて、中古成約戸数が新築販売戸数を上回りました。

 したがって、自然な流れとしては、新築マンションと中古マンションの価格差を埋めるべく、中古マンション価格は上昇していくはずなのですが、
実は中古マンション価格も昨年をピークに下落に転じています。つまり、マンション購入者の数が全般に減る中で、相対的に中古マンション購入者の歩留まりが緩やかで、急減する新築マンション購入者数を追い抜いたということなのでしょう。

 それは、マンション所有者である私達が、
自分のマンション価格を新聞チラシ等で追っていく中で実感していることでもあります。昨年までは確かにマンション価格はぐんぐん上昇し、「やっほー、こんなに上がっていいのかい」とウキウキもしたのですが、最近は「ん?ん?あれ?」と、チラシ価格に勢いがなくなりつつあります。

 最近の中古マンションの販売の傾向としては、まずは
強気の高値トライ、それでだめなら様子を見ながら200万円〜300万円ずつ下げていく、といった手法がよく見られます。仲介業者も強気の価格をオーナーに提示したほうが媒介契約を取りやすく、オーナーも「強気かなと思うけどひょっとして」みたいな気持ちで望んでいるのが昨今だと思います。

 私の近所の知り合いも、
目ざとい方々はマンションの売却に入っており、まだ今なら適正な価格さえつければきちんと売れています。その売却益は3LDK70平米台で2千万円近い場合もあり、「住んでよし、売ってよし」の成功売買であったことがわかります。

 しかしこれからは築年数も経てきますし、
段々と利益幅は縮小していくことでしょう。中古マンション価格が上昇から下落に転じると、「ここが潮時」とばかりに売りに出す物件数も増えてきます。それは長年同じマンション内でお付き合いしてきた方々との別れの時でもあります。

 「マンション市況って人の出会いと別れも左右するのだなあ」

 取り残される方も寂しいですが、去る人は、売却は成功でも、家族との思い出の詰まった住居とお別れする心境は残される人の数倍の寂しさがあることでしょう。新居での生活に幸多かれ、と祈っています。

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| 市場動向 | 20:21 | comments(0) | trackbacks(0) |
豊洲騒動は、豊洲マンションの中古市場に影響を及ぼしているのか?

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★ 築地市場の豊洲移転を巡る問題で、最も気になる点の一つが豊洲で大量に供給された湾岸タワーマンションの中古市場における動向です。デベロッパーを含めて、皆が明るい豊洲の未来を思い描いてきただけに、今の混沌とした情勢を誰が予想できたでしょうか。

 これも再開発に伴うリスク、と言ってしまえばそれまでですが、購入者にとっては心配が募ります。そこで、私も素人なりに豊洲中古マンション市場の現場につき探ってみました。データは、本日現在のノムコムの不動産サイトを用いています。

 まず、
「豊洲」駅を中心とする中古マンションの販売数は129戸であり、これは東京メトロ有楽町線の各駅の中でダントツに多い数字です。ただ、2位は「月島」駅78件、3位は「辰巳」駅58件となっており、ベスト3が湾岸タワーマンション関連駅であることを考えると、要はこれまで圧倒的に多かった豊洲の供給戸数に比例して売りに出されているだけかもしれません。

 次に、
豊洲を中心とするエリアの代表的なタワーマンションの中古市場における販売状況を挙げてみます。なお、各物件の駅表記に統一が取れていない可能性が高く、物件数に漏れがあるであろうことを予めお断りしておきます。

● アーバンドックパークシティ豊洲(2008年2月築)
  総戸数1,481戸中11戸売り出し(0.7%)
  坪291万円〜365万円 平均坪単価327万円(分譲時約220万円・上昇率49%)


● THE TOYOSU TOWER(2008年10月築)
  総戸数825戸中3戸売り出し(0.4%)
  坪287万円〜365万円 平均坪単価321万円(分譲時約280万円・上昇率15%)


● ビーコンタワーレジデンス(2009年1月築)
  総戸数440戸中9戸売り出し(2.0%)
  坪211万円〜267万円 平均坪単価236万円(分譲時約250万円・下落率▲6%)


● シティタワーズ豊洲ザ・ツイン(2009年2月築)
  総戸数1,063戸中14戸売り出し(1.3%)
  坪268万円〜393万円 平均坪単価300万円(分譲時約290万円・上昇率3%)


● シティタワーズ豊洲ザ・シンボル(2009年12月築)
  総戸数850戸中12戸売り出し(1.4%)
  坪264万円〜351万円 平均坪単価302万円(分譲時約300万円・上昇率0%)


● プラウドタワー東雲キャナルコート(2012年12月築)
  総戸数600戸中7戸売り出し(1.2%)
  坪235万円〜290万円 平均坪単価258万円(分譲時約230万円・上昇率12%)


● パークタワー豊洲(2013年8月築)
  総戸数185戸中5戸売り出し(2.7%)
  坪279万円〜325万円 平均坪単価302万円(分譲時約260万円・上昇率16%)


● スカイズ タワー&ガーデン(2014年8月築)
  総戸数1,110戸中4戸売り出し(0.4%)
  坪313万円〜479万円 平均坪単価366万円(分譲時約250万円・上昇率46%)


● ベイズ タワー&ガーデン(2016年7月築)
  総戸数550戸中10戸売り出し(1.8%)
  坪279万円〜328万円 平均坪単価305万円(分譲時約260万円・上昇率17%)


 このように見てくると、豊洲湾岸タワーの興隆を決定づけた2008年分譲『アーバンドックパークシティ豊洲』の上昇が著しく、今でも価格が高値で安定しています。近年では2014年分譲の『スカイズ タワー&ガーデン』の人気が高く、売り出しも少なくお宝物件と化しています。

 分譲時から中古価格が
下落に転じているのは、販売機が不動産プチバブルの真っ最中であった『ビーコンタワーレジデンス』のみで、その下落率も築10年近くになりながら6%程度にとどまっています。なお、売り出し戸数が多い方が、競合することもあってか、上昇率は抑えられる傾向にあるようです。

 しかし、総じて言えば、
豊洲の風評被害といったものは今のところあまり見られず、分譲時購入者は少なくとも大部分の方が「損をしていない」状況です。結果を見て、私もやや安堵しました。もともと都心に近く、再開発に伴って飛躍的に便利になり、将来性のあるエリアであるだけに、豊洲も早く現在の宙ぶらりんの状態から脱して、再び力強い歩みを進めてほしいと思います。

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| 市場動向 | 22:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
不動産バブル崩壊の予兆?−「背伸びをする」マンション購入者の不在の深刻さ

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★ 15日付SUUMOニュースによれば、不動産経済研究所は14日、2017年1月度・首都圏の「マンション市場動向」を発表しました。

 1月の新規発売戸数は1,384戸です。対前年同月(1,494戸)比7.4%減、対前月(7,007戸)比80.2%減となりました。地域別発売戸数は東京都区部688戸(全体比49.7%)、都下114戸(同8.2%)、神奈川県266戸(同19.2%)、埼玉県156戸(同11.3%)、千葉県160戸(同11.6%)です。

 新規発売戸数に対する契約戸数は852戸で、
月間契約率は61.6%でした。前月の76.6%に比べて15.0ポイントダウン、前年同月の58.6%に比べて3.0ポイントアップです。地域別契約率は都区部67.9%、都下36.0%、神奈川県66.5%、埼玉県46.8%、千葉県58.8%でした。

 1月の1戸当り平均価格、1平米当り単価は、6,911万円、97.6万円でした。2016年12月は5,078万円、75.5万円でしたので、
前月比総額では1,833万円(36.1%)アップ、平米単価は22.1万円(29.3%)アップしています。

 地域別平均価格と1平米当り分譲単価は、東京都区部9,148万円・132.2万円、都下5,649万円・75.4万円、神奈川県4,808万円・67.7万円、埼玉県4,592万円・63.1万円、千葉県3,947万円・54.5万円でした。
即日完売は60戸(全体の4.3%)で、フラット35登録物件戸数は1,360戸(同98.3%)でした。

 以上がSUUMOニュースの記事の概要です。この記事は、不動産経済研究所のプレスリリース『首都圏のマンション市場動向−2017年1月度−』によっていますので、以下その内容を見ていくこととします。

 1月の首都圏発売戸数1,384戸は、近畿圏の発売戸数1,396戸を下回りました。
首都圏の発売戸数が近畿圏の発売戸数を下回るのは26年ぶりとのことです。26年前とは平成3年に当たり、不動産バブルのピークの年であったということも不吉な兆候を予感させます。

 昨年12月の発売戸数が7,007戸とここ3年間の12月で最も多かった反動が出たとも言え、1月は最近の傾向通り、
ここ3年間の1月で最も少ない発売戸数となりました。

 1戸当たり価格は6,911万円と、ここ3年間で最も高くなりましたが、23区の1月平均価格が9,148万円であることからわかる通り、第1期1次36戸を即日完売した
『パークコート一番町』(平均価格18,333万円)等の超高級物件の販売が大いに影響しており、その意味では一時的な現象ともいえます。ちなみに、同マンションは、当初想定していた価格を5千万円ほど引き下げたとも噂され、立地に比したお値打ち感が富裕層にアピールしたものと思われます。

 契約率は61.6%と再び落ち込み、ここ3年間では昨年1月に次ぐ不振の数値となりました。ここ2年は年末商戦の反動を食う形で1月の契約率の低調さが目立ちます。しかし、発売戸数の少なさにも助けられ、また、決算セールへの突入という季節要素から、在庫数は6,842戸と、昨年12月から在庫数が318戸減少しました。タワー物件も発売戸数が増えた上に契約率も77.8%と、昨年1月のタワー契約率32.0%と打って変わって好調でした。

 間取り別では、
1R〜1DKの契約率が36.7%と、投資用物件が以前ほど売れなくなりました。おそらくは価格が高すぎて、投資用としてペイしないいう判断なのでしょう。また、価格帯別契約率を見ると、5千万円台後半〜1億円までの契約率が52.1%と目立って悪く1億円超の契約率が87.1%と、富裕層物件がよく売れた月でした。

 5千万円台後半〜1億円という価格帯は、
一般サラリーマンが背伸びをして何とか購入できる水準で、そこが伸びていないということは、一般層がマンション購入で無理ができなくなった、あるいは無理をしなくなった、と見ることもできます。富裕層の高契約率は、物件の良し悪しによって購入の判断ができる余裕の表れとも言えます。
 
 「背伸びをする」という購入スタンスは、マンション市場では好調を維持する鍵と言えますが、今やマンション業界はその大切な「鍵」を失いつつあります。
 
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| 市場動向 | 20:21 | comments(2) | trackbacks(0) |
マンションが構造不況に突入?ー値下げしても売れない物件も

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★ 最近ネット上で話題になっている記事がプレジデントオンラインが2月16日に掲載したの『新築マンション発売24年ぶり低水準の断末魔』です。以下その内容の要約を記載します。

「長谷工コーポレーションが最近、契約して建設が始まっているマンションの
『施工費を引き下げてくれないか』というデベロッパーの無理難題に頭を悩ませています。「5%から10%引きを平気で言ってくる」そうです。長谷工だけではなく、鹿島や大成建設など大手ゼネコンにも『何とか年度末までに処理したいので泣いてくれないか』と言ってくるとのことです。

 デベロッパーが『年度末』と期限を切っているのは、
『いったんここで処理してしまわないと大変なことになる』との判断があることを意味します。つまり今年3月末までに在庫処分しようとしているということです。

 昨年の首都圏の新築マンション発売戸数は前年比で▲11.6%の3万5,772戸で、バブル崩壊直後の1992年に次ぐ24年ぶりの低い水準です。
マンションの販売価格が高騰し過ぎて消費者がついていけないのです。手元に売るべき物件はありますが、当初想定していた価格が高すぎてマーケットに出せず、『市況が回復するまで』と物件を手元に抱え込んでいるうちに、在庫が膨らんでしまいました。

 デベロッパー各社が様子見を続けていられるのも年明けまでで、本年3月期で特別損失を計上、ケリをつけてしまわないと、
翌期に持ち越せばさらに損失が膨らむリスクをはらみます。それで建築費をゼネコンに割り引いてもらったうえで、損失を計上して販売価格を引き下げ、処分する計画なのです。

 2008年のリーマン・ショック後は、マンション専業の不動産会社は資金がたちまちショートし、次々と倒産に追い込まれていきました。今回は理由なく上昇していた不動産バブルがはじけたわけではなく、着工していない土地なら建築費が落ち着くまで待てばいいのですが、
問題はその出口が限りなく遠いことです。

 今の建築費の高騰の最大の要因は人手不足ですが、その人手不足の解消に簡単にメドがつくとは思えません。東日本大震災の復興需要や東京オリンピック需要等でゼネコンは困っておらず、
不動産会社はゼネコンの言い値で仕事を請け負わざるを得なくなっています。消費者も価値が上がっているわけでもないのに価格が上がっている物件を買うことはしません

 この状態が3年も続くとキツイのはマンション専業のデベロッパーや専業ゼネコンで、
新築が売れてこそのビジネスモデルなので、仕事がなければ会社は回りません。この春は越えられても次の春はどうか、といった声が出始めています。」

 やや長くなりましたが、以上がプレジデントオンラインの記事の概要です。以前のブログでも触れたとおり、
今年に入ってから値下げ物件が増えてきました。そのうち、どの物件が上記のようにゼネコンに要請しているのか不明ですが、先行きに不安を覚えている不動産会社があるのは確かなのでしょう。

 マンション値引きに関する記事はちらほら散見されますが、一流デベロッパーでも、
マンション値引きで販売を促進するための特設部隊を作ったなどの情報もあります。HP上で値引きを公表するのは氷山の一角ですから、実際にはもっと多くの物件で値引きが行われていると思われます。

 しかし、上記記事にある通り、消費者が冷静で、
良い物件であれば少々の値引きであっという間に物件が蒸発しますが、それ以外は値引きされても相変わらず売れ残っています。というのも、値引き前の価格があまりに高く、値引きされてもなお割高感が否めない物件が大多数であること、あるいは立地にすごく敏感になっている現在の消費者にとって、数百万円の値引きと引き換えに利便性と将来の資産価値を譲るつもりがないスタンスが明確だからです。

 リーマンショック直前の価格急騰ぶりに比べれば、今の価格高騰は勢いでは劣りますが、しかし
価格水準では既にリーマンショック時を上回っています。したがって、デベロッパー側にもリーマンショック時のような急激な資金ショートは生じないでしょうが、毎年基礎体力を奪われていくという意味では、「突然死」か「衰弱死」かの違いでしかないかもしれません。

 昨日日曜日の「武蔵小杉」駅前は、界隈でタワーマンションを売る住友不動産、三井不動産レジデンシャルの営業担当(若しくはアルバイト)が
鈴なりになってティッシュを配り、戸建てや中古マンションを販売するオープンハウスが多数の営業を動員してチラシを配るなど、今まで見たこともないほど賑やかでした。

 これを
「マンションが売れるシーズンだからな」と見ればいいのか、「マンションが売れるシーズンなのに売れてないからな」と見ればいいのか、私は首をかしげながら通り過ぎたのでした。

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| 市場動向 | 20:20 | comments(2) | trackbacks(0) |
中古マンション価格上昇!−やはりマンション一択?最後に笑うのは戸建?

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★ 公益財団法人東日本不動産流通機構(REINS)は1月23日、『首都圏不動産流通市場の動向(2016年)』を発表しました。今回は、その内容をご紹介します。

 データを掲載している中古マンション、中古戸建、新築戸建、土地のうち、
好調さが目立ったのが中古マンションと新築戸建です。中古マンションと新築戸建は2016年、前年比で単価及び価格が相当程度上昇しました。土地は、中古マンション及び新築戸建には及ばないものの単価や価格が上昇、中古戸建の価格は横ばいでした。

 中古マンションは、成約件数も過去最高となっており、特に東京都都区部では2ケタの増加率です。中古戸建も成約件数は過去最高ですが、成約物件価格はほぼ横ばい、新規登録件数は前年を下回りました。新築戸建の物件価格の上昇率は3.1%と、中古マンションの上昇率5.4%には及ばないものの好成績です。新築戸建の土地面積及び建物面積については、成約物件及び新規登録物件とも、わずかながら増える傾向にあります。

 土地の成約件数も過去最高です。成約物件の単価及び価格の上昇率は1%台と、比較的安定していました。不動産プチバブルで高騰した2007年からは逓減しており、安心して購入できる水準です。

 これらの傾向を踏まえた上で、
数値的にも10年前と比較してみることとします。中古マンションの場合、成約件数は10年前と比較して26.6%増加しました。新規登録件数は69.2%増加しているのでやや心配ですが、増加が顕著だったのは2007年、2008年、2011年でしたので、最近はむしろやや落ち着いています。成約平米単価は38.2%高くなっています。

 これが
中古戸建の場合、成約件数は10年前と比較して23.2%増加、新規登録件数は22.7%増加と伸びているのですが、成約平米単価は▲3.7%とマイナスになっています。新築戸建も、成約件数は10年前と比較して21.0%増加、新規登録件数は47.6%増加しているのに、成約平米単価は▲8.0%となっています。

 土地の場合においても、成約件数は10年前と比較して55.6%増加、新規登録件数は53.3%増加しているのに対し、成約平米単価は▲11.6%です。

 これらはいずれも、2007年〜2008年の
不動産プチバブルの崩壊の影響をいまだに受けているからでもありますが、上記種別の中では中古マンションだけが唯一、その影響を脱して高値を追求しているように見て取れます。この傾向は新築マンションでも中古マンションの動向と同様であり、つまりはリーマン・ショック以降は「マンション一人勝ち」の状況と言えます。

 これを
マイホーム購入検討者の視点からはどう見ればよいでしょうか。新築物件を購入するにしても、出口は常に中古物件となるわけですから、中古マンションの価格の上昇は心強い限りで、中古市場の動向を見れば、「マンション一択!」という選択肢もあり得るでしょう。

 一方、
戸建が新築・中古とも10年前より「買いやすくなった!」のは事実です。人気がマンションに流れていく中で戸建の価格はむしろ下落しており、マンションのように管理費や修繕積立金が毎月不要で駐車場代もかからないことを考えれば、住宅ローンを組むときにマンション価格より1千万円は高い物件を購入することが可能です。建物は老朽化していっても土地は最後まで残りますので、「結局最後に笑うのは戸建派だ!」と内心ほくそ笑むこともできます。

 このほか、
中古マンション市場が順調に拡大し、価格が健全に上昇してきているのは良い傾向だと考えます。今まで新築一辺倒だった我が国のマンション市場も、新築マンション高騰のおかげでバラエティに富んできました。

 これから
23区でも老朽化した家屋が続々出てきます。つまり、住宅地は、少子高齢化と相まって、戦後から70年を経て久しぶりに大量供給の時代を迎えつつあると言えます。「焦らなくても戸建用地もマンション用地もいっぱい出てくる」そう見切って、マンションも戸建も買わないという判断もまた、十分成り立つところだと言えるでしょう。
 
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| 市場動向 | 20:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
23区の不動産価格の上昇率の低下が顕著に−人気トップの恵比寿に下落地点

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★ 野村不動産アーバンネットでは四半期ごとに住宅地価格とマンション価格の動向を調査・公表しています。1月13日には、本年1月1日現在について、『2017.1.1時点の首都圏「住宅地価格」と「中古マンション価格」の動向』として公表されましたので、その内容をご紹介します。

 まず、
「住宅地価格」です。四半期比較で「値上がり」を示した地点が20.9%(前回21.5%)、「横ばい」が70.3%(前回69.6%)、「値下がり」が8.9%(前回8.9%)となり、横ばい地点が増加し、値上がり地点が減少しています。エリア別の平均変動率では、東京都区部の上昇率が低下したものの、東京都区部、埼玉、千葉で8四半期連続プラスとなり、、東京都市部、神奈川では2四半期ぶりにプラスに回復しました。

 これを
年間ベースで見ると、「値上がり」を示した地点が44.3%(前回47.5%)、「横ばい」が44.3%(前回44.3%)、「値下がり」が11.4%(前回8.2%)となり、値下がり地点が増加し、値上がり地点が減少しました。エリア別の平均変動率では、6四半期連続で全エリアでプラスとなりました。

 次に、
「中古マンション価格」です。四半期比較で「値上がり」を示した地点が16.3%(前回12.5%)、「横ばい」が70.8%(前回74.2%)、「値下がり」が12.9%(前回13.3%)となり、値上がり地点が増加し、横ばい地点と値下がり地点が減少しています。エリア別の平均変動率では、東京都区部で上昇率が低下したものの、東京都区部、東京都市部、埼玉で8四半期連続プラスとなり、神奈川では2四半期ぶりにプラスとなりましたが、千葉では2四半期連続でマイナスとなりました。

 これを
年間ベースで見ると、「値上がり」を示した地点が37.1%(前回36.7%)、「横ばい」が47.5%(前回50.8%)、「値下がり」が15.4%(前回12.5%)となり、値上がり地点と値下がり地点が増加し、横ばい地点が減少しました。エリア別の平均変動率では、千葉以外が7四半期連続でプラス、千葉が7四半期ぶりにマイナスとなりました。

 住宅地価格変動率の最近の四半期ごとの上昇率の推移は、0.4%、0.3%、0.1%、0.3%のプラス、また中古マンション価格では、0.3%、0.3%。0.1%、0.3%のプラスで、
上昇幅の縮小が止まりました。しかし、東京都区部では住宅地価格が0.8%、0.5%、0.5%、0.2%、中古マンション価格が0.8%、1.2%、0.4%、0.0%と、上昇率の低下が続いています。従来、東京都区部が不動産価格の上昇を牽引してきたのですが、今期で久々に逆転し、むしろ足を引っ張る格好になっています。

 23区の「住宅地価格」でこれまでの年間変動率のベスト10及びマイナスの地点を挙げると、次の通りです。〔〕内は前回順位、()内は最寄駅です。

ベスト10

1[2] 目黒区碑文谷4丁目(都立大学) 10.0%
2[6] 目黒区鷹番1丁目(学芸大学) 9.6%
3[7] 新宿区矢来町(神楽坂) 9.4%
4[−] 台東区池之端4丁目(根津) 8.3%
5[9] 品川区東五反田5丁目(五反田) 7.9%
6[5] 葛飾区新小岩4丁目(新小岩) 6.7%
7[10] 江東区亀戸7丁目(亀戸) 6.3%
8[−] 練馬区大泉学園町4丁目(大泉学園) 6.3%
9[−] 千代田区富士見1丁目(飯田橋) 6.0% 
10[−] 中央区明石町(新富町) 5.3%
 

ワースト6

1[2] 北区滝野川2丁目(王子) ▲3.7%
2[1] 板橋区南常盤台2丁目(ときわ台) ▲3.4%
2[3] 北区赤羽西1丁目(赤羽) ▲3.4%
4[4] 豊島区目白4丁目(目白) ▲2.2%
5[−] 品川区上大崎2丁目(目黒) ▲1.1%
6[−] 港区白金台4丁目(白金台) ▲1.0%


 続いて23区の「中古マンション価格」です。これまでの年間変動率のベスト10及びワースト6の地点を挙げると、次の通りです。[]内は前回順位、()内は最寄駅です。

ベスト10

1[2] 都営三田線「春日」駅 22.2%
2[1] 東急東横線「学芸大学」駅 17.6% 
3[8] JR山手線「高田馬場」駅 15.0%
4[10] 都営三田線「春日」駅 12.9%
5[3] 東急東横線「学芸大学」駅 11.1%
6[4] 都営大江戸線「神楽坂」駅 10.9%
7[−] JR埼京線「北赤羽」駅 10.5%
8[6] 東急東横線「学芸大学」駅 9.4%
9[−] 東急大井町線「尾山台」駅 9.1%
10[7] JR山手線「渋谷」駅 9.1%


ワースト10

1[2] 有楽町線「辰巳」駅 ▲5.7%
2[8] 西武池袋線「練馬」駅 ▲4.0%
3[−] 有楽町線「豊洲」駅 ▲3.5%
4[1] JR山手線「日暮里」駅 ▲3.3%
5[9] ゆりかもめ線「有明テニスの森」駅 ▲3.1%
6[3] JR埼京線「板橋」駅 ▲2.9%
7[4] JR京葉線「越中島」駅 ▲2.6%
8[−] JR山手線「恵比寿」駅 ▲2.4%
9[−] 千代田線「赤坂」駅 ▲1.7%
10[−] 千代田線「赤坂」駅 ▲1.6%


 住宅地価格については、ベスト10の上昇幅が前回は7.6%〜12.7%だったところ今回は5.3%〜10.0%、中古マンション価格については、ベスト10の上昇幅が前回は9.4%〜25.0%だったところ今回は9.1%〜22.2%でした。このように、引き続き上昇幅の縮小傾向が見られるところです。 

 マイナス地点については、住宅地価格では前回の5か所から6か所に、中古マンション価格では12か所から16か所に増加しました。地域別では、前回に引き続き目黒区をはじめとした人気ブランド地の内陸部が強く、湾岸エリアや城東・城北方面が弱くなっています。

 都心でも、
上大崎、白金台、恵比寿、赤坂といった人気ブランド地の住宅地価格及び中古マンション価格の下落が普通に見られ始めました。住宅地価格のベスト10から渋谷区が3地点脱落するなど、今までとは異なる動きもあり、特に東京都区部では先行きの不透明感が強まっています。

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| 市場動向 | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
昨年12月はマンション販売好調−都心をあきらめ、郊外へシフトか

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★ 1月19日付ロイターによれば、不動産経済研究所が同日発表したマンション市場動向では、12月の首都圏マンション発売戸数は前年比13.2%増の7,007戸となりました。3カ月ぶりに増加しました。

 首都圏のマンション契約率は76.6%と、好不調の分かれ目とされる70%を3カ月ぶりに上回りました。

 1戸当たりの価格は前年比6.9%下落し、5,078万円でした。マンション販売在庫数は前月末比836戸増加し、7,160戸となりました。

 1月の発売戸数について、同研究所は1,500戸と見込んでいます。

 以上がロイターの記事の概要です。売れ行きの鈍化が指摘されてきたマンション市場ですが、
12月は3か月ぶりにやや活気を取り戻した模様です。本記事については、不動産経済研究所のプレスリリース資料『首都圏のマンション市場動向 −2016年12月度−』が基となっていますので、以下その内容を見ていくこととします。

 まず、12月の発売戸数7,007戸は、2年前の12月発売戸数9,389戸には及ばないものの、特筆すべき実績と言ってよいでしょう。例年12月は最も発売戸数の多い月となるのですが、
昨年12月の発売戸数を1,000戸近く上回りました。

 ただし、
激増したのは神奈川県で、昨年発売の798戸から本年発売1,696戸と、倍以上増加しています。第1期2次・3次・第2期合計105戸をいずれも即日完売した『グランドメゾン元住吉』など、人気立地の大型物件が多数発売されたことが功を奏したと考えられます。千葉県も発売戸数が5割弱増加するなど、好調でした。一方、東京都区部及び東京都下のマンション発売戸数は、前年同月比がそれぞれ12.2%減、29.5%減と低迷しました。

 月間契約率76.6%は、昨年1年間で最も高い率となり、好調でした。地域別では、都区部79.4%、都下74.6%、神奈川県75.8%、埼玉県64.8%、千葉県79.2%と、埼玉県を除いて軒並み好調でした。

 分譲単価は5,078万円と4か月連続の下落となり、2015年5月以来の低さとなります。ただし、これは、単価が相対的に低い神奈川県及び千葉県の分譲割合が増加したためであり、個々のマンション価格が下落したからではありません

 実際、神奈川県のマンション価格が4.1%アップ、千葉県のマンション価格が2.5%アップしていますが、これらはいずれも
平均分譲価格が4千万円台で、都区部の平均分譲価格6,447万円に対する首都圏全体のマンション価格の大きな引き下げ要因となります。なお、都区部の分譲価格は2.8%ダウンにとどまっています。

 発売戸数が増加した分、在庫が増えるのは致し方ないのですが、
前月より836戸増加して、在庫数が7,160戸と、7千戸台の大台に乗ってきました。これまで私が見ている限り、在庫数6千戸台が上限だったと記憶しますが、それをも突破したことになります。

 間取り別契約率は、2LDKが86.8%と高く、3LDKが74.5%と相対的に低くなりました。価格帯別契約率については、今回は低価格帯から高価格帯まで比較的均質に成約しており、1億円台のマンションの契約率が87.9%と最も高くなりました。

 神奈川県・千葉県の物件が大量に供給され、しかも売れ行きが好調だったということは、
2000年以来続いてきた都心回帰の流れが反転し始めたということでしょうか。坪単価200万円以下でも買えた都心物件の残像がようやく振り払われ、現実的な選択肢としての郊外物件が視野に入ってきた表れかもしれません。

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| 市場動向 | 19:46 | comments(0) | trackbacks(0) |