脱・タワマン暴落論−マンションコラムにもEBPMを!

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★ 本日、個人的に深くうなずける記事が掲載されました。その記事とは、著名な住宅ジャーナリスト櫻井幸雄氏の『「将来は廃墟に」タワマン・クライシスは本当か。修繕費が足りない報道の内実』です。以下、その概要をご紹介します。

「大規模修繕で積立金が不足し、膨大な追加費用が集められて大変、将来は廃墟になる……
タワマンにネガティブな報道が頻発しています。タワマンに将来はない、と金持ちはサッサと逃げ出し、ババをつかまされるのはがんばってタワマンを購入して住み続けている普通の人たち、とまで言われると、タワマンに住んでいる人たちは心中穏やかではいられません。

 果たして、
本当に「タワマン・クライシス」は起きるのか。冷静に考察しましょう。

 もちろん、タワマンは巨大な建物のため大規模修繕の費用は高額で、億単位の金額となります。しかし、費用が高くなる一方でタワマンは住戸数が多く、大規模修繕費用を分担する人数も多いので、
各住戸の負担は一般のマンションと大差がありません

 次に、
タワマンの大規模修繕は一般のマンションと比べて費用が割高になるのでしょうか。一般のマンションの場合、大規模修繕は建物周囲に足場を組むのに対し、タワマンは足場を組むことができず、ゴンドラを屋上から下ろして作業を行うので、このゴンドラ設置費用が高い、と説明されることがあります。

 しかし、実際には、一般のマンション大規模修繕において足場を組む費用の高さが問題になり、
屋上からゴンドラを下ろすほうが安いのでそちらのほうがよいのではないか、と検討されることが多いのです。

 ただし、タワマンの形状が複雑だと、ゴンドラに特殊な加工が必要になり、費用が高くなることもありますが、大部分のタワマンは、
上から下までシンプルな形状で、加工なしでゴンドラを下ろしやすいのが特徴です。

 例外的に複雑な形をしているタワマンの例として、埼玉県川口市で大京が分譲した
「エルザタワー55」があります。55階建てで、上部と中間部、下部で形状が異なり、これ以上複雑な形のタワマンは他にないだろう、と思われる個性的形状です。

 その「エルザタワー55」では、
2015年から2年がかりでゴンドラを利用した大規模修繕が行われました。ゴンドラ作業の場合、天候によって作業ができないことなどがあり、修繕の期間が長引きました。しかし、費用は修繕積立金だけでまかなわれ、追加金は発生しませんでした

 エルザタワー55を分譲した大京系列の管理会社・大京アステージでは、
これまでタワマンの大規模修繕を20件近く手助けした実績がありますが、追加金が発生したケースは1件もありません。3割ほどのケースで費用の借り入れが行われていましたが、これは修繕積立金をすべて使い切ってしまうと、修繕後に建物に支障が起きたときに対応できなくなるため、備えを残して、その分を借り入れたわけです。

 追加金の徴収なし、は、これまで22棟のタワマンの大規模修繕を助けた住友不動産建物サービスでも同様です。今回の取材で、「タワマンで大規模修繕の費用が足りず、追加金が集められた」という事実をつかむことはできませんでした。

 ただし、工事費用の見積もりをとったら、あまりの高さに驚いた、というケースは多くありました。タワマンは、大手建設会社によって建設されるため、その大手建設会社に修繕工事の見積もりをとれば、どうしても金額は高くなります。

 そこで、マンション管理組合は大手建設会社への依頼をあきらめ、
修繕の専門会社に工事を依頼し、その際にはしっかりした管理会社やコンサルタント会社の助けを借ります。そのようなやり方で、タワマンの大規模修繕は予算内で実行できています。それが、タワマンにおける大規模修繕の内実なのです。」

 久しぶりにスカッとした記事でした。最近は、「タワマン大暴落」とか「タワマンから皆が逃げ出している」とか、不安感を煽るような記事が頻発しています。これが、誰もが持つ東京オリンピック後の不動産価格への不安心理とぴったりマッチして、世間に広く流布しているわけです。

 その一つの論拠が
「最近建てられはじめたタワマンの大規模修繕は誰も経験していないから」ということでした。しかし、私はこのような記事を読むたびに、「じゃあエルザタワー55はどうなんよ」と心の中でつぶやいてきました。櫻井さんは、そんな私のもやもやした気持ちを、まさにエルザタワー55の例を中心に据えて解消してくれました。

 今回の櫻井さんの記事の
素晴らしいところは、イメージで書かれている煽り記事に対し、きちんと事実を調査して冷静に反証している点です。また、100%否定するだけでなく、見積もりは実際高額になることが多く、それを抑える工夫がいることも教えてくれています。これも、数多くの事例を調査しないと出てこない見解です。

 正直、このような記事は、
雑誌ウケはしません雑誌が部数を伸ばすためには、読者を心配させるような見出しが立つほうがいいのです。その結果、イメージだけで同じことを何度も煽り続ける記事のほうが、じっくり時間をかけて調査をした冷静な記事よりも雑誌社にとってありがたいと言えます。コスパの観点から言えば、櫻井さんが力を込めて書いたこの記事は、イメージ記事に比べて劣ってしまうわけです。

 多くのマンションコラムを手掛けてきた櫻井さんですから、
それをわかっていながらあえて、時間をかけてこの記事を書いたのでしょう。その心意気に私は感銘を受けました。

 今、政策分野では
EBPMの必要性が叫ばれています。EBPMは、Evidence Based Policy Makingの略で、証拠に基づいた政策形成、の意味です。マンションコラムにも是非、EBMC(Evidence Based Mansion Column)の流れが来てほしいものです。

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| ノウハウ・経験談 | 23:08 | comments(2) | trackbacks(0) |
さらば痛勤?−VRオフィスの未来とマンション市場への影響

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★ 武蔵小杉に住んで10年超、マスコミ報道で有名な「武蔵小杉は改札外にも人があふれる通勤地獄」は東急東横線にはあてはまらないのですが、東横線沿線の人口増加から、最近は通勤電車で体が「痛い」と感じるようになりました。人口流入の動きは止まっていませんので、この「痛さ」はどこまで強くなっていくのか、怖いような気がしています。

 そんな中、5月8日の日本経済新聞の記事の
「さらば痛勤 VRオフィス」という見出しに「おっ」と目を引かれました。ここでは、VR(バーチャル・リアリティ=仮想現実)空間にオフィスを構えて急成長する米国の不動産会社『eXp Realty』が紹介されています。社員はアバターとなってVRオフィスに出社し、会議や研修など仕事をこなしています。

 2013年に株式を公開し、
6年間で株価は10倍、斬新なビジネスモデルが話題を呼び、3年前は1,000人足らずだった不動産販売員の数は現在では1万8,000人、2018年12月期の売上高は前の期比3.2倍の5億ドルと、米不動産業界で最も成長の速い会社となっています。

 アバターを実体験してみた記者とアバターで会話した技術責任者ホーランド氏は、
「オフィスの賃料などのコストがかかりません。全米の販売員とのネットワークも容易にできる」と説明しています。約400人の社員は全員が自宅から仕事し、全米に広がる契約制の販売員も支店にデスクを構えることはありません

 経営陣も全米各地に散らばり、最高財務責任者(CFO)はソルトレークシティー、上述のホーランド氏はカリフォルニア州ラ・ホヤに住んでいます。オフィス賃料だけでなく、
交通費もかかりません。浮いた費用は現地販売員の研修等に使用されています。

「物件案内で外回りをしている社員が多かったので、
オフィスに来るのは1日せいぜい6人。がらんとしたオフィスを見てこんなビジネスモデルは機能しないと思った」と言うのは他の不動産販売会社からeXp社の販売員に転職したニューヨーク在住のマッケナン氏です。今では不動産販売契約書などの書類のやり取りもすべてネットでペーパーレスです。毎週金曜日朝の定例会議には全米に広がる販売員500〜700人のアバターがVRの会議場に集まります。今やVRはなくてはならない「職場」となっています。

 ニューヨークでは、この1年間に大手不動産会社が2社廃業に追い込まれました。オフィス賃料の高騰で事業の採算が合わなくなったためです。かたやeXp社では高収益を挙げる一方、
VR空間を「ザ・ワールド」と呼び、アバターがみんなでビーチに行ったり、サッカー場でボールを蹴ったり、ジムに行ってエクセサイズやダンスを楽しみ、独立記念日には打ち上げ花火、クリスマスには雪が降るなどして、幅広い世代が参画する世界が作られようとしています。
 
 以上の記事を読みながら私が思い出したのは、2006年に一大ブームとなった
リンデンラボ社の仮想空間「セカンドライフ」でした。「セカンドライフ」は今やすっかり下火となってしまいましたが、それが目指した方向性は間違っておらず、ようやく実社会の環境がVR空間という「現実」に追い付いてきたのだと思います。

 もしこのようなビジネス社会が日本に根付けば、
日本でこそ不動産市場の様相が一変することが容易に想像できます。我が国において、首都圏、なかんずく都心の不動産価格が異様な高さになるのは、「働き場所」という物理的なロケーションが価格形成に最も大きな影響を及ぼしているからです。そのキーとなるのがあまりに便利になりすぎた首都圏の電車網で、「駅距離」が不動産価格のほぼ全てとなるような、世界的に見ても特異な不動産文化を作り上げています。

 本記事のように、もしVRがオフィスの常識となり、
「出社しなくていい会社」が上場企業の大半を占めるようになれば、会社の場所も、それに紐づいていた社員の住居の会社からの距離も、紐づけのリアルな表現形態であった「どんなに痛くても乗り込む通勤電車」も、人生において「どうでもよい些末な事項」となります。ここにおいて、マンション価格をはじめとした不動産価格の「コペルニクス的転回」が起こり、それぞれの人がそれぞれに住む場所をアトランダムに選ぶようになり、理屈の上では不動産価格は日本全国均一なものに近くなるのではないでしょうか。

 いずれにせよ、
価格の変化は、上昇にせよ下落にせよ、不動産市場に「動き」をもたらします。膠着状態に陥っている日本の不動産市場にとっても、VR社会の到来は、実は「チャンス」となるように思えます。

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| ノウハウ・経験談 | 19:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
人生の保証はない、という話ー資産価値にも絶対はない

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★ 1か月ほど前から娘のPCの調子がおかしくなりました。キーをたたいていると、徐々に画面が暗褐色に変わり、禍々しい色彩になって、最後はマウスポインタ―が動かなくなって動作しなくなる、という現象です。

「呪われたか」

と血の海のような画面を見て思いましたが、まずはウイルス感染を疑い、ウイルス対策を最新化してみました。しかし症状は変わりません。「ソフトウェアの問題か」と思い、PCを初期化してみましたが、相変わらずです。その他、ネットで拾った対策をあれやこれや施してみましたが、無駄でした。

 となれば、
ハードウェア障害であり、異常箇所から考えれば液晶パネルが破損したとしか思えません。これは修理に出さざるを得ない、とため息をつきました。

「まてよ、確かこのPC、5年保証に入っていたのでは?」

 私は高額な家電製品を購入するときは必ず長期保証に入るようにしています。このPCも購入して4年2か月であり、保証期間内に入っていました。

「おお、転ばぬ先の杖とはこのことだな!」

と喜び、保証会社のサービスセンターに電話したのですが、つながりません。不審に思い、その会社をネットで調べてみると、何と3年前に倒産していました。

「がーん」

打ちのめされながらネットを検索すると、この会社を譲り受けた保証会社があり、購入店とその保証会社が引き続き契約していれば、保証も継続されるとのことでした。

「おお…」

一縷の望みを託して、その当時購入した店に電話してみると、電話口に出たのはアジア系外国人らしい女性でした。

「すみません。契約、継続していません。保証会社がこんなことになるとは誰も予想できないことです」

それでも対応している店もあるんだよなあ、という言葉を飲み込み、激安店でPCを購入してしまった自分の判断を呪いました。

「しょうがない。製造元に修理依頼だ」

と、日本でだれもがよく知るPCメーカーに修理を依頼、佐川急便で送って2日後でした。

「もしもし、〇〇電気サービスセンターです。お客様のPCですが、お申し出の通り液晶パネルが破損しておりまして、交換が必要な状態です。」
「ああ、やっぱり…残念ですが、致し方ありません。液晶パネルの交換はおいくらでしょうか?御社サイトでは6万数千円とか表示がありましたけど」

「それが…お客様」

不吉な予感がしました。

「な、なんですか?」
「つい最近、交換用の液晶パネルが製造元から入手できなくなりまして。通常は6年間は保管しておくものなのですが、申し訳ありません」
「ええ?ってことはお金払っても修理できないってことですかあ?」
「はい、申し訳ありません」
「ということは、私は違いますが、御社の5年長期保証に入っている人でも修理できずに、買い替えなくちゃいけないということなんですか」
「そうなりますね。申し訳ありません」

それから5分程度、頭にきた私は半ばクレーマー化してネチネチ責めましたが、このままクレーマーになってもないものはないので、あきらめて電話を切りました。結果的に、私が入った長期保証の会社がつぶれていなくても、結局修理はできなかったことになります。しかも製造元は、デベロッパーで言えば三井不動産のような存在の立派な会社なのです。

 私が今回実感したのは、大げさに言えば
「人生に絶対はないな」ということです。「転ばぬ先の杖」何重にもあったはずのサポート体制が全然機能しなかったわけですから、実は転ばぬ先に杖を買った行為が無駄だったことになります。

 昨今のマンション購入は、
大手デべロッパーの駅近・再開発・大規模・タワマンが「鉄板」とされ、これらの条件にさえ合致していれば「資産価値は将来に向けて安泰」と思われています。「寄らば大樹」というのが最近の風潮です。

 しかし、例えば
ライフスタイルが変化し、働き方改革で「テレワーク」が自然となり、再び郊外の駐車場付き一軒家で広々、のびのび暮らすのが憧れのライフスタイルになる可能性もあるのです。職住の物理的近接は「あまりにプライベートがない」と敬遠されるようになれば、高騰した都心マンション価格は一転、急激な下落を経験することになります。

 「大樹生命」という社名に代わった生保会社もあるようですが、「寄るべき大樹」は実際にはどこにもないのだというところからスタートすれば、不動産に対する見方が変わってくるかもしれません。

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| ノウハウ・経験談 | 20:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
資産価値「ゼロ」の田舎の土地が生む「無限」の付加価値−イガピザという体験

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★ いまだかつて経験したことのなかった10連休ですが、情報システムを扱っている現在の仕事では、5月1日はやはり改元対応ということで職場に出勤していました。新元号の発表は1ヶ月前と直前だったものの、元号マスタの作り込みの時間は昨年来十分あったので、難易度は低い改修でしたが、関連会社も含め適用するサーバーの数が半端ではなかったため、決して気は抜けない取組でした。当日は何事もなく、「令和」への切り替えが正常に進み、ほっと一息をついたところです。

 その意味では、5月2日からが本当のお休みとなり、2日の夕方から
家族で関西の妻の実家に車で帰省しました。妻の実家で飼っているワンコが15歳の老齢となり、特に娘が「会えるときに会っておきたい」と強く希望したこともあります。

 最近、本ブログで
「土地」に着目した中古戸建の価値について触れましたが、そんなことが通用するのは首都圏をはじめとする大都市のほんの一握りの土地であり、日本の国土の大部分ではその「価値」の意味が一変します。例えば、妻の実家の広い敷地の中に家を継ぐ立場の甥夫婦が数年前にこだわりの家を建てました。この場合の土地は先祖代々の大事なもので、将来他人に売って換金するようなものではありません。都会の尺度の「土地の資産価値」という意味では「ゼロ」なのですが、そもそも意味合いが全く異なります。

 田舎における土地とは、「使ってなんぼ」の世界です。例えば、地方におけるコンビニエンスストアでは、店舗面積に比してあきれるくらい広い駐車場敷地が確保されていたりします。そのおかげて、このようなコンビニエンスストアでは、大型トラックがストレスなく何台も連なって無料で駐車することができ、結果売上げが上がることになるのです。土地としては全くの低利用に見えながら、だからこそ価値を生み出しているのです。

 妻の実家に滞在している間に、姪が地元で評判のお店に車で連れて行ってくれました。それは
三重県伊賀市にある「イガピザ」というお店です。名前のとおり、ピザを出すお店なのですが、いわゆるピザ屋というにははばかられ(?)ます。何せ、店の場所が伊賀の山の中、周りには店など何もなく、田んぼと山に囲まれたまさに奥深い田舎なのです。

 山の中の一軒家、というのとも違います。というのも、そこは
元々材木置場で、推測するに林業が廃れて誰も使わず長らく放置されてきた土地と建物だったのです。それを芸術系の大学出たての若者たちがおそらくはただ同然で買い取り(あるいは借りて)、自分たちの木工作品のアトリエとするとともに、その片隅にきれいなログハウスを自分たちで建て、ピザを焼いて売り始めたところ、それが口コミで広まって評判になった、といった風情です。

 そんな場所ですから
駐車場もなく、お客はとまどいながら畦道に車を止めてアトリエに向かいます。木製ベンチを中心とした作品群が平気で数百万円の価格で並んでいるのもびっくりです。裏山には彼らが遊び心で作った木の上のツリーハウスやブランコがあり、子供心をくすぐります。ピザを焼いてくれるのは一人で、食べるまでには1時間も待たされましたが、「まあ、そんなコンセプトなんやろ」と何となく納得させられるものがあります。

 彼らは
過剰な客サービスをやめ、まったく自分たちの好きなように材木置場を改造し、それがお客を呼んでいるわけですから、クレームの付けようもありません土地・建物・人件費などコストは極小、生み出す価値は無限大のものがあります。

 実は
田舎ではこのような商売が流行りかけています。「こんなところにこんなものが」という地元茶処のほうじ茶ラテ、しゃれたパン屋やなぜかバームクーヘン屋などです。例え立地がどんなに悪くても、評判になれば客は必ず押しかけます。都心のように、高い賃料を払いながら、それを商品に上乗せセざるを得ず、高価な商品を売りながらも儲けは少ないといった、立地に寄りかかった苦しい商売をする必要はないのです。

 都会と田舎では天と地ほどの差がある土地の価値、しかしそれを逆手に取った付加価値の極大化を身をもって実感できたことが、この10連休の大きな収穫でした。

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| ノウハウ・経験談 | 22:29 | comments(4) | trackbacks(0) |
平成という時代−マンション価格はU字曲線に

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★ 間もなく平成という時代が終わりを告げます。私自身を振り返ると、昭和30年代に九州の田舎で生まれ、大学進学で上京、昭和の時代に就職し、平成バブルの頃にヒルトン東京ベイで結婚式を挙げ、中東勤務の後に子どもを2人授かり、長年のマイホーム探しの末に今のマンションを購入、住宅ローンの重みに耐えつつ働き、子どもたちはすくすく成長し、気がつくと平成生まれの若者達が入社してきたことに驚き、会社人生も終わりにさしかかった今、令和の時代に入っていくことになります。

 明日から生まれ来る子どもたちは、文字通り
令和世代となっていきます。昭和に生まれた私が明治生まれの老人を見るような感じで、令和世代は私たちに接することでしょう。戦後という貧しくも明るさがあった高度経済成長時代を形成した昭和は、ますます遠くなっていきます。

 平成は、昭和のように単純な時代ではなかった気がします。バブル崩壊から始まった平成の歴史は、「失われた十年」という言葉に象徴されるように、デフレ下の日本が羅針盤を見失った時代でもありました。特に阪神淡路大震災、東日本大震災をはじめ、昭和にはなかった大地震にいくつも見舞われ、豪雨災害も頻発し、サリン事件のような日本を震撼させる凶悪な犯罪も経験しました。

 不動産市場もバブル崩壊によって大幅に価格が下落、住専等の後処理に手間取ったことから後遺症が長く続き、マンション価格は平成14年頃までだらだらと下がり続けました。しかし、長引く景気の低迷に苦しくなった大手企業が都心臨海部等にあった工場・事務所用地を安値で次々と放出、これが坪単価200万円を切るタワーマンションとして売りに出されました。

 それまでは23区の勤務地から1時間半〜2時間かけて通っていたファミリー世代の目の前に、
信じられないような都心タワマン居住という環境が生まれました。それまで減り続けていた千代田区・中央区・港区の人口が一気に増加に転じ、「都心回帰」という昭和の時代には考えることもできなかった現象が生じたのです。

 人気が集中した都心部のマンション価格は、当然のことながら上昇していきます。特に平成23年発生の東日本大震災の影響が和らぎ、自民党が政権に復帰した
平成25年からは、マンション価格が上放れしていき、とどまるところを知らなくなりました。一般サラリーマンに開けられていた「都心住まい」の口はもはや閉じられ、高騰するマンション価格に手も足も出なくなっています。

 平成の時代は、西暦で言えば1989年から2019年の31年間ですが、その
ほぼ中央に当たる2003年頃がマンション価格の底で、現在は1990年代の不動産バブルの価格を超えたと言われていますので、曲線グラフにすれば、U字、又はなべ底に近い形状をしているのが、平成の不動産価格だったと言えます。

 これに続く令和の時代は、どのような曲線グラフを描くのでしょうか。不動産価格が引き続き上昇を続けるならば、昭和から続く曲線グラフは
右肩上がりのS字カーブを描くことになります。一方、首都圏でも生じる深刻な高齢化・人口減少の波を受けて不動産価格が下落に転じるならば、昭和から続く曲線グラフは平成の時代を頂上とした富士山型の曲線グラフを描くことになるでしょう。

 いろいろなことがありましたが、
総じて言えば、平成は「悪くない時代」でした。それはおそらく、大多数の人々が持っている感慨なのではないかと思います。

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| ノウハウ・経験談 | 20:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
不動産は最後は土地かー中古戸建という選択肢

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★ 私の住まい探しで、これまで「新築マンション」「新築戸建」そして「中古マンション」という選択肢はあっても、「中古戸建」に食指が動くということはありませんでした。やはり新築志向なのですが、「中古マンション」については過去の有名なマンションに憧れたりもしました。しかし、「中古戸建」にはそのようなブランド名がなく、前オーナーの個性や生活感がより強く出ている印象で、「パス」していたのです。

 しかし、最近少し考え方が変わってきました。資産価値という面では、
マンションの場合は、短期的には売却益が出る場合があっても、30年超という長いスパンで考えると、資産価値は逓減していく一方です。しかし、戸建ての場合は、何といっても「土地」があります。上物は朽ち果てても、土地は残ります。

 土地神話はもはや通用しません。しかし、マンションと戸建てを比較すると、
当初はマンション人気で価格が高く維持されますが、いつしか価格下落曲線は戸建てとクロスし、土地付きの戸建ての方が優位に立つこととなります。

 特に、
木造戸建は、法定の耐用年数が22年なだけに、築20年を過ぎると価値の低下が著しく、築30年になるころには、物件価格はほぼ土地の値段となります。しかし、今の建築技術をもってすれば築30年の家屋はまだまだ現役で耐震もしっかりしており、数百万円のリフォーム代で前所有者の生活痕跡は消失し、快適に暮らせるようになることでしょう。

 そして、この
土地値となった物件の価値は、地価に変動がなければ維持されますし、地価が上がれば価格が上昇する可能性もあります。もちろん地価下落のリスクはあるものの、一部の有名物件を除き経年で必然的に下がるマンションよりは安心です。

 仲介業者さんから聞いた話だと、
特に世田谷区・目黒区物件は価格が安定しているそうです。なぜならば、地価が高騰しているときは、元々都心希望の方々が世田谷・目黒まで「下りて」くる傾向があり、また、地価が安いときは、神奈川に住んでいた方々が「ワンランク上」の世田谷・目黒まで「上って」くるそうで、その結果として価格が維持され、都心物件のように「高値掴み」をする心配がないとのことでした。

 また、投資用ローンを組めるのであれば、
オーナーチェンジの中古戸建を狙うのも一つです。家賃収入により、既に土地値になっている物件の残債を減らしながら、賃借人が退去したら貯めておいた家賃収入の一部でリノベーションをかけ、住み替え時にはリノベ費用分を上乗せした形で売却できるなど、リスクもありますが、不動産活用の選択肢はかなり広がります。

 例えば、私が最近見つけた中古戸建は世田谷区の住宅街の
人気駅徒歩6〜8分で土地実勢価格の4千万円台、南・西の整形の広い公道に面した角地で土地面積は約65平米、その上に建っているゆとりある2階建て古屋に賃借人が月額21万円で長く借りているものでした。金融機関にもよりますが、投資用ローンをフルで借りたとしても、全てこの賃料収入でカバーできる計算です。建て替えをすれば約100平米の日当たりのよい3階建てが可能で、人もうらやむ立地で「邸宅」が造れてしまう可能性がありました。

 もちろん、言うほど簡単ではないのでしょうが、そのようなシミュレーションを頭の中でするだけでもわくわくします。
不動産はやはり最後は土地がモノをいう、と感じる今日この頃です。

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| ノウハウ・経験談 | 19:47 | comments(8) | trackbacks(0) |
都心という田舎−タワーマンションに住む村人たち

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★ 最近、用があって、南加瀬までバスで行ってきました。南加瀬、と言っても川崎市民でないとわからないかもしれませんが、最寄り駅で言うと、JR南武線「平間」駅から徒歩20分超、「武蔵小杉」駅からはバス便で20分ほどになります。しかし、「川崎」駅と「溝の口」駅を結ぶ主要地方道沿いで、ロードサイド店が多く立ち並び、結構栄えています。

 私もこの地に住み始めたのは「元住吉」駅〜「日吉」駅間の社宅が最初で、その当時は30歳代、娘たちも幼稚園児で、
トヨタのカリブに乗って、あちこちに出かけていました。南加瀬近辺は、「川崎」駅方面へと抜けるのにいつも通った定番のコースであり、ロードサイドの「バーミヤン」「マクドナルド」「夢庵」など、よくお世話になったものでした。

 住んでいた社宅の周りにはこれといったものがなかったので、
休日は車で遠出をするか、港北ニュータウンに行くか、ラゾーナ川崎に行くか、とにかくよく出かけたものでした。通勤の帰り道でも自由が丘、中目黒、渋谷、目黒などをはじめ、いろいろ寄り道をしていました。

 しかし、「武蔵小杉」駅前に住むようになり、近隣に大型商業施設ができると、
港北ニュータウンにも、ラゾーナ川崎にも、さいか屋にも、溝の口のマルイにも行かなくなりました。あまりに行かなくなりすぎて、ついに車を売り、南加瀬やその近くの夢見ケ崎動物公園、幸図書館日吉分館などには「永遠の別れ」を告げることになりました。商業施設に囲まれた駅近に住んだ当然の結末でした。

 それでも私が住んでいるのは川崎市なので、職場のある
都心には毎日通います。したがって、その通り道となる自由が丘、中目黒、代官山、渋谷などの街にはまだ縁があります。

 一方、
都心に住まわれている方は、普段どのような行動をとられているのでしょう。スーパーなどはやや不便になるかもしれませんが、都心のお洒落なスポットやショッピングには事欠きません。鉄道路線が密集するエリアですから、交通の便も至便なところが多く、駐車場代の高さもあって、車などは「無用の長物」です。

 私が最近聞いたところによると、最近引き渡された約100戸規模の都心新築マンションには12台の駐車場があったのですが、なんと4台しか借り手がおらず、あわてて再募集をかけたそうです。
このマンションの住人の自家用車の所持率は約4%にしかならないことになります。

 車のない彼らの
日常の行動範囲は自然とごく狭くなります。マンションと職場が2キロメートルしか離れていないとすれば、普段の生活は直径2キロメートルの円内に収まることでしょう。お子さんなどは、大きくなるまで港区を出たことがない、といったことになるかもしれません。もちろん、目黒川の桜を見に、「郊外」の「中目黒」駅まで「遠出」をすることはあるでしょう。

 ここまで考えると、これはまるで、
江戸時代の市井の人々の感覚とそっくりなのではないかと感じました。当時徒歩しか交通手段のない江戸っ子は、目黒不動など目黒詣でで大いに楽しんだのです。行人坂から目黒不動尊門前までの道筋には、料理屋や土産物屋がぎっしりと立ち並んでいたと言います。今はそれが、目黒川の両岸に移っただけなのではないでしょうか。

 私がよく思い出すのは
中部イタリアの小さな田舎の村の暮らしぶりを紹介したTV番組で、ここに住んでいるおばあちゃん達は、生まれてこの方その村を出たことがないということでした。このグローバルな時代に、と驚いたのですが、確かに身の回りですべてが事足りる生活を送ってきた村人たちは、その村から出る必然性がないのでした。

 今、
都心のタワーマンションは、そのような「村人たち」を大勢作り出し始めているのかもしれません。

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| ノウハウ・経験談 | 20:40 | comments(2) | trackbacks(0) |
高齢化率78%の地区も存在!−都会の限界集落は農村の限界集落より深刻に

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★ 27日付の朝日新聞神奈川版では、神奈川県内における「限界集落」の記事を掲載しています。同記事では、高齢化率(65歳以上の割合)が50%以上の神奈川県内の人口500人以上の地域が一覧表になっているのですが、目を引いたのは、その中に横浜市や川崎市の地域がいくつも掲載されていたことです。その地域とは、以下の通りです。

  地域          人口  高齢化率    最寄駅
川崎市麻生区片平       994人 65.4%   「柿生」駅徒歩10分
横浜市栄区公田町      1,185人 55.4%   「本郷台」駅徒歩27分
横浜市栄区桂台南2丁目   1,498人 55.1%   「本郷台」駅徒歩39分
横浜市金沢区釜利谷西5丁目  835人 53.5%   「金沢文庫」駅徒歩36分
横浜市栄区庄戸1丁目     623人 52.5%   「港南台」駅徒歩41分
川崎市幸区河原町      6,837人 52.4%   「矢向」駅徒歩16分
横浜市栄区桂台南1丁目    886人 52.3%   「本郷台」駅徒歩35分
横浜市栄区野七里2丁目    545人 51.7%   「港南台」駅徒歩52分
横浜市旭区若葉台1丁目   2,911人 51.2%   「十日市場」駅徒歩36分
横浜市栄区庄戸3丁目     811人 51.2%   「港南台」駅徒歩47分
横浜市金沢区釜利谷西6丁目 1,000人 51.1%   「金沢文庫」駅徒歩39分
横浜市保土ケ谷区境木町    801人 50.6%   「東戸塚」駅徒歩26分
川崎市麻生区白山1丁目   1,037人 50.5%   「新百合ヶ丘」駅徒歩24分


 上記の各地域の駅からの距離の平均は約33分で、やはり駅から遠いのがハンデになっています。また、これらの地域は、山がちなところが多く、アップダウンのきつさがハンデになっています。

 これらの地域の多くは
昭和の高度経済成長期から平成初めのバブル崩壊までの間、国民が「夢のマイホーム」を手にするために、駅距離などのハンデをものともせずに郊外へ、郊外へと土地を求めていったことの現れと言えます。

 しかしながら、持つだけで将来は全て値上がりするといった
土地神話が崩壊し、居住スタイルはマンション中心となり、交通利便性が最も重視される風潮となった昨今、これらの駅から遠い土地をあえて選ぶような選択肢はほぼなくなりました。したがって、若い人の流入は望めず、現在居住している方々はそのまま老いていく地域となったのです。

 これらの傾向は
都会のほうがむしろ顕著かもしれません。車社会の地方では、そこまで駅近にこだわる必要がなく、かつ、「先祖代々の土地」を引き継ぐしきたりが今でも息づいているからです。横浜市・川崎市の地域ではありませんが、横須賀市太田和5丁目(人口662人・「衣笠」駅徒歩54分)の高齢化率が何と77.8%にも達するのは、その象徴と言えるでしょう。

 それにしても、
川崎市の片平地区、幸区河原町地区が高齢化率の上位にランクされているのに驚きました。片平はかつて小田急多摩線の整備に合わせて急速に宅地化が進んだエリアでした。河原町は、工場跡地に市営1,598戸、県営1,300戸、市住宅供給公社253戸、県住宅供給公社440戸と、あわせて3,591戸という河原町団地が造られ、1977年(昭和52年)9月には河原町小学校の児童数1,906人を記録したとありますが、1986年には早くも住民の高齢化が指摘され、河原町小学校は2006年に閉校となり、跡地は特別養護老人ホームやデイサービスセンターなどへの転用がなされる計画です。

 片平と河原町の共通点は、ある一時期に大量のマイホーム世帯の流入があり、それがために多様な年代のコミュニティが成立しづらく、他の年代層の流入が阻まれる中で、均質な形で老いていったことです。そういう意味で、一挙に人口が流入した私の住んでいる武蔵小杉タワマン地区なども、将来は大いに懸念されるのかもしれません。

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| ノウハウ・経験談 | 22:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
千代田・文京・中央・目黒の学力高し!−学習コスパの良い区はどこ?

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★ suumo3月5日号では、首都圏88市区学校力調査を特集しています。この中でも面白いのが第2章データ編で、88市区の学力・運動・環境・設備・中学受験が23区、東京市部、神奈川、埼玉、千葉・茨城ごとにランク付けされています。ここでは、23区にスポットを当てて、ランキングを見てみたいと思います。

〇 学力(全国学力調査の平均正答率)
国語A 1千代田区・文京区 3中央区 4目黒区 5新宿区・江東区・世田谷区
国語B 1千代田区・文京区 3中央区・目黒区 5新宿区・江東区
算数A 1千代田区・文京区 3中央区・目黒区 5世田谷区
算数B 1文京区 2千代田区 3中央区 4目黒区 5新宿区・江東区・世田谷区
理科 1千代田区・文京区 3中央区・目黒区 5新宿区・江東区・世田谷区


〇 運動(体力合計点)
男子 1中央区 2品川区 3港区・目黒区 5豊島区
女子 1中央区 2台東区・葛飾区 4墨田区・品川区


〇 環境(1クラス当たりの児童数)
1新宿区 2墨田区・北区 4豊島区 5渋谷区・杉並区

〇 設備(パソコン1台当たりの児童数)
1渋谷区 2荒川区 3千代田区 4北区 5品川区・杉並区

〇 中学受験(受験校への進学率)
1文京区 2千代田区 3中央区 4港区 5目黒区 

 学力に関しては、教科にかかわらず、千代田区・文京区が一番手、中央区・目黒区が二番手、新宿区・江東区・世田谷区が三番手です。ただし、港区は学力調査の結果を公表していないので、ランクに表れていないのですが、中学受験では4位にランクインしていますので、中央区・目黒区と同等の水準と思われます。

 中央区は運動でもトップです。港区・目黒区も文武両道タイプです。学力トップの千代田区・文京区は、運動面ではやや劣っています。品川区・豊島区・台東区・葛飾区・墨田区は、運動で抜きん出ています。

 環境・設備では、生徒数がもともと少ない区が有利です。
渋谷区は、数値上、1児童1パソコンを実現しています。

 もちろん同じ区の中でも、学校間の格差はあるものと思われます。また、学校が良いからと言って、全生徒が一様に点数が良いというわけではもちろんありません。しかし、学力にしろ、中学受験にしろ、
切磋琢磨する仲間が身近にいるということが、特に児童の場合は成績等に大きく影響するのは確かです。同じことは、運動面でも言えることでしょう。

 お子さんの学習環境を考える場合、物件価格が最も高い千代田区より、
都心3区よりは価格が抑えられている文京区の方が「学習コスパ」は高いと言えそうです。

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| ノウハウ・経験談 | 20:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
シアトル、サンフランシスコの不動産ーダウンタウン、アップタウンの不動産価格は?

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★ 2月下旬から3月上旬にかけて、娘の留学先であるシアトル、ついでにバンクーバー、サンフランシスコと、家族で回ってきました。仕事が気がかりでしたが、今この時しか行くチャンスがないということ、また、家族全員で海外旅行なんて最後かもしれないと思い、決断しました。

 同じ西海岸ということで、街の雰囲気は皆似ていました。ただ、その中でも、
サンフランシスコはやはり大都市で、バンクーバー、シアトルはスケールは小さくなります。バンクーバーはほとんどストップオーバーで1泊しかしていないので何とも言えませんが、シアトルの方がサンフランシスコより洗練されていて好ましく思いました。

 不動産はどこも高騰しているようです。娘がシアトルに着いた時、ボランティアでお世話してくれた現地女性Sさんが半日シアトルを案内してくれたのですが、彼女によれば、全米でもニューヨーク、サンフランシスコの順に不動産価格は高く、シアトルはそれに次いで高いとのことでした。

 シアトルはスターバックスやマリナーズで有名ですが、最近、
グーグル、アマゾンなどが進出し、一層発展しつつあり、そのことが地価にも影響しているのでしょう。

 サンフランシスコにもあてはまるものの、シアトルは
繁華街であるダウンタウンと住宅街であるアップタウンがはっきりしています。ダウンタウンには日本のように高層マンションも立ち並び、アップタウンには豪邸が静かに佇んでいます。

 「ダウンタウンのマンションと、アップタウンの戸建てでは、どちらが価格が高いの?」とSさんに聞くと、「どっちも高いわ。普通の人ではとても買えない価格よ」との返事でした。日本の場合は交通利便性が重視されるあまり、平地のマンションが高騰する一方で、丘の上の住宅街が不人気になりつつありますが、車社会のアメリカでは、それぞれの良さが評価され、どちらも資産価値が高いようでした。

 サンフランシスコのロンバード・ストリートで有名な曲がりくねった街路沿いに建つロシアン・ヒル地区の一軒家が売りに出されていました。
5階建で、サンフランシスコ湾とダウンタウンが見渡せ、4ベッドルーム、4つの浴室、5つのテラス、3つの暖炉、広い中庭があります。さて、この戸建ての価格はいくらでしょうか?

「3億円くらいかな」

 妻も娘もそういう答でしたが、
販売価格は785万ドル、約8億7千万円余に上りました。日本では超一等地の戸建でもなかなかお目にかかれない価格水準で、びっくりしてしまいました。

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| ノウハウ・経験談 | 22:35 | comments(2) | trackbacks(0) |