生きかはり死にかはりして−子どものいない「せんぐまき」

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 生きかはり死にかはりして打つ田かな  村上鬼城

 江戸から昭和にかけて生きた村上鬼城の代表句です。この句にはいろいろな解釈がありますが(多義的な解釈が生まれるのは名句の証でもあります)、私は人の営みの永遠さを「田打ち」という行為に託して詠んだ作品ととらえています。

 しかし今や、
人の永遠の営みを受け入れる「田んぼ」が、日本の大部分の場所で荒れ果てようとしています。また、その営みを永遠に続けていくはずの人が「生きかはり死にかはり」しなくなり、高齢者が亡くなっても生まれてくる赤ちゃんがいなくなりつつあります。つまりこの句は、平成の世の中になって、ほとんど成り立たなくなってしまったのです。

 先日、遅い夏休みで半年ぶりに九州の田舎に帰りました。帰省を電話で告げた時、母親からは、


「ずっと空家になっていたお隣のAさんとこだけど、お孫さんが住むことになってね。今家を建てよるからガンガンうるさいよ」

と言われました。「ガンガンうるさい」と言いながら、声が明るかったのは、高齢化が進む一方だったご近所に、思いもよらず若い人が住んでくれることへの嬉しさがあったのでしょう。

 また、それはこのエリアの土地が、
まだまだ市場価値があることの証左の一つとも言えます。父親は、40年前にこの土地を買う際に、もっと安い郊外の団地の中の土地か、値段は張りますが中心部に近い今の土地か、ずいぶん迷ったと言います。40年後の今、おそらくその団地の土地を買っていたら処分に途方に暮れていたはずであり、そういうことも含めて声が明るかったのだと思います。

 さて、帰省してみると、それまで平屋だった場所に、頼もしく2階建ての骨組みができていました。


「昨日突然2階建てに立ち上がってね。最近はツーバイフォーとかだから早いわい」

と父親が教えてくれました。そのお隣の築古アパート(昔お向かいに住んでいた当時マドンナ女子高生だった方が大家さんです)も外壁塗装を昨日終えたところで、新築物件が周りに次々立つ中で、CATV、インターネット無料化で対抗し、がんばって満室を維持しています。

 帰省2日目、その建築中の家に突然吹流しが飾られ、
「本日せんぐまき」との垂れ幕が下がりました。

「え、この時代にせんぐまき…?」

 私は他人事ながらとても心配になりました。「せんぐまき」とは上棟式の際に屋根から餅を投げる行事を言う方言なのですが、それも受け取る人がいてこそ成り立つ行事です。半生記近く前、私も大勢の子どもたちとわーわー言いながら餅やお菓子やおひねりを拾っていましたが、そんな大勢の子どもたちが今、どこにいると言うのでしょうか。

 私は「せんぐまき」の時間になると居ても立ってもいられなくなり、散歩のふりをして様子を観察していました。すると、そこそこの家族がぱらぱらと来て、最終的には10組くらいが集まって、何とか形になったため、私もほっとしました。しかし、車で乗り付けた家族もいたことから、どうも事前に知り合いにお願いしてお膳立てをしていたものと推測されました。

 しかし、そんな風に頼まれて来ているものですから、当然
盛り上がっている様子はありません。昔、私たちは、これから行われる楽しい行事に興奮を抑えきれずにはしゃぎまわっていたことを思い出します。お互いに話すでもなく静かに待っている複数の家族の様子は、とても私の知っている「せんぐまき」の光景ではなく、私はいたたまれなくなって、「せんぐまき」が始まる前にその場を離れていきました。

 両親が家を建てた頃は、誰もが土地をとにかく手に入れたいと躍起になっていた時代で、市では、その土地を供給するために、市の境界にある山をいくつも切り開いて団地化する大事業を行っていました。今や市の中心部でも、
「家を建ててくれるだけでありがたい」と思われるようになりました。冒頭の鬼城の「田打ち」ではありませんが、何とか土地を住み継いでくれる人が見つかったことは、まさに「めでたい」ことになったのです。

念力のゆるめば死ぬる大暑かな  村上鬼城

 これも鬼城の代表句です。これからの日本は、よほど気を張っていないとすぐに荒廃が忍び寄ってくる、そんな時代が始まりました。

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| ノウハウ・経験談 | 21:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
儲かるタワマンに鉄則あり?−賭け続ける勇気と撤退する勇気

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★ 6日付HARBOR BUSINESS ONLINEは、栗林篤氏の記事『「儲かるタワマン・儲からないタワマン」の違いとは? NHK出演のタワマン空中族が語る』と題して、外資系企業に勤める平原さん(仮名)の実例を挙げつつ、わかりやすく解説しています。その概要は、次の通りです。

『自宅を転売して、タワーマンションからタワーマンションへ移り住む人達を指す造語が
「空中族」です。彼らは自宅売却で得た値上がり益を元手に、さらにグレードの高い物件を手に入れることで資産形成を行っています。空中族たちが織りなす短期スパンでの住み替え活動は、さながら新手の錬金術といったところで、まさに昨今の不動産バブルの象徴とも言えます。

 空中族の平原さんが今回新たに申し込んだタワマンが
「パークタワー晴海」です。三井不動産レジデンシャルが分譲する地上48階、総戸数1,076戸からなる大規模タワーマンションです。平原さんにとって、パークタワー晴海が4軒目のマイホームということになります。

 同マンションに申し込んだ理由を平原さんは「
大規模なタワーマンションであることが第一条件となります。なぜなら、その規模の大きさから決められた期間内に大量の戸数を捌く事情があるため、特に第一期の販売で価格設定に歪みが生じることが多いのです」と説明しています。

 「
再開発地域に建つので、現状より利便性が向上することが期待できました。それは現在の価格設定にはまだ織り込まれていない、プラス要因が存在するということを意味します。竣工後、それらが物件価格の上昇、あるいは維持に寄与してくれる可能性が高いのです」

 ほかにも、外溝部の
コンセプトデザインを手がけるのが、テーマパーク運営に定評のあるオリエンタルランドというのもパークタワー晴海の特徴です。人気テーマパークを彷彿とさせるコンセプト型の外溝は、同マンションの人気、ひいては資産価値を高める要素のひとつとなり得ます。
 
 平原さんに
タワマン選びの4か条を教えてもらいました。

・大規模タワーマンションの第一期に購入すべし
 供給量も多く、評判が確立される前の第一期こそが最大のチャンスです。

・情報の歪みを見つけ、積極的にリスクテイクすべし
 再開発前で不便である、土地が所有できない定期借地権付マンションである、同時期に多くの物件が供給されるなど、これらは一見デメリットですが、将来においてリスクを軽減することが可能なので検討の価値があります。

・ファーストクラスではなく、ディスカウントされたエコノミーシートを狙うべし
 誰もがほしがる南向き角部屋や、オーシャンビューは最初からプレミア価格が設定されています。むしろ北向きや、低層階などの部屋を狙ったほうが、将来、価格上昇の伸びしろが残されており出口でキャピタルゲインが期待できます。

・最悪自分で住み続ける覚悟を持つべし
 景気が悪くなれば希望価格で売却できないこともあります。仮に思惑と違う結果になっても、その時は自己使用して後悔しない物件を選んでおけばQOL(Quality of Life)は下がりません。』

 以上がHARBOR BUSINESS ONLINEの記事の概要です。
「タワマン空中族」という言葉は初めて知りました。確かに理屈ではその通りであるところ、なかなか実践には勇気が出ないものなのですが、実際やってらっしゃる方がおられるということで、うらやましい限りです。

 タワマン選びの4か条については、つまり、果敢に賭けに打ってでよ、ということなのだと思います。誰もがうらやむ立地、評価が確立しているタワマン、素晴らしい眺望の高層階、であれば、もちろん価格は高いのです。これらの逆を行く条件でありながら、しかし将来の希望もある、という物件を攻めるのです。

 しかし、
街の将来性を期待されながらなかなかテイクオフできないエリアもたくさんあります。私たちは成功例だけに目を奪われますが、そうなっていない地域を挙げよ、と言われれば、いろいろ思い当たる場所はあるはずです。

 賭けに出る回数が多ければ多いほど、チャンスもリスクも高くなります。不動産は、研究を重ねることで、カジノや株よりは勝つ確率は高いと言えそうですが、ローンというレバレッジが大きいだけに、負けた時の損失は一生背負うものになりかねません。また、おそらく掛け金は、勝てば勝つほど大きくなっていくものと思われ、カジノと同じく、どこかでやめないと最後はLOSERとなる可能性大です。

 やはり
最も重要なのは、4か条の最後の条件「自己使用して後悔しない物件」ということでしょう。また、「掛け続ける勇気」とともに「どこかで賭けをやめる勇気」も必要かと思われます。所詮投資はゼロサムであり、プロでも判断を誤る不動産投資に、私達一般人が人生を賭ける必要はどこにもないからです。

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| ノウハウ・経験談 | 19:59 | comments(2) | trackbacks(0) |
東京都心砂漠−麻布で出遭った2件の再建築不可物件

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 麻布を冠する町名は、どの麻布であっても、誰もがうらやむアドレスなのですが、実は結構広範な地域で、いろいろな麻布があります。山の手の台地と低地の起伏に富んだ土地で、高台に当たる地域は高級住宅街ですが、低地には古くから職人が移り住んだことで文化が形成されています。

 一方、最近は、交通利便性がもてはやされていますので、
高台の邸宅地の方が駅からの徒歩距離ではダメージが大きく、むしろ低地の方に高級な高層マンションが建ったりしています。しかし、このような低地は従来の見方からは麻布の中では相対的に格が落ちるとみられ、評価としては複雑です。

 また、麻布は、
地下鉄でのアクセスが近年まで悪く、「麻布十番」駅や「白金高輪」駅ができるまでは、「六本木」駅、「広尾」駅、「神谷町」駅などを使うしかなく、「陸の孤島」とも言える存在でもありました。「麻布十番」駅と「白金高輪」駅ができたのが2000年ですので、その頃からマンション探しを始めた私にとっては、便利になったのはついこの間、といった感覚です。

 したがって、
華やかな街並みは大通り沿いのごく一部で、その裏手の住宅街では「ここが麻布?」と驚くような、麻布のイメージとかけ離れた家並みが結構普通に見られます。特に交通の便では、便利になったとは言え、どの駅からも徒歩10分を超える地域が数多くあり、その不便さゆえに開発から取り残されて寂れた様相を示すエリアが散見されます。

 上記の通り、麻布の低地エリアは、どちらかと言えば
一般庶民が密集して住んでいたので、今や接道義務を満たせず再建築不可となってしまった土地も珍しくありません。

「お隣に買わないか、と持ち掛けたんだけど、無理ですって言われて。そりゃそうだわよね」

 私がお会いしたご婦人は、長年家族で暮らした麻布の再建築不可物件を売却して、マンションに移り住もうとしていました。戦前戦後の頃からそのお父さんが麻布に住んでいましたが、昭和20年代に火事に遭って、今の地か麻布狸穴町かで迷った末、今のとこるを選んだそうです。もしその時に、麻布狸穴町の再建築可能な土地を選んでいたら、一家の資産は10倍くらい異なっていたのではないかと思われます。

 再建築不可物件にとって、もっとも好ましいのは、
隣接地所有者が購入することで再建築可能な土地に蘇らせることですが、あいにくお隣さんもご高齢で、そのような意欲も余力もないようで、再建築不可物件のまま売り出さざるを得なくなっていました。

 当時、土地面積が60平米に対して価格は3千万円程度で、麻布にしては破格に安いのですが、通常の金融機関の融資はつかないので、
現金かノンバンク利用かに限られてきます。立地の良さが幸いして、やや時間は要しながら売却できた模様ですが、リフォームは構造補強を含めて相当な金額を要したものと思われます。

 もう一つ、麻布の土地で、親から相続した古い家屋を売却しようという話をお聞きしました。それ自体は再建築可能な土地なのですが、これに
隣接して再建築不可となっている路地状敷地の土地がありました。こちらはぼろぼろの空家で、とても人が住める状態ではありません。

「こんな土地だから、売るんじゃないかなあ」

 相続した土地を売りに出している男性は、再建築不可物件の所有者もご近所のよしみで知っているらしく、そんな情報を不動産屋さんに伝えました。セットにして売れば立派な整形地として販売できるため、喜んだ不動産屋さんは、早速その所有者に連絡を取ったのですが、結果はNGだったそうです。

「お亡くなりになったお父様からの遺言で、この土地は絶対に売るなと」

 もちろん物の考え方は様々なのですが、単純に経済合理性から言うと、この再建築不可の土地の所有者は、その土地が高値で売れる千載一遇のチャンスを逃したことになります。次の高値売却の機会は、再建築可能の土地に建てられる建物が古屋となる数十年後を待たなければならず、おそらく今の所有者のご子息の時代となることでしょう。それまで、今でもぼろぼろの空家は、数十年放置されるのかもしれません。

 今、戦後の混乱期や昭和30年代・40年代の高度成長期に建てられた家屋が60年も70年も経て、どんなに
大事に使っていても持ちこたえられなくなってきています。所有者が代替わりし、これを相続した方々も高齢になってきて、「さすがに処分しなきゃ」という事例が増えてきています。

 麻布エリアは資産価値が高いので、所有者不明の不動産はほとんどないのでしょうが、
今この大事な時期に、きちんとした形で処理をしないと、そのツケは次世代にまで及ぶことになるでしょう。日本の深刻な空家・空地問題は、東京都心のブランドアドレスにも巣食っていることを、まざまざと感じたのでした。

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| ノウハウ・経験談 | 19:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
中学受験に有利な街とは?−やっぱり圧倒的に強かった◯◯区

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★ 7月4日版の「SUUMO新築マンション」では、「中学受験に有利な街」の特集を組んでいました。私も子どもが小学生の時に今のマンションを購入しました。所得がそれなりになってファミリー型マンションを購入できるようになる年齢は40歳前後でしょうから、ちょうどお子さんが小学生くらいになっているというケースは非常に多いと思います。

 私自身は子どもの小学校区が変わらないことを前提に選びましたので、「中学受験に有利な街」という視点は全くありませんでしたが、
子どもを塾に通わせた際に車を毎回出動させてそれなりに手間がかかったことは事実です。その意味では、ファミリーにとって結構重要なポイントかもしれません。

 さて、本特集では、「中学受験に有利な街」として
3つの要素を掲げています。それは、「学校」「塾」「子ども」であり、「学校」とは、「通える学校の選択肢が多いこと」、「塾」とは「通いやすい塾の数が多いこと」、「子ども」とは「周囲に中学受験する子どもが多いこと」が尺度となります。

 まず、「学校」です。
「受験校が多い23区ランキング」は、以下の通りです。

1 世田谷区  2 文京区  3 千代田区  4 港区  5 北区
6 杉並区  6 豊島区  8 目黒区  8 中野区  8 練馬区


 世田谷区には筑波大学附属駒場、東京学芸大学付属世田谷、鴎友学園女子、駒場東邦などが、文京区には東京学芸大学付属竹早、お茶の水女子大学附属、筑波大学附属、小石川などが、千代田区には女子学院、雙葉、大妻、白百合学園などの有名中学があります。 

 次に、「塾」です。
「学習塾の多い23区ランキング」は、以下の通りです。

1 豊島区  2 文京区  3 渋谷区  4 新宿区  5 練馬区
6 中野区  7 杉並区  8 墨田区  9 板橋区  10 目黒区


 こちらは、塾の戦略上、子どもたちが集まりやすいターミナル駅に有名塾が集中している状況にあります。豊島区では「池袋」駅、渋谷区では「渋谷」駅、新宿区では「新宿」駅といったところです。

 文京区は御茶ノ水、後楽園近辺に駿台予備校、河合塾等がありますが、中学受験塾にもその流れがあるのかもしれません。人口が多く、ファミリーも多い練馬区、杉並区、板橋区もランキング上位、中野区にある四谷大塚中野校舎は、かつては四谷大塚の最上位生だけが通える聖地でありました。

 最後に、「子ども」です。
「受験校に進学する人の割合が高い23区ランキング」は、以下の通りです。

1 文京区  2 港区  3 目黒区  4 中央区  5 千代田区
6 渋谷区  7 世田谷区  8 杉並区  9 新宿区  10 豊島区


 周りのお友達が受験するかどうかが、子どもたちに影響を与える最も大きな要素かもしれません。ただ、受験しても運悪く落ちたりすると、お友達がいる中で傷ついたりしないかどうかは心配な点です。1位はさすが文教の街と言われる文京区、そして港区、目黒区、中央区、千代田区、渋谷区と、親の平均年収が高い区が上位に並びました。

 それでは、これら3つのランキングを上位10位に順番に加点(1位10点、2位9点…9位2点、10位1点)することによって点数化し、これを合計することで
「総合ランキング」化すると、以下の結果となりました。

1 文京区 28点   2 港区 16点    3 豊島区 15点
4 世田谷区 14点  4 千代田区 14点  6 渋谷区 13点
7 杉並区 12点   7 目黒区 12点   9 新宿区 9点
10 中野区 7点   10 練馬区 7点   10 中央区 7点


 このように、圧倒的に文京区の優位性が光りました。受験校の多さで2位、塾の多さで2位、受験校進学者の多さで1位と、すべてのランキングで2位以内に入っています。豊島区、杉並区、目黒区も、どの項目もまんべんなく上位に入っています。

 港区は塾が少ないものの、受験校数と受験校進学者数で上位であり、世田谷区千代田区も同じパターンです。渋谷区新宿区は受験校数が少ないのですが、塾の数と受験校進学者数が多いのが特徴です。

 「お受験するなら文京区」というのはよく言われるフレーズですが、これがデータ的にも裏付けられた格好です。

 これに見合った文京区のマンションですが、つい最近販売された
『Brillia 本郷 Residence』「本郷三丁目」駅徒歩4分、「御茶ノ水」駅徒歩10分で、全戸3LDK角部屋、70平米台が7千万円台前半からあり、もし私が小学生の子どもを持つ親だったら本マンションの購入を真剣に検討していたことでしょう(本マンションは1期で販売戸数23戸を全戸供給し、現在は最終1戸を残すのみとなっています)。

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| ノウハウ・経験談 | 20:54 | comments(0) | trackbacks(0) |
海外生活経験者が最も少ない日本−たくましさの欠如が東京を選ばせる?

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★ 先日、渋谷駅の地下連絡通路をうろうろしていると、一人の外国人女性に呼び止められました。

 "Excuse me."

 緊張の瞬間です。失礼ながら、これは新手の詐欺まがいのセールスか(学生時代に渋谷駅連絡通路で引っかかったトラウマです)と思いましたが、単に道を聞きたいだけで、「山手線に乗るにはこの地下通路をどのように行ったらよいか」という質問でした。

 ほっと安心したものの、悪名高い渋谷駅の地下ダンジョンで、しかも私の乏しい英語力で、簡単に説明できるはずがありません。しかし、ここで、


 "I don't know"

と言ってしまって、「オオ、日本人ハ道ヲ聞イテモ教エテクレナイ!」と、日本人の印象を悪くさせるわけにはいきません。私は進退窮まりました。

 "You had better...go upstairs."

とにかく地下通路なんか説明できないので、まず地上へ上がれと言ってしまいます。

 "And...cross the road (本当は横断歩道渡れと言いたいんだけど何と言うんだっけ)...and...go to hachiko."

 今や東京に来る外国人には通ずるであろう「ハチ公に行け」としか言えませんでした。JR「渋谷」駅の場所とはずれており、これで役に立ったか、それとも諦めて他の人に聞き直したかはわかりません。冷や汗モノの出来事でした。

 それにしても、
日本に来る外国人が本当に増えました。先日、久しぶりに銀座に行ったら、そこは私の知っている銀座とは全く別の街になっており、行き交う人も過半は外国人だったかもしれません。渋谷も、半分とは言いませんが、外国人の占める割合がかなり大きくなっています。渋谷の「いきなり!ステーキ」の店の前で入ろうかどうしようか迷っている欧米人の群れを見た時は、「本当に日本は変わったな」と衝撃を受けました。

 私も学生時代にバックパッカーで2週間単位で中国やヨーロッパを旅行しましたが、その時出会った欧米人のバックパッカーの旅行はそんなレベルではなく、
半年でも1年でも身一つで世界を旅していました。移動に関する「たくましさ」という意味では、日本人はとても叶いません。

「人の移住範囲の国際比較」という調査が2008年に行われているのですが、日本は、「さまざまな国で暮らしてきた」という割合が、調査対象40カ国の中で最も低く、1.1%しかありません。逆に最も高い国がスイスで、この割合が35.2%に達し、実に人口の3分の1強が海外生活経験者ということになります。スイスといえば、私達の頭の中には、「アルプスの少女ハイジ」で植え付けられた牧歌的なイメージしかないのですが、実は最も国際的に開けた国だったのです。

 一方、これも意外だったのですが、
日本は、「ずっと同じ市や町で暮らしてきた」割合の高さが、40カ国中9位と結構高いのです。しかも上位は、アジア・中南米・東欧等が占めており、米国・英国・フランス・イタリア・ドイツなど、主要先進国の中では例外的にふるさとにとどまる割合が高くなっています。

 これは、東京一極集中が大問題になっている日本の常識からかけ離れた結果で、頭が混乱してしまいます。しかし、感じるのは、
日本人は海外に出ない分、東京に出てきているのではないか、ということです。また、そこに「たくましさ」が欠けているため、何となく皆がそうするから、付和雷同的に東京へ、東京へ、という動きになり、それに逆行する動き(東京から地方へ)が成り立ち難いのではないか、とも思います。

 マンションも郊外型がますます衰退し、都心型がますます人気を呼んでいます。これが嵩じすぎて都心マンションがとても買えない値段になってしまいましたが、かといってその需要が郊外へ戻っているわけではありません。生活環境の比較では、都心と郊外ではそれぞれ良さがあるのですが、これも付和雷同的に郊外の良さが不当に低く見積もられている気がします。

 ごんごんと自分の力で歩き回る
外国人の強さを街角でよく見かけるようになって、日本人のマンションの買い方はやはり日本人的なのだろうなあ、とあらためて思ったのでした。

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| ノウハウ・経験談 | 21:24 | comments(4) | trackbacks(0) |
不動産を捨てることができない国−マンション所有者は皆負け組へ?

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★ 今、「銀座」駅徒歩5分の約20坪の土地が6億7,400万円で売りに出されています。坪単価は3,279万円、1平米が約1,000万円です。1メートル四方の土地が1千万円もするわけですから、目がくらみます。しかし、それでも買いたい人がいるから、この値段が付いていると言えます。

 しかし、群馬県の県庁所在地である
前橋市で現在売り出されている365平米の住宅用地の価格は40万円です。坪単価は3,700円、1平米が1,000円です。同じ関東エリアの都市部をみても、値段は1万倍違います。

 「値段がつくならまだいいじゃないか」

 私が中東に赴任している時に知り合って、今群馬で農業をしているAさんは言います。Aさんは自分の土地を、都会から農業をしに移住してきた人に貸していますが、その広大な土地の賃料は年間(1ヶ月ではありません)1万円です。耕作してくれるだけでもありがたいわけで、他人に貸す以上無料というわけにもいかず、名目として1万円をとっています。こんな土地では不動産相場というものが成立しません

 「実はもう要らないんだけど」

 ふるさとを離れ、都会で暮らす人達にとって、親が地元に残した不動産は頭痛の種です。何にも使えないのに、固定資産税を払って、維持管理もしなくてはなりません。「もう捨てたい」と思っている人が多いのではないでしょうか。

 しかし、
日本の不動産、特に土地は捨てることができません。つまり、「不動産の所有権の放棄」という登記制度がないのです。「所有権登記」やその「移転登記」はできるのですが、「所有権放棄の登記」ができる仕組みはありません。

 これが
ドイツだと、「所有権の放棄」の登記が可能で、この場合の所有権は国庫に帰属します。しかし、日本の場合は、誰かに所有権を移さない限り、自分が持つしかありません。まさに「ババ抜き」のような制度なのです。

 本日の朝日新聞の記事によれば、法務省が調査したところ、全国約10万筆の土地で、
最後の登記から50年以上経過し、所有者が不明になっている可能性がある土地の割合は22.4%にのぼったということです。登記制度の根幹を揺るがす事態なのですが、裏返して言えば、相続は不動産を捨てるチャンスなのです。登記は強制ではありませんから、ここで登記をしないことによって、「不動産という悪霊」から逃げて、行方をくらますことができます。

 つまり、
日本の登記制度は、構造的に「所有者不明土地」を作り出すシステムだということができます。不動産が「土地神話」に支えられている頃はそのような事態に陥らなかったのですが、神話の幻想は破れ、その神話が再び修復されることはまずありません

 しかし、相続が不動産を捨てるチャンスだとしても、それは子孫に類が及ばないというだけであって、現に所有しているオーナーが救われるわけではありません。そして、そのような「救われないオーナー」という病理は、少子高齢化の進行とともに、徐々に首都圏中心部に向けて進行してきています。

 マンションという堅牢な建物は、それが個人の力では除却し難いという意味では、「捨てられない土地」と同じ運命をたどろうとしています。「マンション所有」が「勝ち組」から「負け組」へと変化する日が、もうそこまで来ているような気がします。

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| ノウハウ・経験談 | 22:24 | comments(4) | trackbacks(0) |
イノシシ・セキュリティ−23区マンションの近未来の脅威

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★ 26日付NHKニュースによれば、同日午前5時20分ごろ、長野市のJR「長野」駅の近くで、散歩をしていた60歳の男性が突然現れたイノシシに襲われ、足を牙で刺されました。けがの程度は軽いということです。

 イノシシはそのまま逃げて、小学校のそばなど市街地の各地で目撃され、午前6時ごろには、男性が襲われた現場から南に1.5キロほど離れた
マンションの入り口のガラスのドアを突き破って中に侵入したということです。そして、外階段を通って2階に上がり、通路を歩いたあと3階に移動して外階段の手すりを乗り越えて地上に転落したということです。

 さらに、午前8時すぎには、
このマンションの近くの路上で警察官などがイノシシを取り囲んで捕まえようとしましたが逃げられました。その後、イノシシは近くの集合住宅の建物と塀の間の幅およそ1メートルの隙間に追い込まれ、男性を襲ってから4時間半余りたった午前10時ごろ、麻酔銃で捕獲されました。

 イノシシは体長1メートル20センチほど、体重が65キロあるメスで、まもなく死にました。市は、剥製にして博物館で展示することを検討しています。県などは、
市街地の西側にある山から餌の豊富な川沿いを移動しているうちに市街地に迷い込んだのではないかと見て、詳しい状況を調べています。

 以上がNHKニュースの概要です。おそらくはローカルニュースのネット配信だと思われます。イノシシ被害といえば代表的なものは農作物荒らしですが、
近年は市街地に出没して人に怪我をさせたりすることも増えてきました。六甲山を背にする神戸市などがイノシシの出没する都市として有名です。

 しかし、マンションでの被害は初めて聞きました。最近、地方都市でもマンションが増えてきているので、
イノシシとマンションの出会いは必然だったのでしょう。

 考えてみれば、マンションはエントランスが広く、アプローチなどもあって、歩行者を誘うような設計がされています。逃げ惑うイノシシからすれば
広々と通路が駆歩されているように見えるマンションへ突進していくことは大いにあり得ることでした。

 しかし、マンション設計者も、
まさかエントランスドアをイノシシが蹴破るとは思っていないでしょうから、そこまでの強度はなかったわけです。イノシシはそこから外階段で2階へ上り、3階から地上へ転落という激しいことをしでかしています。それでもどうともなかったのか、結局捕まったのは、集合住宅の建物と塀との間ということですから、この集合住宅もマンションだとすれば、マンションの安全性に2回も脅威を与えたことになります。

 イノシシの被害は全国各地で見られますが、
東京23区では、イノシシは「絶滅した」とされています。しかし、近年は、東京都西部にはイノシシの出没事例がよく報告されるようになりました。山間部を擁して面積が大きい八王子市では事例が結構ありますし、最近は府中市でも目撃されたところです。

 八王子で確認されたイノシシは、
周囲の大規模緑地から、住宅街などに残されたわずかな緑地帯を利用して、移動してきた可能性があると指摘されています。イノシシの移動範囲として10数キロはザラですから、府中市のイノシシが、例えば世田谷区まで移動してくる可能性は捨て切れません世田谷区まで侵食されれば、その風土に慣れたイノシシ群が、そこから更に東へと、都心方向へ向かうのは自然な流れのような気がします。

 近い将来、23区の新築マンションが、
エントランスのガラスを二重にすることによりイノシシの突破を防ぎます」「万が一破られた場合も、フロントには麻酔銃を常時備えております」などと、イノシシ・セキュリティを謳う日が来ないとも限りません。

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| ノウハウ・経験談 | 21:21 | comments(0) | trackbacks(0) |
マンション売却入門−売れるかどうかは売り出し開始2週間ですべてがわかる

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★ 5月9日付R.E.portの記事によれば、東京カンテイは同日、直近10年間(2007〜16年)の首都圏中古(既存)マンションの売り希望価格と取引価格の価格乖離率の分析結果を発表しました。

 売却期間が1ヵ月以内での価格乖離率は3.0%減で、期間の長期化に伴って乖離率も拡大する傾向にあることが分かりました。3ヵ月以内では平均4.21%減となっており、売り出し開始からの3ヵ月間では最初の売り出し価格から4%程度値下げした金額で成約に至っていたことが明らかとなりました。

 各売却期間における事例シェアをみると、長期化に伴って縮小傾向を示しており、売却期間が1ヵ月以内でのシェアは39.6%と、
全体の4割近くが売り出し開始から1ヵ月以内での乖離率ゼロの成約に至る傾向がみられました。3ヵ月以内での累計シェアは67.3%で全体の3分の2以上を占め、売り出し開始から2回目の媒介契約の有効期間が終了するまでには86.7%と9割に迫り、大半のケースで成約に至っていることが分かりました。

 専有面積帯別での価格乖離率は、40平方メートル台から70平方メートル台にかけては首都圏平均よりも小さく6%減程度でした。
面積が極端に狭かったり広かったりするほど乖離率は大きくなる傾向があり、100平方メートル以上では9.30%減と拡大しました。

 売却期間は、30平方メートル台から70平方メートル台にかけてはおおむね3ヵ月で収まっていますが、
80平方メートル以上では長期化する傾向にあり、100平方メートル以上では3.99ヵ月と首都圏平均よりもさらに1ヵ月ほど成約に期間を要することが明らかとなりました。

 以上がR.E.portの記事の概要です。本記事は、東京カンテイの発表資料『中古マンションの価格乖離率(首都圏)』に基づくものです。

 私はまだ自己所有のマンションの売却経験はないのですが、一度査定をしてもらったことがあります。その際、営業の方から言われたのは、
「販売開始からだいたい2週間で売れるか売れないかわかります」ということでした。

 つまり、物件が
「初登場」で出てきた時に最も注目が集まるのですが、そこで問い合わせがどれくらいくるか、内見に至る問い合わせがどこまであるか、その後真剣に検討する人がいるかどうか、が勝負となります。その1サイクルが「およそ2週間」というわけです。

 最も早いのは、出た瞬間問い合わせが殺到し、検討者が
「これはヤバイ」と焦って即日申込みを入れるケースです。そんな物件は、よほど希少性があるか、価格が相場より安いか、どちらかですが、いずれにしても、価格交渉の余地などなく、ネットからは瞬時に消えていくこととなります。

 しかし、約2週間経って1サイクルが落ち着くと、
その後は問い合わせが散発的になってきます。仲介を請け負った業者も、「これは売れないな」と見切りをつけはじめ、売主に対して値下げを言い出すタイミングを計るようになってきます。あんなに熱心に「任せて下さい!」と言っていたのに、売る姿勢としては「惰性」が支配するようになります。

 購入する側はたいてい、仲介業者に
「これは売りに出されてどれくらいの期間が経っていますか」と聞いてきます。もはや目立った競合相手はいないので、「どれくらい値引きさせるか」を皮算用するようになります。また、「他に競合者がいない」ということは、「果たしてこれを買っていいのだろうか」という疑念も持たせてしまい、「買えなくても惜しくないから、価格を突っ込んでみるか」とチャレンジしがちです。

 かくて、
売却期間が伸びれば伸びるほど、値下がり幅は大きくなります。面積が極端に狭かったり広かったりするものが値引き幅が大きいのも、競合相手がいないという意味で、同じ理屈が働きます。

 東京カンテイのデータを見ると、
売却開始から半年を超えると、過半数の物件は値引率が2ケタになってきて、8ヶ月を超えると2割超の物件は値引率が20%超になってきます。5千万円の物件だと、値引額が1千万円となってしまいます。

 かといって
早期売却のためにプライシングを安くしすぎるのも考えものですから、これはセオリーにしたがって、相場より2〜3百万円高い価格を当初設定して、その程度の値引きを相手方にさせることで双方満足するシナリオが結局は安心できる、と思われます。あとは、運を祈って待つということでしょう。

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| ノウハウ・経験談 | 22:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
柱のきずはおととしの−都市と田園でまるっきり違う「家」の価値

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★ 昨日はこどもの日でした。といっても、男1人、女3人の我が家は以前からこの日の縁は薄いのです。柏餅を買って帰るかどうかずいぶん迷った末、「またお菓子買ってきたの」と非難されるリスクもあるなと、結局買わずに家に帰りました。

 柱のきずはおととしの
 五月五日の背くらべ


 私が子供の頃、小学校でさんざん歌った童謡「せいくらべ」です。今の20歳代、30歳代の方々は、この歌ご存知なのでしょうか。なんとも平和な雰囲気で、子どもたちが無邪気に遊びまわり、「早く大きくなりたい」と、明るい未来をいっぱいに感じさせる歌でした。

 この歌をモチーフにしたと思わせるCMを、数年前どこかのハウスメーカーが作ったような覚えがあります。懐かしい我が家をついに売却する時、ご主人がふと「柱の傷」に気づいて、小さいころに兄弟で背丈を競い合った昔が眼前に蘇るのです。
家、というのは、その家族の人生そのものでした。

 しかし、今の時代に、少なくとも東京23区では、
我が家の柱をあえて傷つける人はほとんどいないことでしょう。なぜならば、家は資産価値であり、財産であって、いつかは売却して換金することが大いに有り得るものだからです。私と妻は、ワンコがキッチンに入ってこないよう(じゃがいもなど犬に有害なものがあるからです)、半年くらい大いに悩んだ末、キッチン入口の柱に両面テープを小さく貼って柵を立てたくらい神経を使いました。

 ただ、こんな気を使うのは、
将来の住替えを考える都市型住民のみなのでしょう。関西の田園地帯に住む私の甥は、家の長男として、先祖代々の土地の古くなった家を取り壊して新居を作りました。ここから移り住むはずもないので、家には暖炉を作ったりするなど相当こだわりの建築となりました。その家は、甥の家族がずっと住み続けるものなので、「柱の傷」もつけ放題です。

 都会と田舎では、土地と家の値段がまるっきり逆転します。都会の家の値段はほとんど土地代です。昨年見た渋谷区神山の新築戸建は価格が1億1,500万円でしたが、そのうち土地代(50平米)が1億250万円、家屋建築費が1,250万円と聞いてひっくり返りそうになりました。田舎では逆に、土地代は数百万円からせいぜい1千万円台なのに対し、家屋建築費は3〜4千万円程度になります。土地が広いために家屋も大きくなるほか、ほぼ永住することになるので、上記のようなこだわり部分も多くなるのです。

 かくて
都会には、大量生産の家という「ハコ」が無表情に街並みを形成することになります。でも、それでよいのです。なまじ個性などあったら売却しにくくなるからです。

 こうなると、
「自宅所有」と言いながら、なんだか借り物に住んでいるような心持ちになります。私達が必要としているのは家という「財産」なのか、それとも「生活の場」なのか−「柱に傷」など酔狂になってしまった現代の都会にはやや物悲しさも感じます。

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| ノウハウ・経験談 | 21:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
おそるべしプラネスーペリア−四条河原町の真ん中で

JUGEMテーマ:マンション


★ 2日前の4月30日のブログ『遂に我がマンションに鴨が飛んで来ました』で急きょ京都出張が入った朝の出来事を記しましたが、本日は京都に行ってびっくりしたことを綴ります。

 その日の午前中、京都の得意先にご挨拶に行って無事に用事を済ませた後、時間がぽっかりと空いてしまいました。


「お昼は河原町で食べるか。。。」

 私は入社したての頃に関西勤務となり、約2年間過ごしました。当時、彼女と京都へ遊びに行ったときは、必ず基点となったのが京の繁華街の中心地である四条河原町です。もう30年も前のことになりましたが、ふと懐かしくなって訪れてみることにしました。

 人気のお店「葱や平吉 高瀬川店」で列に辛抱強く並んで「唐揚タルタル定食」を食し(もう夕飯はいらんと思える量でした)、すっかり重たくなった胃袋をもてあましながらゆっくりと「河原町」駅まで戻っていくと、何やら工事をしていて警備員さんが歩行者の交通整理をしています。


「けったいな場所で工事してはるわ」

と、すっかり関西にいた頃の心持になって工事の方向に目をやると、

「プラネスーペリア」

という文字が目に飛び込んできました。

「プラネスーペリア?? ってマンションやないかい!」

 私は腰を抜かさんばかりに驚きました。場所は四条河原町の交差点からすぐのところで、東京で言えば銀座四丁目の交差点からすぐの場所に当たります。京都タカシマヤの向かいで京都マルイの隣になりますので、銀座で言えば三越の向かいで和光ビルの隣といったイメージです。

 このマンション名は、『プラネスーペリア京都四条河原町』です。さらに驚いたのが価格水準で、少し前の販売戸数は6戸で、間取り2LDK、専有面積54.75平米〜55.61平米に対し販売価格4,380万円〜5,050万円、
坪単価264万円〜300万円と、坪単価200万円台後半から購入することができます。

 調べてみたところ、本マンションの
平均坪単価は310万円台と、近年の河原町周辺のマンションの中では最も高くなっています。しかし、その分、中心地である四条河原町交差点に最も近く、希少性が光っています。

 銀座四丁目交差点付近でマンション建築などありえないのですが、万一それが実現したとして、その
坪単価は1千万円を軽く超えてくることでしょう。京都の場合はむしろ御所周辺の方が高級マンションが多く、話題となった『ザ・パークハウス京都鴨川御所東』(平均坪単価480万円台)や『プラウド京都御所東』(平均坪単価400万円台)などがその代表例になっています。

 しかし、
本マンションから鴨川まで徒歩3分、花見小路通まで徒歩7分、八坂神社まで徒歩10分余りで、まさに京三昧の日々が楽しめます。その意味で、地元の人の実需用だけでなく、京都に遊びに来る富裕層のセカンドハウス的な需要や、賃貸需要に全く困らない投資用としても、幅広い活用が見込めます。

 「プラネスーペリア」と言えば、昨年2月1日のブログ『奈良都心の新築マンションは坪150万円!−マンションの穴場となった古都』でご紹介した当のマンションが『プラネスーペリア奈良三条通り』でした(ちなみにまだ値引きの上販売しており、
坪142万円で購入できます)でした。奈良や京都の中心地で格安でマンションを販売するプラネスーペリアシリーズにはもう脱帽です。

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| ノウハウ・経験談 | 20:07 | comments(0) | trackbacks(0) |