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0%〜0.1%の価格変動率の少なさが常態化−昨今のマンション価格の硬直性

JUGEMテーマ:マンション


★ 野村不動産アーバンネットでは四半期ごとに住宅地価格とマンション価格の動向を調査・公表しています。10月11日には、本年10月1日現在について、『2019.10.1時点の首都圏「住宅地価格」の動向』として公表されましたので、その内容をご紹介します。

 「住宅地価格」において、四半期比較で「値上がり」を示した地点が5.4%(前回7.1%)、「横ばい」が94.0%(前回91.1%)、「値下がり」が0.6%(前回1.8%)となり、横ばい地点が増加し、値上がり地点と値下がり地点が減少しています。エリア別の平均変動率では、東京都下、神奈川の2エリアが前回より上昇となりました。東京都区部、埼玉、千葉の2エリアは前回から横ばいでした。

 これを
年間ベースで見ると、「値上がり」を示した地点が10.7%(前回18.5%)、「横ばい」が80.4%(前回73.2%)、「値下がり」が8.9%(前回8.3%)となり、横ばい地点と値下がり地点が増加し、値上がり地点が減少しました。エリア別の平均変動率では、東京都下が前回より上昇、東京都区部、埼玉、千葉の3エリアが前回より低下となりました。神奈川は前回から横ばいでした。

 住宅地価格変動率の最近の四半期ごとの上昇率の推移は、
▲0.0%、▲0.0%、0.1%、0.1%となりました。これで2回連続でわずかながらプラスとなりました。

 23区の「住宅地価格」でこれまでの年間変動率のベスト10及びワースト8の地点を挙げると、次の通りです。〔〕内は前回順位、()内は最寄駅です。

ベスト10

1 目黒区鷹番1丁目(学芸大学) 6.3%
2 文京区本駒込6丁目(駒込) 6.2%
3 杉並区高井戸東2丁目(高井戸) 3.7% 
4 北区赤羽西1丁目(赤羽) 3.4%
5 大田区西蒲田4丁目(蒲田) 3.0%
6 渋谷区本町2丁目(初台) 2.9%
7 大田区田園調布3丁目(田園調布) 2.9%
8 目黒区大岡山2丁目(大岡山) 2.1%
9 中野区野方2丁目(野方) 1.2%
10 板橋区坂下3丁目(蓮根) 0.9%
 

ワースト8

1 荒川区西尾久8丁目(荒川遊園地前) ▲3.4%
2 大田区久が原4丁目(千鳥町) ▲2.3%
3 台東区池之端4丁目(根津) ▲1.8%
 世田谷区上野毛3丁目(上野毛) ▲2.2%
4 北区滝野川2丁目(王子) ▲1.5%
5 練馬区平和台2丁目(平和台) ▲1.2%
6 豊島区目白4丁目(目白) ▲0.9%
7 世田谷区用賀1丁目(用賀) ▲0.9%
8 板橋区南常盤台2丁目(ときわ台) ▲0.7%


 最近のランキングの特徴としては、値上がり幅が小さくなっていることで、1年前のランキングでは上位10位の値上がり幅7.0%〜3.4%だったところ、今回は6.3%〜0.9%と、特にランキング下位の値上がり幅がわずかになっています。値下がり地点も前回5地点から8地点に増加し、23区人気地でも交通利便性がやや劣るところが弱くなっている傾向にあります。

 比較的長いスパンで見ると、
価格変化率は2015年以来プラスもマイナスも1%内で、しかもその振幅幅が極めて小さくなってきていることに注目です。こう見てくると、東京オリンピック開催後がやはりひとつの注目点であることには変わりはなく、また、短期的には、10月の台風被害がタワーマンションをはじめマンション購入の動きを鈍らせるかどうかも目下の関心事項だと考えます。 

『分譲マンション・アップデート』へ


| 市場動向 | 23:01 | comments(0) | trackbacks(0) |