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価格底打ちと思ったらまた下落。。。再び先が見えなくなったマンション市場
JUGEMテーマ:マンション

★ 本年4月26日付住宅新報によれば、東京カンテイ(東京都品川区)がまとめた2012年3月の中古マンション価格天気図(70平方メートル換算)によると、全国的な価格推移は再び下落基調に転じたことがわかりました。

 「晴れ」は7地域(前月は4)に増えましたが、一方で「小雨」も16地域(同13)に広がりました。ただ、天気模様が改善した地域が9地域(同14)にとどまり前月から減ったものの、北海道(1,023万円、前月比1.3%上昇)、青森県(1,368万円、同0.7%上昇)、宮城県(1,411万円、同4.3%上昇)、栃木県(1,374万円、同1.6%上昇)など東北・北関東地方で回復しています。

 このほかの天気マークは、「薄日」が14地域(前月と同じ)、「曇り」が6地域(同12)、「雨」が4地域(前月と同じ)となっています。

 以上が住宅新報の記事の内容です。本調査の全貌は、『2012年3月度の中古マンション価格天気図』にあるわけですが、首都圏では、
東京都が前月比−0.5%と13ヵ月連続で下落神奈川県は0.8%、千葉県は0.5%と、ともに下落に転じました。埼玉県は−0.2%と概ね横ばい傾向にありますが、埼玉以外は下落率が先月より大きくなっています。

 月ごとのデータでみると、下落幅は小さいように思いますが、例えば東京都のように
13カ月連続で下落となりますと、結構な金額の下落となります。13か月前の2011年2月の東京都の中古マンション価格は3,934万円、最新の本年3月の中古マンション価格は3,740万円ですので、この1年余りで約200万円、率にして約4.9%の下落となりました。

 この下落の原因としては、以下の
4つの要因が考えられると思います。

1.東日本大震災の影響

 今回の13カ月下落の開始月が、東日本大震災が勃発した昨年3月となっているのは偶然とは言えないものがあると考えます。そして、この東日本大震災には原発事故が重なり、一時は日本人でも東京から避難する動きが出たほどです。その後現在に至るまで続く余震活動は、マンション購入意欲を鈍らせるのには十分なものでした。

 さらに、東日本大震災では、
津波の恐怖、首都圏における液状化被害、また、コンビナート火災から連想する火事・延焼被害、停電などによるライフラインの断絶、続出した帰宅困難者長距離を徒歩で歩いて帰った生々しい記憶など、首都圏に住む私たちが、「その地のマンションに住む」という安心感が持てないまま今に至っている気がします。
 
2.日本経済の不振

 東日本大震災と関係しますが、これにより日本の製造ラインがストップし、また、国民挙げて節電・節約に取り組んだことにより、日本企業の経済活動は大きな影響を受けました。また、外国人投資家による日本への投資がストップし、大震災以来本国に引き揚げたまま戻ってこない外国企業も存在します。ある意味では、東日本大震災は、それ以前から将来展望が持てずにいた日本への投資を中止するふんぎりを与えてしまったのかもしれません。

 この
日本経済の不振は、私たちの懐具合に直結します。日本の一大事に各労働組合もベースアップや一時金支給の増額などを声高に主張できる雰囲気ではなくなり、私たちサラリーマンの年収は昨年も下落傾向でした。日本全体として給与が今後増える見通しが持てない現在、将来の年収アップを見越して多少無理して住宅ローンを組む検討者層が減少したと思われます。

3.新築マンションとの競合

 中古マンションの売れ行きと新築マンションの売れ行きは競合することが多く、新築マンションの供給戸数が増えると、中古マンションの売れ行きは鈍るという相関関係にあります。そもそも昨年は、新築マンションの供給戸数が増加することが見込まれていたところ、東日本大震災の影響で、新築マンション供給時期が昨秋以降にずれこんでしまいました。

 中古マンション市場でも昨年前半は売買どころではない雰囲気だったところ、ようやく本腰を据えて検討できる秋になると、それまで販売を手控えていた新築物件が大量にマンション市場に出回るようになりました。しかも、新築マンションの価格は、弱気な市場心理を踏まえて割安な価格設定が行われ、高値で分譲された築浅中古物件を中心に打撃を受けることとなりました。

4.マンション購入検討者層の減少

 中長期的な課題として、少子高齢化の進展により、マンション購入に最も積極的な30代〜40代の人口が頭打ちになっています。不動産プチバブルの頃はちょうど団塊ジュニア世代がマンション購入適齢期となり、競い合うようにマンション購入に走りましたが、現在はそれも一段落し、以前のマンション購入熱はどのモデルルームに行っても感じられません。

 さらに、個人的に感じているのは、そもそも今の若者に「所有欲」がなくなったのではないか、ということです。貧しかった頃は、私たちは「所有する」ということに飢えていたのですが、何不自由ない環境で育った今の20〜30歳代は、「所有する」ことへの執着がなくなった気がします。最近、自動車が若者に売れなくなりましたが、次に売れなくなるのはマンションかもしれません。


 以上、4つの要因を挙げてみましたが、気になるのは、
中古マンションと比較して割安だと感じられる新築マンションも思うように売れていない点です。特に都心マンションは、3A(赤坂、麻布、青山)を中心に価格がずいぶんと下落し、従来なら平均坪単価400万円超で売られてもおかしくない物件が、平均坪単価350万円程度までに落ちてきているのに、売れ行きは鈍いままです。

 本年は
例年に増して、年度末の3月をまたいでも売れずに値引きを余儀なくされているマンションが多いように感じます。価格水準の引き下げは、当初はサプライズがあるものの、すぐにその水準に目が慣れて、その後はその水準がスタンダードになってしまう、という苦しい選択になります。このトレンドの反転の兆しはいつなのか、しばらくはその時期を再び探る試みが続くことになるでしょう。

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| 市場動向 | 22:30 | comments(2) | trackbacks(0) |
Comment
はじめまして!

こんな天気図あること知りませんでした。

情報ありがとうございます!
| まんま | 2012/05/03 1:23 AM |
まんまさん、はじめまして!

書き込みありがとうございます!

私も最近気づきましたが、全国の様子が人目でわかって見やすい資料だと気に入っています。

これからもいろいろと探していきたいと思います!

今後ともどうかよろしくお願いいたします!!
| coralisland | 2012/05/03 9:46 PM |
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