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アイランドグレース(中古)−植栽と笑顔に囲まれた若い家族の楽園
JUGEMテーマ:マンション

★ JR東海道本線「川崎」駅よりバス10分(バス停 鋼管通三丁目)下車後徒歩4分の場所に立地する平成20年9月築・ナイス旧分譲・前田建設工業施工・地上17階地下2階建・総戸数539戸の『アイランドグレース』です。

 アドレスは川崎市川崎区小田栄2丁目です。川崎区は、「川崎」駅や川崎市役所がある市の中心地です。「川崎」駅前以外では、平坦な多摩川の河口平野上に戦前から形成された住宅地に建設された戸建住宅が多く、そこに小規模な工場が点在する商工混在地域が広がっています。

 この点、JR東海道本線や京急本線でつながる
東京都大田区や横浜市鶴見区などと風情は似たものがあり、戦後の高度経済成長期に丘陵部での集合住宅建設が進められ、人口が急増しながらも一部では農地や緑地が残る川崎市北部(宮前区、麻生区など)とは異なる雰囲気があります。

 本物件の敷地も、以前は
戦前から続く大規模工場がありましたが、これが地区外に移転したため、川崎市の都市計画に基づき本マンションが事業化されたものです。敷地面積は17,284.9平米に及び、ここに総戸数539戸のビッグコミュニティが誕生しました。

 実は本物件竣工の
1年前に、同じ再開発ブロックにナイス&ゼファーを売主とする総戸数533戸の『アイランドブリーズ』が竣工しています。この2つのアイランドシリーズに共通するコンセプトは「楽園都市構想」で、まるで楽園にいるかのような穏やかな時間の流れの創出を企図しています。

 JR南武線支線が敷地南側に接し、南向き棟の住戸は鉄道音が気になりそうですが、線路の間に公開空地を設け、潤いのある緑地環境を創りました。配棟は南向きを長辺としたコの字型で、南向き2棟・東向き1棟・西向き1棟の4棟構成です。

 「浜川崎」駅までは徒歩5分の距離ですが、本数が少なく、使い勝手は意見が分かれます。一方、「川崎」駅へのバス便は頻繁に出ているため、これを利用される方が多いことでしょう。普段のお買い物は「イトーヨーカドー」がご近所ですし、少し足を伸ばせば「コストコ」があります。

 特に緑地環境として優れているのは
敷地西側のまとまった面積の植栽で、思わず足を止めたくなる心地よさです。私が休日の午後に現地を訪れたときは大型犬を連れて散歩している男性の方に出会いましたが、そのゆとりある暮らしがいかにもこの場の風情にふさわしく感じました。

 大規模マンションだけに
共用施設やサービスは充実しています。敷地東側にあるメインエントランスはナイスお得意のレイヤードブラウン様式を採用し、車寄せがあり、二層吹き抜けでホテルライクなエントランスホール・ラウンジは落ち着いた雰囲気を有しています。

 また、
フロントカウンターでのコンシェルジュサービスが暮らしをサポート、自走式屋内駐車場は敷地北側に100%完備、その屋上は敷地内庭園「グレースガーデン」として利用されています。このほか、屋内温水プール、90平米もあるフィットネスルーム、多目的ルーム、キッズルームなどの共用施設が存在します。建物構造が免震構造である点も大きなセールスポイントです。

 一方、
専有設備については、グレードは必ずしも高くない部分があります。例えば床暖房やウォシュレット、玄関の人感センサーは装備されておらず、床暖房は後付けも不可となります。

 対象住戸は
地上17階建て建物の1階に所在する専有面積66.27平米の3LDKです。東向きのサニー棟にあり、JR線の鉄道音からは逃れられています。また、1階住戸のため、テラス・専用庭が備わっています。

 典型的な
田の字型住戸で、LDは11帖、LDに隣接する和室は6帖です。カウンター付きキッチンは3帖の広さ、共用廊下側の洋室は6.5帖と5.3帖の2部屋です。玄関にはポーチが付きます。水周りは間取り中央に固められ、収納はウォークインクローゼットがないなど、多少不足気味かもしれません。専有面積が狭いファミリー物件を作り、グロス価格を抑えて分譲するのが当時のナイスの特徴でもありました。

 販売価格は2,350万円、坪単価117万円です。標準相場をごくおおまかに試算すると、160万円[浜川崎坪単価]×1.041[駅距離補正]×0.809[築年数等中古補正]=坪単価135万円となりました。一方、対象住戸の分譲時価格は3,000万円又は3,350万円で(同じ専有面積の1階住戸が2つあるため、ネット上の情報だけでは判別ができません)、分譲時より22%又は30%下落、価格としては650万円又は1,000万円下落しています。

 『住まいサーフィン』によれば、本マンションの
中古取引価格は、分譲時価格より26.5%下落し、中古市場での平均坪単価は129万円ですので、上記の機械的な指標よりも安く売買されている模様です。

 一方、『マンションナビ』で査定計算すると本物件については
2,630万円、坪単価131万円となりましたので、私の試算とほぼ同等でした。どちらにしてもこの価格で購入しても、少なくとも高値掴みではないということができます。

 ちなみに、
賃貸に出した場合を同サイトで機械的に査定すると、本物件の賃料は月12.8万円で、表面利回りは6.5%、例えフルで住宅ローンを組んだとしても(金利2%、35年)、管理費+修繕積立費控除後で3万円余り手許に残る計算です。現在賃貸募集中の同程度の専有面積の3階住戸が月16万円ですので、これを基準に1階住戸であることを考慮して15.8万円で賃貸が付くとすれば8.1%の表面利回りです。所有者の中には、「賃貸で結構高く貸せる」という声もあり、もし転勤などの場合でも安心なレベルと言えます。

 やはり
「川崎」駅からバス便で、工場地帯近辺ということが中古市場で低く評価されている原因かもしれません。しかし、現地を訪れればわかるのですが、空地面積を十分に取り約90種類に及ぶ敷地内の植栽は十分魅力的で、この点が賃貸に出すときのポイントになっているのでしょう。また、近辺にこれだけ立派な競合物件が少ない上、工場群が産業道路の向こうに近接しているため、ファミリーのある転勤族の工場幹部が借りてくれる可能性がありそうです。

 本マンションは、その狙い通り
若いご家族が大変多く、私が現地を訪れた時も、エントランス付近で幾組ものファミリーが、小さなお子さんを連れて楽しそうに行き来していました。隣接する公園では子どもたちが笑いながら元気に走り回っており、私も自分の家族の10年くらい前を思い出して、思わず胸が熱くなったのですが、「家族にとっての楽園」となり得るマンションだと思います。

本マンション東側にあるメインエントランスです。車寄せには車が何台も並び、家族のお出かけを待っていました(以下サムネイルをクリックし拡大してご覧ください。)。



本マンションメインエントランスを正面から写したものです。ナイスお得意のレイヤードブラウン様式が格調を高めています。



対象住戸のあるサニーコート外観です。目隠しの植栽の向こうに対象の1階住戸があります。



本マンションメインエントランスに接する東側道路です。車の往来はそれほど多くなく、穏やかな印象です。



本マンション西側のまとまったスペースにある植栽エリアです。心和む潤いある空間で、男性が大型犬を連れてゆっくり散歩していました。



植栽エリアから本マンション南側に接するJR南武線支線を写したものです。建物と線路の間には公開空地を設け、雰囲気を和らげています。



 種別:中古マンション
 名称:アイランドグレース
 価格:2,350万円 (税込)
 所在:川崎市川崎区小田栄2丁目
 交通:「川崎」駅バス10分(バス停 鋼管通三丁目)下車後徒歩4分
 面積:専有 66.27平米

詳細はこちら(ノムコムより)
アイランドグレース

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| 中古マンション 川崎市川崎区 | 19:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
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