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「婚活」悪用しマンション投資勧誘−銀行はなぜお金を貸したのか?
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★ 2月26日のFNNニュースでは、最近問題になっている「『婚活』悪用のマンション投資勧誘」について、被害を訴える女性らが集団提訴に踏み切ったと報じています。その概要、以下のとおりです。

 疑惑のデート商法について、26日、被害を訴える女性らが、
勧誘者や不動産会社、さらに銀行などを相手取り、集団訴訟に踏み切りました。これは、「婚活サイト」を利用している女性などをターゲットに、メールのやり取りなどをして近づき、その後、実際に会ってデートを重ねていくことで、恋愛感情を芽生えさせて、結婚への期待を持たせ、結婚を期待する相手の心理につけ込んで、「将来のためになる」などと言って、投資用のマンションなどの購入を持ちかけ、マンションを売りつけるというものです。

 都内在住の30代の会社員のぞみさん(仮名)と「さとうたかし」と名乗る、自称コンサルタント会社勤務の33歳の男性は、いわゆる婚活サイトで知り合いましたが、2人の仲がこじれたのは、
たかしが勧めたワンルームマンションの購入がきっかけでした。

 のぞみさんは、たかしに勧められるがまま、ワンルームマンションを購入、ところが
その後、たかしは、態度を一変させたといいます。知り合った1週間後、2人は初めてのデートに出かけ、すぐに意気投合したといいます。そして、3回目のデートをした時、たかしは、次に会う時に、のぞみさんの収入が記載された源泉徴収票を見せてほしいと持ちかけてきたそうです。

 のぞみさんは
「結婚を考えているからこそ、お互いの収入とかについても、踏み込んだ話を彼はしてくるのかな」と思ったのですが、たかしが持ちかけてきたのは、2人の将来ではなく、税金対策でした。投資用のマンションを購入すれば、所得税が還付され、老後の対策にもなるというものです。

 のぞみさんは、
たかしの勧めに従い、新築として紹介されたワンルームマンションを、総額およそ2,600万円で購入することを決め、頭金として、預金から360万円を引き出し、35年ローンの契約をしました。購入した部屋は、賃貸住宅として貸し、入ってくる家賃との差し引き分1万3,000円を、毎月負担するという計算です。

 のぞみさんは、
将来のためと話す、たかしを信じていました。ところが、たかしは、マンション購入の手続きを済ませたあとから、態度を変え、のぞみさんと距離を置き始めました。

 その後の調べで、のぞみさんが購入したマンションは、
新築ではなく、中古だったことが判明し、不動産鑑定会社によると、このマンションの相場は1,650万円で、のぞみさんは、850万円も高く買わされた可能性が浮上しました。

 さらに、
たかしが別の婚活サイトにも登録していることを突き止め、たかしを追跡すると、たかしは、ほかの女性と接触していました。これまでの取材で、少なくとも、たかしを含め、同じ会社に勤務している8人の男女が、同様の手口で、異性にマンションを購入させていた疑いがあることがわかりました。

 26日、被害を訴えるのぞみさんら12人の原告が、たかしら8人を含む13人と、その勤務先の不動産関連業者などを相手取り、東京地裁に、
およそ2億円の損害賠償を求める訴えを起こしました。弁護士によると、原告の中には、1人で総額およそ8,000万円で、3つの物件を購入した女性もいるということで、その悪質性を指摘しています。

 また、
訴えた相手には、安易に融資審査をした責任があるとして、マンションの購入資金を融資した3つの銀行も含まれていますが、取材に対し、いずれの銀行も、「担当者が不在」、「内容を把握していない」などと回答しています。

 以上がFNNニュースの報道の内容です。海外からは、
「日本人は皆親切で、礼儀正しい」などと言われていますが、このようなニュースや、なくならないどころか数が急増している「オレオレ詐欺」被害報道を聞くにつけ、「そんなに買いかぶらないでください」と言いたくなります。まったくモラルの欠如もはなはだしいです。

 最も悪いのがこれらの活動を業として行っていた不動産関連業者であることはまず間違いないのですが、解せないのがのぞみさん達に易々と融資をした金融機関です。「銀行」と記事にはありますので、銀行法に基づいて内閣総理大臣から免許を受けたれっきとした銀行に違いありません。

 新築マンションであれば提携銀行方式で、物件審査を個別に行うことなく人物審査のみでパスさせるのでしょうが、このような行為を行うちっぽけな不動産業者の物件ですからそのような新築マンションを建築する資金力・プロジェクト力・信用力があるはずもなく物件としても個別審査が必要だったはずです。

 新築物件と見まごう築浅物件ですから、通常融資年限とされる30年〜35年ローンは問題ないのですが、しかし投資物件ですので、当然物件としての資金回収力も判断基準になると思われます。もっとも本人が住むことにして住宅ローンを申請しているのであれば審査は甘くなる傾向があり、「目をつむって」融資を通しているのかもしれません。

 それにしても
銀行内の稟議もあるはずですし、複数の目からチェックしても「問題ない」とされているのは解せません。それとも、世間にはそのような「割に合わない」不動産購入をする人がごまんといるので、本人の年収さえパスすればOK、という世界なのでしょうか。

 一方、
訴える側としては銀行を被告に加えることがポイントでもあるでしょう。このような不動産業者であれば、巻き上げたお金は既に雲散霧消しており、賠償能力がない場合が多いため、銀行に「共同責任」をとらせることが重要だからです。世間に信用力のある銀行を被告とすることで、単なる悪質業者による詐欺ではなく、社会的な事件として耳目を集めることも可能となります。

 ただ、
この訴えが認められるかどうか、個人的には微妙と考えます。原告としては、一連の行為は不法行為に当たり、最終的にはこのような契約は「公序良俗に反し無効」と訴えるのでしょうが、このような契約を結んだ背景や相手の悪質すぎる勧誘の仕方には十分同情できるものの、当該物件を購入するという行為は、一つの契約行為としてそれとは切り離して考えるべきもののように思われます。

 つまり、
当該物件自体が、購入しようとした物件と異なっていた、ということがその物的証拠(書き物)とともに残っていたら争えるのですが、それはそれとして「節税対策になるよ」という説明のまま購入したのであれば、たとえ査定額500万円のものでもそれを5,000万円で合意し購入した場合には契約としては有効だからです。

 不動産業者もその点、
尻尾をつかまれないようにうまくマニュアルを作っているのでしょう。でも、それでこのような悪質なデート商法を展開する業者が刑事的にも民事的にもなんら責任を問われないことはくやしいことです。皆が納得できる裁判、判決となるよう願っています。

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| 最新ニュース | 20:55 | comments(2) | trackbacks(0) |
Comment
いつも楽しみに記事を拝読させていただいております。
私も興味深くこのニュースをみました。
金融機関が3行ということは、提携金融機関ではないかもしれませんね。
真っ当な金融機関であれば、業者と約定するに当たり、デューデリジェンスを行うはずで、記事にあるような真っ当でない業者が、DDをクリアできたのか、疑問に思います。
行政機関、本件では、都でしょうか、ここの動きも遅いように思います。何件か苦情があったはずで、その際に業者に報告徴求していれば、被害の拡大は防げたようにも思います。
その他、色々な論点があり、今後も注目したいですね。
| konakano | 2014/03/07 9:49 PM |
konakanoさん、こんばんは!
コメントどうもありがとうございます!!

確かにデューデリジェンスを行うはずですね。
銀行であれば、どのような小さな金融機関でも
しっかりしているはずですし、
万が一そうでなければ、
金融庁検査が入って然るべきだと思うのですが。。。

今回の事件は、一番良く分からないのが
銀行のかかわり方でして、
この点が最も気になるところです。
行政機関と金融機関には
今後こういうことが起こらないチェック機能を
きちんと持っていただきたいと思います。

今後ともどうかよろしくお願い申し上げます!!
| coralisland | 2014/03/08 11:48 PM |
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