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変化する人気の街の順位−時代が求める「都心」「利便性」「高感度な流動性」
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★ 少々古くなりますが、リクルート住まいカンパニーでは、「2014年版 みんなが選んだ住みたい街ランキング 関東版」を3月に発表しました。似たような調査はいくつかありますが、これは、インターネットによるアンケート調査で、本年1月16日から19日にかけて、20歳〜49歳の男女総計3,000名から回答を得たものです。

 2014年の結果は、次の通りです。

1 吉祥寺  2 恵比寿  3 池袋  4 中目黒  5 横浜
6 自由が丘  7 新宿  8 品川  9 武蔵小杉  10 表参道


 リクルートでは、同様の調査を2010年、2012年、2013年にも行っています。2011年は東日本大震災発生のさなかでしたので遠慮したのかデータがHP上に掲載されていませんが、これら各年のランキングも次に掲げてみます。

2010年
1 吉祥寺  2 横浜  3 自由が丘  4 鎌倉  5 二子玉川
5 新宿  7 恵比寿  8 池袋  9 下北沢  10 大宮


2012年
1 吉祥寺  2 横浜  3 自由が丘  4 鎌倉  5 大宮
6 下北沢  7 新宿  8 二子玉川  9 中野  10 代官山


2013年
1 吉祥寺  2 恵比寿  3 横浜  4 目黒  5 鎌倉
6 自由が丘  7 新宿  8 品川  9 表参道  10 中目黒


 このうち2010年、2012年は20歳〜59歳のデータですが、2013年、2014年は20歳〜49歳のデータで50歳〜69歳を別カテゴリーで調査をしており、母集団が異なっている点を注意しつつ、ランキングを眺めてみたいと思います。

 まず、
1位の吉祥寺常に不動のナンバーワンです。これはどの調査においても変わることなく、本調査でもシングル、ディンクス、ファミリーとも全て1位を独占しています。ただ個人的にはそれほど思い入れがないだけに、「そんなにいいかなあ」とつい思ってしまいます。この点、自由が丘も同様で、ネームブランドの強さが物を言っている部分もあるのでしょう。

 2位の恵比寿は、2013年に続いて2位を獲得、実は50代・60代調査でも2位にランクしており根強い人気です。2010年は7位、2012年は13位といったんランクを落としましたが、ここ2年は急浮上です。ハイセンスな街並みが好感度を上げているものと思われます。

 3位の池袋は、2010年の8位以来のランクインで、2012年は11位、2013年は13位と低迷していたところ、突然これまでの最高の3位に輝きました。やはり昨年来の東池袋を中心とした再開発エリアのマンション分譲の盛り上がりが大きいのでしょう。特にシングルの人気が絶大で2位、ファミリーは5位とそこそこですが、DINKSは20位と振るいませんでした。どことなく漂うサブカル的雰囲気が、タイプ別で好みが分かれる要因かもしれません。

 4位の中目黒は、2010年14位、2012年も14位と下位でしたが、2013年には10位とベスト10入り、そして今年は4位とうなぎのぼりです。特にDINKSの人気が3位と高く、シングルは6位、ファミリーは14位と今一つでした。また、男性16位、女性3位と評価がはっきりと分かれています。男性は駅前の雰囲気からいまだにどことなく野暮ったい街と見ているのかもしれませんが、桜並木のきれいな目黒川、その周辺のお洒落な店など、高感度なセンスを持つ女性のハートをとらえているのでしょう。

 5位の横浜は、2010年、2012年が2位、2013年が3位でしたが、徐々に順位を下げています。タイプ別ではDINKS4位、ファミリー5位に対してシングル14位単身者の受けがよくありません。男女別では男性5位に対し女性10位と差が出ました。横浜にステイタスを感じる既婚者及び男性と、利便性の高い東京都心と比較して相対的に魅力を感じていない単身者及び女性との違いということでしょうか。

 6位の自由が丘も、2010年、2012年が3位、2013年が本年と同じく6位と、上位ではあるものの横浜と並んで徐々に順位を下げています。既に成熟している自由が丘エリアではなかなか新規分譲マンションも出にくく、やや新鮮味を欠きつつあるのかもしれません。

 7位の新宿は、2010年5位から2012年に7位に落ち、それからは不動の7番バッターになっています。近年では西新宿エリアを中心に再開発が進み、歌舞伎町もだんだんきれいになって、従来のイメージを払拭しつつある点が粘り腰の原動力でしょう。ファミリーでは22位と人気がないのですが、シングル4位、DINKS9位となり、男女別では男性6位、女性9位と、単身男性の人気が特に高くなっています。

 8位の品川は、2010年18位、2012年11位とベスト10外でしたが、徐々に人気を高め2013年は8位、そして今年も8位です。タイプ別ではシングル8位、DINKS5位、ファミリー11位と、DINKSの支持を集めています。男女別では男性3位、女性16位と、大きく好みが分かれました。品川と言うと私はどうしても新幹線での出張を思い浮かべるのですが、このような点が男女の好みの差で現れるのでしょうか。

 9位の武蔵小杉は、今年初のランクイン2010年は16位、2012年は15位、2013年は12位と、じりっ、じりっと順位を上げてきました。住んでいる私の実感としては、やはり駅直結の商業施設ができ、それまでの交通利便性だけの街からショッピングも楽しめる街に変貌したことが大きいと思います。タイプ別ではシングル11位、DINKS7位、ファミリー7位と、確かに単身者用の街にはなっていない気がします。男性9位、女性10位と男女間の差はあまりないのですが、都県別では神奈川県民が2位、他の都県はランク外と地元色が圧倒的です。

 10位の表参道は、2010年、2012年は30位以内にも入っておらず、そもそも住むところとは意識されていなかった気がします。ところが2012年、2013年には数多くの「表参道」駅徒歩圏の新築マンションが販売され、「住めるブランド地」としての現実性が増してきました。その結果が2013年の9位、2014年の10位となっているのだと考えます。タイプ別ではシングル19位に対し、DINKS6位、ファミリー8位、男女別では男性15位、女性5位と、やはり高級生活志向のDINKS・女性に人気という結果となりました。

 このほか、気になったのは、
2010年・2012年に4位、2013年に5位だった鎌倉が16位に急落2010年5位、2012年8位だった二子玉川が2013年14位、2014年13位と近年振るわず、2010年9位、2012年6位下北沢2013年23位、2014年は30位外に去り2010年10位、2012年5位大宮2013年15位、2014年23位と沈んでいます。

 また、
2010年12位から2012年9位に順位を上げた中野2013年11位、2014年12位定位置をキープ、2010年11位から2012年10位に一つランクを上げた代官山は住める場所とみなされなくなったのか2013年、2014年は30位圏外2010年15位、2012年17位から2013年に突如4位に躍り出た目黒2014年は11位と落ち着きました。

 こうしてみてくると、
上り調子なのが恵比寿、池袋、中目黒、品川、武蔵小杉、表参道です。その要因としては、お洒落な街並みに人気が高まった恵比寿、中目黒、表参道と、再開発で利便性が高まった池袋、品川、武蔵小杉の大きく2つに分かれます。また、恵比寿はオールマイティな支持を集め、中目黒と表参道はDINKS及び女性が支持、池袋はシングル支持、品川は男性が支持、武蔵小杉は地元民支持といった結果でした。

 逆に
順位を下げ気味なのが横浜、自由が丘、鎌倉、二子玉川、下北沢、大宮です。このうち、横浜、鎌倉、大宮伝統的な地域の一大中心都市自由が丘、二子玉川従来からの憧れの地下北沢昭和の時代からの若者の街です。人気のキーワード「都心」「利便性」そしてもう一つ挙げるなら「高感度な流動性」となっていく中で、これらの街の今後の人気の推移も気になるところです。

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