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中央区、江東区の9割超は液状化の可能性あり!−要注意は足立・葛飾・江戸川
JUGEMテーマ:マンション

★ 5日早朝は久しぶりに大きな地震でした。初めは小刻みな揺れが長く続き、夢うつつで「うう、地震か…?」と思ったら、がたがたっと揺れが来ました。幸い私が住んでいる武蔵小杉は恐怖を感じるほどの揺れではなかったのですが、あらためて私達が不安定な地盤の上で生活していることを実感させられました。

 そこで気になるのが
液状化の問題です。浦安ではいまだに液状化被害の影響から完全に脱したとは言えず、地震後も長く残る課題として見過ごすわけにはいきません。分譲マンションについては液状化対策はしっかり施してあると思いますが、そのエリアがもともと液状化を起こしやすいところかどうかは、知っておく必要があると思います。

 本ブログでは
2011年の東日本大震災の半年後に、『23区で地価が下落しやすいエリアとは?−今後はブランド神話の崩壊も?』と題して、大震災の影響で進行していた地価下落の状況を記事にしていますが、その際「東京都では今後、液状化予測の見直し等を進めていく」と書いています。この見直しについては、昨年3月に、『東京の液状化予測』としてまとめられていますので、あらためて取り上げてみたいと思います。

 この予測では、
揺れの大きさを1923年の関東大地震並み、すなわち震度6弱を想定しています。液状化について、本報告書は、それ自体が直接人命にかかわることは極めてまれであるものの、上下水道・電気・ガスなどのライフラインへの被害木造住宅の傾斜・沈下など、「一般的には液状化による災害は財産に対するものや地震後の生活の不便さといったものと考える」としています。

 本報告書によれば、
東京低地には、有楽町層上部と有楽町層下部とよばれる軟弱な沖積層と、七号地層とよばれるややしまった沖積層が分布しており、液状化の発生する可能性があるのは、ゆるい砂層である有楽町層上部と、その上に人工的に盛られた表土層のうち砂でできている部分だということです。

 そして、
東京において、液状化の可能性を考えなければならない場所は、次の3つです。ただし、については、地形上その範囲は谷底に沿う形で狭く限られています。

1 荒川流域の東京低地
2 多摩川流域の多摩川低地
3 石神井川や神田川、大栗川、三沢川等の中小河川が台地・丘陵地を刻んでできた河谷底(谷底平野)


 そして、特に液状化が発生しやすい地形は、次のとおりです。

1 過去に水面であったところが陸になった「旧水面上の盛土地・埋土地、旧河道」や「干拓地」
2 現在の河川敷や湿地などが含まれる「頻水地形」


 これに対して、意外と液状化しにくいのは、昔の海岸線に沿ってできた砂礫質の微高地である「砂(礫)州・砂(礫)堆」です。ただし、同じ微高地でも自然堤防での液状化の程度は、一般の低地とそれほど変わらないということです。

 ややこしいのは、
人工的な盛土であっても、砂で盛土されていれば液状化しやすくなるのに対して、粘土やロームであれば液状化の発生を抑制するとされていることです。こうなると素人ではその地点が液状化しやすいのかしにくいのか、判断しがたいことになります。

 したがって、結局は
液状化予測図(マップ)を見て、自分が住んでいるエリアが液状化しやすい場所かどうか、確認することになります。地図では見事に液状化の可能性があるエリアが東西で分かたれていて、北から板橋区、北区、荒川区、台東区、千代田区、港区、品川区、大田区にその境界線があり、この境界線より東が液状化の可能性がある地域、西が液状化の可能性がない地域となります。液状化の可能性がある地域のうち、上記のとおり荒川水系と多摩川水系では、液状化の可能性が高い地域となっています。

 液状化の可能性が高い地域を挙げると、次のとおりになります。なお、ここに出てこない文京区、豊島区、新宿区、渋谷区、練馬区、目黒区、杉並区、世田谷区、中野区は、液状化の可能性が高い地域が存在しません

1 足立区 39.6%  2 葛飾区  38.5%  3 江戸川区 34.9%
4 大田区 20.5%  5 中央区  16.0%  6 江東区  13.1%
7 墨田区  8.8%  8 北区    6.5%  9 台東区   5.7%
10 荒川区  5.3%  11 港区    3.4%  12 品川区   2.4%
13 板橋区  1.2%  14 千代田区  0.6%


 これを液状化の可能性がある地域まで広げると、次のとおりになります(数値は液状化の可能清華が高い地域の割合を含みます。)。

1 墨田区  99.4%  2 葛飾区  99.1%  3 足立区 98.8%
3 江戸川区 98.8%  5 中央区  92.8%  6 江東区 92.3%
7 荒川区  91.0%  8 大田区  74.2%  9 台東区 73.0%
10 北区   55.1%  11 港区   35.3%  12 品川区 35.0%
13 板橋区  28.6%  14 千代田区 24.7%  15 文京区  2.0%
16 豊島区   1.9%  17 新宿区   1.2%  18 渋谷区  0.8%
19 練馬区   0.7%  20 目黒区   0.4%  21 杉並区  0.2%
22 世田谷区  0.1%  22 中野区   0.1%


 この2つを見比べると、液状化のレッドゾーンが足立区、葛飾区、江戸川区なのですが、墨田区、中央区、江東区、荒川区も、実に9割超の土地が液状化の可能性ありとしてカウントされています。大田区は面積が広いだけに、液状化の可能性が高い多摩川流域と、その心配がない池上以北がはっきりと分かれています。

 23区では液状化の可能性がない区はないのですが、
文京区、豊島区、新宿区、渋谷区、練馬区、目黒区、杉並区、世田谷区、中野区はその区域面積がごくわずかで、これはこれらの箇所が上記の「河谷底」に限られているからでしょう。

 あらためて液状化の可能性が高い要因を区ごとに見てみると、
葛飾区、江戸川区、江東区では、沖積層のうち、人工的な盛土層のすぐ下に分布する有楽町層上部とよばれる細砂やシルト質細砂を主体とするもろい地層が厚く堆積していることが挙げられます。墨田区や足立区南西部では、墨田区が大正期に、足立区南西部では昭和期都市化が始まって盛土のために土地を掘り下げて池ができ、その後にその土地を砂で埋め立てたためにもろい地層が人工的に造られてしまったと推測されます。

 現在、
タワーマンションがラッシュで注目されている豊洲、晴海、勝どき、月島、有明エリアも、そのほとんどの区域で液状化の可能性があり、局所的に液状化の可能性が高いスポットがあります。これらのエリアのタワーマンションは、建物自体は液状化対策で大丈夫でしょうが、上下水道、電気、ガスなどのライフラインについては復旧に時間がかかる可能性があることを認識しておいた方が良さそうです。

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| 地震・防災 | 20:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
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