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ひな人形がつなぐマンション・コミュニティ−住人の孤立化を防ぐために
JUGEMテーマ:マンション

★ 3月1日付神戸新聞によれば、住人から貸し出されたひな人形がずらりと並ぶ会場で桃の節句を祝う催し「ふれあいひな祭り」が兵庫県明石市本町2のマンション「明石本町ビル」であり、子どもからお年寄りまで約60人が楽しみました。

 同マンションは
53世帯約80人が生活し、毎週日曜の朝、住民有志による朝食会が集会所で行われています。催しはその一環で開き4年目です。15人ほどの住民が、掛け軸や羽子板を含め約20組のひな人形を持ち寄りました。

 会場ではケーキやおしるこなどが振る舞われ、訪れた人々は味わいながら人形を鑑賞しました。管理組合理事長の馬場正宣さん(67)は「住人同士の信頼関係を大切にしながら今後も継続させたい」とのことです。孫と参加した女性(75)「最近は人形を出さなくなっていたので、懐かしい気持ちになりました」笑顔でした。

 以上が神戸新聞の記事の概要です。我が家も
引っ越すたびに大切に持ち歩いてきたのが婚礼ダンスと雛人形です。婚礼家具については、妻は結婚の際、実家からもらうのを拒否していました。「お荷物になるのが目に見えているから」という妻の判断は正しく、地方から東京に戻ってくる際に大半は実家に引き取ってもらったのですが、誂えた着物の入った衣装ダンスだけは返すわけにいかず、我が家の主寝室にでんと鎮座してスペースを占めています。

 雛人形は、四国にいた頃、娘が生まれたのを機に買い求めました。といってもそのときの安い給料で、しかも借家住まいでしたから、二人雛のごくささやかな雛人形のケース飾りです。毎年、桃の節句になると、妻がよいしょと倉庫から出してきて居間に置き、その横で家族4人でちらし寿しや貝のお吸い物などを食べて楽しんできました。

 あれから
引っ越すこと4回昨年もいつの間にか妻が地下のトランクルームから雛人形を取り出し、玄関先に飾っていました。普段は重いものを運ぶのを嫌がる妻ですが、雛人形だけは自分で運び出すので、思い入れがあるのでしょう。私もそれを見ると、子供達が小さい頃からの楽しかった行事の数々を思い出して、心が和みます。一方で、「娘達はいつまで雛人形を飾らせてくれるのだろう」と思ったりします。

 娘達が
いつかは結婚し、家を出ると、雛人形を飾ることはなくなってしまいます。しかし、思い出のいっぱい詰まった雛人形捨てることはできません。こうして、雛人形は、婚礼ダンスとはまた違った意味で保管され続けることとなり、おそらくは私も妻もこの世からいなくなるまで、トランクルームの隅にしまわれることとなるでしょう。

 ですから、私は上記の神戸新聞の記事を読んだとき、
「ああ、いいな」と思いました。記事としては本当にささいな一マンションの出来事で、果たして新聞に掲載するほどのことかと思われた読者もいるかもしれません。しかし、記者も一方ではそう感じつつも、「やはり皆に紹介したい」と考えて、あえて記事にしたのだと思われます。

 ここには
3つの「いいな」というポイントがあります。一つには、長らくしまわれてきた雛人形が再び表に飾られた点、二つには、雛人形を見て、特に家に雛人形がない小さな子供達が喜んだ点、三つには、雛人形が世代を超えて人と人が触れ合うきっかけとなった点です。

 私達夫婦もおそらく
今のマンションで年をとっていくのでしょうが、子供達が独立していくと、なかなか周りとのコミュニケーションがとりづらくなっていくのではないかと思います。どこかで人とのコミュニケーションを求めているのに、そのきっかけがなく、かといって自分から積極的に動くほどのエネルギーもなく自然と孤立していく格好です。今、マンションで高齢者の孤独死が増加しているのもわかる気がします

 そんなとき、こんな
ささやかなふれ合いのイベントが催されたら、誰でも少しの勇気で自然と人の触れ合いの輪に入っていけそうです。特にプライバシーが重視され、居住者が孤立しがちなマンションにおいては、このような押し付けがましくない呼びかけが最適であると思います。

 考えてみれば
マンションほど、皆がコミュニティを敬遠しながらもこれを欲している住み方はないと思います。その複雑な心境を汲み取りつつコミュニティの形成を図るのは容易ではないのですが、毎週日曜の朝に朝食会を有志で開いている「明石本町ビル」の皆さんは、そのツボをよく心得ています。

 三井不動産レジデンシャルが後押ししているサステナブル・コミュニティ研究会によれば、マンション・コミュニティのイベントで最も人気があったのが、マンションのロビーで開催される「TSUTAYAによる古本買取」イベントだったそうです。なるほど、これも無理なく皆がロビーに集まってこれる仕掛けと言えます。売るつもりで持参してきた本を見て物々交換にでも発展すれば、人の輪はさらに広がります。

 上記記事で、
「最近は人形を出さなくなっていたので、懐かしい気持ちになりました」75歳の女性がお孫さん同伴で笑顔で話していますが、マンション・コミュニティはこのような一言をいただけるところに存在価値があるということでしょう。

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| コミュニティ | 19:53 | comments(2) | trackbacks(0) |
Comment
こんばんは、coralislandさん!

「雛人形だけは自分で運び出す・・」という気持ちが良く分かります。
「子供達が小さい頃からの楽しかった・・・」
の部分には自分の事でないのに涙が出そうになりました。(笑)

coralislandさん・奥様は娘さんを深く愛しているというのが
ブログを読んでいるとよく分かります。
それを言いたくてコメントしてしまいました。すみません(笑)
| ガッツ | 2015/03/04 11:58 PM |
ガッツさん、こんにちは。
コメントどうもありがとうございます!

雛人形は婚礼ダンスと並んで唯一の家財道具です。
それだけに愛着があって、つい娘達の姿を投影してしまいます。

娘達は幸い、健康にすくすくと育ってくれました。
大人になっていくのをみるのは嬉しいような淋しいような気持ちです。

いつもご覧いただき、ありがとうございます!
今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。
| coralisland | 2015/03/05 7:17 AM |
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