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値上がりマンションランキング−リスキーな累乗プレミアムに注意せよ

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★ 12日付いえらぶニュースによれば、グルーヴ・アールは同日、マンション情報サイト「マンションレビュー」内において公開している分譲マンション価格の「騰落率」を基に、新築時と比較して値上がり率の高かったマンションを調査し、日本全国の築5年以内のマンションに絞り、値上がりランキングを公開しました。

 これは、各分譲マンションの新築時の価格と、
中古販売履歴(いつ、いくらで売りに出ていたかというデータ)を比較し、現時点での値上がり率を「騰落率」としているものです。なお、ランキングの対象となる物件は、中古販売履歴が10件以上あるもの、もしくは、10件以下でも総戸数に対して30%以上販売履歴があるものとなります。

 ランキングは以下の通りです。


1位 63.8%↑ アークヒルズ仙石山レジデンス(東京都港区/平成24年8月築)
2位 58.5%↑ ワテラスタワーレジデンス(東京都千代田区/平成25年3月築)
3位 56.5%↑ プレミスト南青山(東京都港区/平成26年2月築)
4位 56.5%↑ パークコート六本木ヒルトップ(東京都港区/平成24年8月築)
5位 55.1%↑ グランフロント大阪オーナーズタワー(大阪府大阪市北区/平成25年4月築)
6位 53.4%↑ パークコート千代田富士見ザタワー(東京都千代田区/平成26年3月築)
7位 51.6%↑ ザ・パークハウス渋谷美竹(東京都渋谷区/平成26年2月築)
8位 51.5%↑ デュフレベース南麻布(東京都港区/平成24年2月築)
9位 50.8%↑ ユニーブル渋谷神南(東京都渋谷区/平成25年12月築)
10位 50.4%↑ クレヴィア墨田本所(東京都墨田区/平成23年7月築)


 本記事ではこのランキング100位までに対して、次のような分析を試みています。

 まず、ランクインした物件の所在地については、
東京都が76件、大阪府が10件、京都府4件、神奈川県2件で、東京都が76%を占めました。その内訳は、港区32件、渋谷区12件、千代田区11件、新宿区5件、中央区及び品川区が各3件、豊島区及び目黒区が各2件と、港区、渋谷区、千代田区で全体の過半数を占めました。

 次に、最寄り駅からの距離については、
駅徒歩1分以内が13件、2〜3分が31件、4〜5分が29件で5分以内が計73件、6〜10分が21件、11分以上が7件となっており、駅徒歩5分以内が大半を占めました。

 分譲会社(ジョイントの場合は重複カウント)については、
三菱地所レジデンスが15件、三井不動産レジデンシャルが14件、東急不動産が9件、野村不動産及び伊藤忠都市開発が各8件、NTT都市開発及び阪急不動産が各7件などとなっています。2大ブランド強し、といったところですが、大手では3年連続マンション供給数トップの住友不動産やBrilliaシリーズで調子のよい東京建物が10位以内に入っていないのが気になります。

 また、今回ランクインしたマンションのうち、
100件中48件(48%)が100戸以上あり、100件中36件(36%)が20階以上(=タワーマンション)でした。100戸以上マンションは総物件数の15.4%、20階建以上マンションは総物件数の3.1%ですので、100戸以上の大規模で、20階建以上のタワーマンションほど値上がりしやすいことになります。

 これら値上がりするマンションの特徴をモデルケースで表すと、
「港区・渋谷区・千代田区」「駅徒歩5分以内」「三菱地所レジデンス・三井不動産レジデンシャル」「100戸以上」「20階建以上」ということになります。現在販売中の新築マンションでこれら条件にあてはまるのは、『ザ・パークハウス 白金二丁目タワー』ぐらいしか見つかりませんでしたが、こちらもプレミアム住戸が最終2戸を残すのみで、販売はほぼ終わっています。
 
 しかし、これらの「儲かりやすい」マンションは、実需でない購入者層が見込まれるために
プレミアム分の価格の上乗せが最近著しく、分譲時に割安感のない価格になっている物件がほとんどです。ちなみに、『ザ・パークハウス 白金二丁目タワー』の平均坪単価は640万円台で、今の相場からすればそれほど高くないかもしれませんが、一般サラリーマンが買える価格ではないことは明らかです。

 また、上記の値上がり率は、
「売出価格」を算定根拠としており、実際の「売却価格」ではないことにも注意が必要です。これらのマンションは、値上がり益を見込んだ投資家層が、購入後すぐに高値売却をもくろんで売りに出すことが多く、実際の売却価格とかけ離れた価格設定がされていることも珍しくありません。

 いわば
「プレミアムマンション」が「プレミアム」であることを意識してさらに「プレミアム化」している傾向があり、「プレミアムの累乗効果」が売出価格を形成しています。その累乗プレミアムの連鎖(=バブル)にいつかは実需が追いつくのか、幻と終わるのかは、結構リスキーであることも肝に銘じておくべきでしょう。

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