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「東京駅まで電車で4分」でも売れ残り?−馬喰町でだぶつくマンション需要

JUGEMテーマ:マンション


★ 18日付zakzakは、『「東京駅まで電車で4分」の超好立地でも売れ残り…終わり近づく新築マンション"バブル"』と題して、編集局の不動産担当の書いた以下のようなコラムを掲載しています。

「東京、大阪、京都の一部地域で新築マンションの物件価格が高騰、
バブル状態が続いてきましたが、終わりが近づきつつあるようです。

 東京駅まで電車で4分という超好立地に約1年前、中規模のマンションが建ちました。立地がいいため、完成前に完売が予想されましたが、ふたを開けてみれば、
いまだに売れ残り、その数、半数近くに及んでいます。

 「
約68平方メートルで、6,200万円から7,200万円と高額なのが理由ですが、6〜7年前ならこれでも売れました。開発計画を立てたとき、中国の富裕層が日本の新築マンションを爆買いしていたころで、その熱がこんなに早く冷めるとは考えもしなかったのでしょう。業者としては、ここに小さなホテルでも造って、丸ごとファンドにでも売った方がよっぽど儲かったと後悔ているんじゃないですか」(不動産コンサルタント)

 竣工から1年が経つと新築というウリ文句も使えなくなるため、この業者、
とうとう値引き販売に舵を切りました。

 広さや階数にもよりますが、
当初の価格から数百万円は下げている模様。将来、購入を考えている方、これから少なくない数でこんな物件が出てきそうです。」

 以上がzakzakの記事の概要です。当然気になるのは、
「どのマンションのこと言ってるの?」ということです。2ちゃんねるでは、本記事へのコメントに『プラウドシティ越中島』のリンクを張っているものがありました。

 確かに、『プラウドシティ越中島』が最寄りとする「越中島」駅は「東京駅まで電車で4分」なのですが、同マンションは総戸数305戸の
大規模マンションで、上記記事の「中規模マンション」に該当しませんし、竣工が来年1月下旬ですので、「約1年前〜建ちました」という記事にも符合しません。

 「越中島」駅を最寄りとするマンションは数が少なく、『プラウドシティ』の直近は2011年に分譲された『クレヴィア越中島』まで遡ります。したがって、
他の駅を探してみることとしました。

 「東京駅まで電車で4分」で売れ残るわけですから、やはり東京メトロ丸ノ内線やJR山手線・中央線ではない、
相対的にマイナーな路線・駅だと思われます。「越中島」駅のあるJR京葉線でないとすれば、残りはJR総武本線です。

 JR総武本線で「東京駅まで電車で4分」の駅は「馬喰町」駅です。調べてみると、多くの「馬喰町」駅最寄りの分譲マンションが販売中でした。そのリストは、以下の通りです。数字は左から、平均専有面積、平均価格、平均坪単価です。

プロスタイル日本橋馬喰町 45戸 64平米台 6,600万円台 340万円台
ザ・サンクレイドル日本橋レジデンス 43戸 68平米台 9,300万円台 450万円台
プライムスタイル東日本橋 74戸 61平米台 6,600万円台 360万円台
ウエリス千代田東神田 55戸 65平米台 7,400万円台 370万円台
レフィール日本橋馬喰町 40戸 59平米台 7,200万円台 400万円台
ザ・パークハウス東日本橋 65戸 73平米台 8,800万円台 400万円台
ザ・パークハウス日本橋大伝馬町 153戸 60平米台 7,100万円台 390万円台


 「馬喰町」駅周辺は繊維系製品を取り扱う問屋街であり、最近の業種転換で、多くのマンション適地が売りに出されたのだと思います。しかし、「馬喰町」駅の1日乗降人員数は25,000人程度とかなり少なく、連結している「東日本橋」駅の一日乗降人員数80,654人を足し合わせても、「東京」駅至近の立地としてはまだ閑散としている状況です。

 つまり、
「住みたい人」が少ないのに、商業地として容積の取れるマンション適地が多いので各デベからの供給が乱立し、現時点で消化不良を起こしている格好です。

 そしておそらく、上記記事で例に上がっているのは、
昨年6月30日に竣工した『プロスタイル日本橋馬喰町』でしょう。「馬喰町」駅徒歩3分のほか、都営線の「東日本橋」駅と「馬喰横山」駅に徒歩1分と至近の立地でありながら、上記のような事情で需要を掴みきれていないのかもしれません

 現在、公式HPでは、でかでかと
家具付きモデルルーム販売のほか、新価格販売住戸も4戸設けられ、坪単価291万円程度と、坪単価300万円を切る住戸も出てきました。売主が必ずしも大手ではないだけに、資金を回していく関係で竣工した以上は早く売り切りたいという思惑を持っていることも考えられます。

 今回の馬喰町におけるマンション大量供給による余剰感は、
他エリアにも一般化される「バブル崩壊状態」とまではとらえられないと考えます。しかし、需要・供給のバランスを崩すとそれが回復しづらいような環境に既になっているという意味では、今後の糧とすべき事象と言えましょう。

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