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意外とおいしくないタワマン商売−長期プロジェクトの難しさを実感

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★ 26日付マネーポストは、『利益が出ないケースも 不動産会社にとってタワマン販売の難しさ』と題して記事を掲載しています。その概要は、以下の通りです。

「ここ10年ほどで、都心部を中心に一挙に増えたのがタワーマンションです。今や、タワマンが建つ街=人気の街という図式が成り立ち、タワマン在住=成功の象徴のような感さえあります。ところが、大手不動産会社の中堅社員Yさんによれば、不動産会社にとって
『タワマン販売』というビジネスは、意外とオイシくない面もあるそうです。

タワマンが難しい最大の理由は、完成までにあまりにも時間がかかることです。私が初めて携わったタワマンの場合、計画が持ち上がり、敷地の調査から用地の取得完了までに7〜8年。建物の取り壊し、整地、基礎工事と進み、建物がだんだんと高くなっていくまでにさらに数年を要し、ようやく販売を始めた時はかれこれ10年目。最終的に住民が住み始めるまでには10数年かかりました』

 10年先のことを正確に予想することができる人間などいるはずがありません。もちろんそこを見越して商売をするのがプロですが、
「景気」という化物を前にすれば、何もできることがないというのが本音のようです。

『それだけ時間がかかってしまうと、売り始める時に景気がどうなっているかがまったく予測できません。苦労に苦労を重ねたタワマンの完成が近づき、
『じゃあそろそろ売り出すか』という時に、景気がどん底で、マンション購入などとんでもないという状況になっているかもしれませんし、鋼材価格や建築資材、現場の職人の人件費がどう変動しているかも分かりません。

 一帯の土地が大幅に下落していれば、当然価格にも反映させないといけません。儲けが出るような価格を付けたところで、売れなくては何の意味もありませんから。結果的に
全戸売れたのに、利益がまったく出ないようなこともあり得るわけです』

『これも10年近くをかけたプロジェクトでしたが、
完成間近に東日本大震災が発生しました。そのタワマンは『オール電化』が売りで、発売開始予定は震災発生日の直後でした。スケジュール変更も検討されましたが、予定通りに売り出さないと会社の数字に大きく影響するので、上の判断は『GO』。停電や節電騒動などがあったため、販売戦略の方向転換を強いられました』

 結局、オール電化の話題は巧みにすり抜けつつ、『この間の大震災でも、建物にも地盤にもまったく影響はありませんでした』と、しっかりアピールして、
窮地をしのいだそうです。」

 以上がマネーポストの記事の概要です。私は以前、本ブログで
「タワーマンションほど、利益率が高く、成功が約束された物件はない」という趣旨のことを書きましたが、これには上記記事のような「竣工までに長間を要することによるリスク」を全く念頭に入れていませんでした。

 確かに、『クロスエアタワー』などは東日本大震災発生と販売がもろにかぶってしまい、弱気の販売にならざるを得ませんでした。逆にその時に勇気を出して(?)購入した人は大変お得な買い物をしたわけで、同マンションは中古マンション市場で分譲価格より4割超高い価格で取引されてきています。

 ただし、その
逆も真なりで、不動産価格が右肩上がりの時は、10年前に安く仕入れた土地を今事業化すれば、利益は格段に大きくなります。要は変動の大きさはリスクですが、リターンの大きさもその特徴と言えます。

 タワーマンションの売主がほとんど
大手デベロッパーの独占状態なのは、事業にかかる費用の大きさ、プロジェクト期間の長さに耐えうる資金力及びマネジメント能力、上記リスクでも揺るがない財政基盤及び信用力、施工者となる大手ゼネコンでわたりあえる交渉力など、さまざまな「力」が必要とされるからでしょう。

 こういった意味で、
タワマンは「意外とオイシくない」商売なのだと勉強になった記事でした。

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| ノウハウ・経験談 | 20:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
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