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スルガショックで融資不況到来−不動産投資業界の苦境

JUGEMテーマ:マンション


★ 不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家(けんびや)」では、毎月、新規に登録された全国の収益物件3種別(区分マンション/ 一棟アパート/ 一棟マンション)のデータ(物件数、物件価格、表面利回り)を集計し、最新の市場傾向として取りまとめていますが、8月1日に、2018年7月分のデータが次の通り公表されました。

■区分マンション

価格は1,391万円(前月比-1.07%減)で2016年11月以来20カ月ぶりに1,300万円台まで下落表面利回りは7.76%(同+0.10ポイント上昇)と上昇に転じました。

■一棟アパート

価格は6,730万円(前月比-0.93%減)で僅かに下落。表面利回りは8.82%(同-0.12ポイント低下)と低下しました。

■一棟マンション

価格は15,585万円(前月比-5.36%減)と2017年10月以来9カ月ぶりに15,000万円台まで下落。表面利回りは8.04%(同-0.02ポイント低下)と横ばいでした。

 以上が健美家の調査結果です。私は毎月、本調査に関する記事を読んでいますが、
収益物件が3種とも価格が下落したというのは近年珍しいと思います。

 もちろん、物件価格は上下するので、来月はまたいずれかの種別の価格が上昇することも普通にあり得ることだと考えます。しかし、最近、仲介業者さんから直接聞いたり、配信される不動産投資関連メールを読んでいると、
不動産投資業界は現在、相当苦境にあるようです。

 きっかけは、
日銀のゼロ金利施策で収益減に苦しむ金融業界が、少しでも金利を稼げる不動産投資用ローンにこぞって頼り、融資条件の甘い低金利ローンを大量に出した結果、実需無視のアパート・マンションが続々と建設され、不動産投資バブルが招来されたことに端を発します。

 金融庁は昨年春頃から各金融機関への注意喚起を図り、特に昨年9月から金融機関は少なくとも1割は自己資金を求めるようになりましたが(それまではフルローンが容易に引けていました)、不動産投資バブル期に無茶な高金利高額投資用ローンをシェアハウス等に大量に認めてきたスルガ銀行が、先行きを危ぶんでシェアハウス大手のスマートハウス関連物件への融資を急にストップしました。

 シェアハウスへの融資に積極的だったのはほとんどスルガ銀行一本だったことから、
スマートハウスはたちまち破綻、物件購入とともにサブリースをスマートハウスに全面的に委ねていた投資家は億単位の借金を抱えて苦境に陥り、その過程においてスルガ銀行、仲介業者の意図的な融資審査資料の偽造が発覚し、いまだ泥沼状態に陥っています。

 そして、このスルガショックを受けて、
各金融機関の融資姿勢はますます硬化し、今は「少なくとも2割自己資金」が求められるようになりました。これに困ったのが不動産仲介業者と物件を過大に抱えて売り抜けようとしていた不動産投資家です。

 それまでは1億円超の物件にフルローンないしオーバーローンが付いて飛ぶように売れ、仲介業者には
その都度数百万円単位の仲介手数料が入っていました。ところが、2割自己負担が求められると、購入する投資家は自己負担+仲介手数料・諸費用で、億単位の物件には3千万円程度の拠出が求められることになります。

 見ようによっては当たり前のことで、1億円超の物件を購入するのであればそれくらいの資金は用意しているだろうと思われがちですが、最近参入してきたサラリーマン投資家は、それまで甘かった属性審査を背景に、レバレッジをいっぱいに効かせるフルローンで購入していたので、これらの
裾野層が一気に退場する羽目になりました。

 羽振りの良かった
仲介業者は急に取扱いが細り、あるいは物件規模が5千万円以下の少額物件に縮小し、収益が悪化しています。元々零細業者が多い業界でもありますから、人知れず廃業していく業者も多いと聞きます。したがって、今回の収益物件の価格の下落は、このよう不動産投資市場の市況の悪化を背景にしているのかもしれません。

「スルガは本当に余計なことをしてくれた」

 私が会った仲介業者さんは、吐き出すように言っていました。金融機関へのエビデンス提出が厳格になり、物件はあっても購入希望者が融資でことごとくはねられているとのことです。このような暗い雰囲気が実需のマンション市場に波及しないことを願っています。

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| 市場動向 | 19:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
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