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価格↑成約↓在庫↑の見事な行き詰まり感−猫より高い中古マンション殺処分率

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★ 10日付R.E.portによれば、東日本不動産流通機構(レインズ)は、2018年7月度の首都圏不動産流通市場動向を発表しました。

 同月の
首都圏既存(中古)マンション成約件数は3,139件(前年同月比5.0%減)と、3ヵ月連続で前年同月を下回りました。地域別では東京都1,657件(同3.8%減)と減少、埼玉県347件(11.3%減)と2ケタ減、千葉県370件(同8.0%減)と3ヵ月連続、神奈川県765件(同3.0%減)と減少しました。

 1平方メートル当たりの平均成約単価は52万1,300円(同5.4%増)、平均成約価格は3,362万円(同6.4%増)と、ともに2013年1月以来67ヵ月連続の前年同月比プラスです。新規登録件数は1万7,242件(同7.5%増)と11ヵ月連続で前年同月を上回り、前月比では1.3%減少しました。在庫件数は4万5,780件(同8.1%増)となり、2015年6月以来38ヵ月連続で前年同月を上回りました。

 既存戸建ての成約件数は1,190件(同6.7%増)、平均成約価格は3,227万円(同2.9%増)となり、11ヵ月連続で前年同月を上回っています。

 以上がR.E.portの記事の内容です。一見して気になったのは、
中古マンションの成約価格が上がりながら成約件数が落ちてきていることです。これが最近の傾向とも言えますが、東日本不動産流通機構のプレスリリース『月齢速報 Market Watch サマリーレポート 2018年7月度』により見ていくこととします。

 まず、上記レポートのグラフでわかりやすかったのが
成約件数前年同月比の折れ線グラフが右肩下がりになっていることです。ちょうど1年前の昨年8月頃からコンスタントに前年同月件数を下回るようになり、一昨年(2016年)の勢いはもはやありません。今にして振り返れば、2016年が中古マンション市場にとって最も環境の良い時期でした。

 新規登録件数の折れ線グラフも、昨年8月を小さな底として上昇基調となっています。それまでは、どちらかと言えば新規登録件数は減少傾向にあったのです。同様に、在庫前年同月件数も、昨年8月までは増加伸び率が鈍化していきましたが、同月以降は増加伸び率が拡大してきています。

 これは
危険な兆候と言えます。それまでは毎月の数値が増減を繰り返して方向感がなかったのですが、昨年8月を契機に中期的なトレンドを形成しつつあります。成約が減っているのに、いや減っているからこそオーナーが売りどきを逃すまいとして新規登録を行い、そして売れないまま在庫が積み上がっていくのです。

 これらは
専ら値上がり益を期待した売りで、実需の住替えとは結びついていませんので、売主は多少売却期間が長期になっても気にせず、かつ、新築マンション価格の上昇に伴ってその売却益狙いの中古マンション価格も必然として高くなっていきます。

 しかし、そんな価格で買える人は限られていますし、新築マンションが市場の鈍化を踏まえてほぼ現状維持の価格設定をしてきつつありますので、
中古の方が新築より高い逆転現象も見られています。当然そんな価格では売れない可能性大なのですが、売主は諸費用等を考えると分譲価格より上乗せしないと実質損になってしまいますので、下げずにがんばってしまうわけです。

 例えば2018年7月の成約件数は3,139件ですが、新規登録件数は17,242件で、
成約件数の新規登録件数に対する割合は18.2%で、ごく単純に言えば、中古市場に出された物件のうち成約に至るのは5件のうち1件に過ぎないわけで、残りは人知れず撤退していくことになります。最も人気が高いと言われる都心3区物件でも、2018年7月は成約件数205件、新規登録件数1,204件で成約件数の新規登録件数に対する割合は17.0%と更に低い結果でした。

 こうなると、
中古マンションは、売れるだけでラッキーということになります。例えはよくないかもしれませんが、保健所において保護された猫が幸運にも新しい飼主にもらわれていく割合が25.5%(2015年)で、4匹のうち1匹です。中古マンションが新しい買主に出遭える割合は上記の通り5件のうち1件で、それよりも低いわけですから、「殺処分率」は猫よりも中古マンションの方が高いことになります。「キャピタルゲイン狙い」というマンション投資手法は極めてリスキーなのだと自覚しなければなりません。

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