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全てのRC造マンションに重大な欠陥リスク?−構造スリット問題という袋小路

JUGEMテーマ:マンション


★ ダイヤモンド・オンラインは、9月10日付で『あなたのマンションは大丈夫?構造スリットに隠れた重大欠陥』という気になる記事を掲載しています。その概要は、次のとおりです。

地震に関連して、マンション業界で密かに話題になりつつあるのが「構造スリット」です。構造スリットとは分譲マンションで主流の鉄筋コンクリート(RC)造において、地震が発生した際に、建物の損壊を防いで住民の命を守る耐震設計の1つです。具体的には、柱と壁、梁と壁を切り離して衝撃を逃すために入れる隙間のことです。1995年の阪神淡路大震災以降、本格的に普及し、超高層など一部を除くほとんどの新築分譲マンションで採用されました。

 そんな構造スリットにおいて、大手デベロッパーとゼネコンが建てた、東京都のあるRC造の分譲マンション(280戸)で
欠陥が発覚しました。この問題は1棟だけの話ではなく、全国各地に同様の地雷が眠っています。物件の規模や欠陥の状況にもよりますが、補修費は数千万円にも上るといいます。

 1級建築士でAMT代表の都甲栄充氏は、これまで12物件の欠陥を見抜いてきました。企業側は基本的になかなか非を認めません。しかし、都甲氏が調査した物件では
証拠を突き付けるとすぐに非を認め、補修工事に転じました。

 「これまで建設業界では構造スリットの欠陥はタブー視されていた」(都甲氏)のですが、ブランドを傷つけないよう、企業が神経を尖らせています。
住民の意識が高まり、ひとたび全国で調査が進めば、雪崩を打ったように欠陥が発覚して企業の業績悪化に直結します。

 今もなお、欠陥が隠れているのは
「ゼネコンがコンクリート打設後にろくにチェックしないから」(都甲氏)とのことです。本来スリットがあるべき箇所になかったり、突貫工事で施工が悪くコンクリートの圧力で中のスリット材がねじれたりします。そして、地震など有事の際に建物が破損して、ようやく問題が発覚するのが隠れた欠陥とされるゆえんです。しかし、事前調査は「判定期間が2日間あれば十分」(都甲氏)なのです。

 「
構造スリットに住民が興味を持たない」(同)のも問題です。区分所有者は、「住宅品質確保促進法」(品確法)で保護されており、事業主が瑕疵担保責任を負う時効は新築から10年です。そのため、10年以内に調査もせず、ぼんやりしていると、自分の資産価値が毀損している可能性にすら気付きません。

 一方で、管理会社も事業主に負担をかけないように、
被害さえなければ10年を過ぎてから大規模修繕で対処しようとします。「修繕積立金で新築時の不具合を直す必要はありません。事業主に負担させるべきです」(同)。

 構造スリットの有無は構造図で確認できます。「自分たちの建物は大丈夫だと、住民が人ごとなのが最大の落とし穴です」と都甲氏は警鐘を鳴らします。
みすみすチャンスを逃さないよう、10年以内にチェックする価値は十分にあります。』

 以上がダイヤモンド・オンラインの記事の概要です。技術的なことはよくわからないのですが、
構造スリットがRC造マンションに普遍的にあり、そこに起因して震災時に倒壊リスクがあるマンションが全国に多数あるのであれば、全く深刻な問題です。

 上記では略しましたが、本記事によれば、10年以内に建てられたRC造マンションは、「建築着工統計調査」によると、2011年から2018年7月までで約14万棟であり、この10年を見れば、どの年も最低でも年間15,000棟は建設されており、
10年間で15万棟以上が建設されているのではないかとのことです。

 10年以内とは、品確法に規定する事業主の保証範囲内になっているので殊更取り上げられていますが、買主目線で言えば、リスクはもちろんこれらに限られず、言わばほとんどのRC造マンションに及ぶわけです。

 そして、築10年以内なら事業主にやってもらいましょう、ということが推奨されています。
築10年超マンションであれば自分たちで調査を依頼し、それで欠陥が見つかれば、修繕積立金で対応するしかありません。

 しかし、それだけ
全国的に深刻な問題なのであれば、国策として何か手を打つべきではないか、とも思われます。構造スリットの欠陥といった新たな事実の摘示責任を素人である買主に負わせるのは余りに酷であるし、かつ、それが現在世間的に発覚したとして、その事実が知れた時に、築年数がたまたま10年超であるがために、数千万円に及ぶ修繕費用を全て買主に負わせるのも不公平というものでしょう。

 かといって事業主に過去のRC造マンションの全てについて点検・修繕義務を負わせると、
それだけで破綻する事業者が出てくるかもしれません。また、現在使用されているRC造マンションには事業主が倒産等で既に存在しないものも多数あり、これで問題が解決できるものでもありません。

 国策としてやると言っても、
国の税金で予算措置をするならばRC造マンションを所有していない多数の国民が納得しないでしょう。
 
 果たしてこの問題が、上記記事が取り上げるように
深刻な問題であるとするならば、解決策も非常に難しいものとなります。また、「欠陥は構造スリットだけではない」可能性も十分あり、「住まい」をめぐる施工の問題は昔から変わらず厄介な課題であることは確かなようです。

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| 地震・防災 | 21:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
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