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昔からの高級住宅街の老舗に勝るものなし−自由が丘でのひと夏の発見

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★ 8月に下の娘が「回らない寿司を食べたい」と言い出しました。私は、「はま寿司をいつもテイクアウトで買って家で食べているので、回ってないぞ」と反論しましたが、家族全員からこの抗弁は認められませんでした。確かに、我が家は、かっぱ寿司→スシロー→はま寿司との変遷は経験しましたが、少なくとも娘2人は、生まれてこの方回らない寿司を食べたことはないのでした。

 下の娘がなぜこんなことを言い出したかというと、9月からアメリカの大学に約1年間留学することになっていたからでした。その前に一度、
「正真正銘の寿司」を食べたい、ということだったのです。

「ついに恐れていた時がやってきたか」

 家族の声に押される形で、ネットで「本格的な寿司を出す板前店」を検索したところ、仰天しました。銀座、日本橋など一流どころの寿司屋は、1人3万円が相場でした。4人家族で合計12万円、これだけでアメリカ往復の航空チケットが買えてしまいます。

 次のランクは1人1万円程度の寿司屋群です。しかし、みんな似たような店の名前でいいのか悪いのか判断がつきません。
1万円×4人=4万円も出してがっかり、ではこれも残念な結果です。

「子供の頃の一番のごちそうは、1人前600円くらいの寿司の出前だったなあ」

 田舎の我が家では、誕生日とかお祝い事があると、父が近くの老舗のお寿司屋さんから出前をとってくれたのでした。ネタもそこそこでしたが、シャリが大きくてボリュームがあり、庶民として大満足の寿司でした。

「そうか、何も都心までいかなくても、近くの老舗のお寿司屋さんはどうだろう」

 ネットで検索すると、自由が丘にいかにも老舗で、かつ、「ご予算ご相談ください」というお店があったので、思い切って電話してみました。

「あのー1人これくらいのお値段でっていう形でお願いできますか」
「ええ、どの程度でお考えですか」
「1人6千円くらいで何とか…。あ、飲み物別でもいいんですけど…」
「えっ」

 「親父さんに聞いたら召し上がる量にもよるし、難しいかもしれないということでしたよ」との返事で、おっかなびっくり家族でお店に伺ったところ、思った通りのカウンターで、親父さんのおまかせで「これぞ板前寿司っ!」というお寿司とビールもいただき、家族一同満腹ですっかり魅了されてしまいました。

 そして、どきどきしながら「お、お会計を」と言って渡された伝票をみると、


「えっ」

何とビール代込みで1人6千円しなかったのです。親父さんの計らいで、程よい値段にしてくれたようで、私はぺこぺこしながら店を出たのでした。いずれにしても、娘たちに「正真正銘の寿司」を食べさせることができて、思い出に残る夜となりました。

 実はこの2週間前にも、留学する娘のリクエストで、
自由が丘の老舗のうなぎ屋さんでうな重を食べたのですが、これも格別でした。私はそれまでうなぎ屋でうな重を食べたことがなく、「うなぎなんてタレつけて焼くだけだから、どこでも同じようなもんさ」と信じて疑わなかったのですが、そのうなぎ屋のうなぎは今まで食べたことがないくらいふっくらとやわらかく、大げさに言えば人生観が変わったのでした。老舗の味は普通の店の味とは全然違うのです。

 銀座や日本橋の高級店を味わったことがないので確たることは言えませんが、少なくとも
昔からの高級住宅街にある老舗の味は確かなものがあり、かつ、リーズナブルです。それは、客層が地元に根付いた富裕層で、家族で食べに来ることが多く、お客の方も親から子へと引き継がれ、舌の肥えた方々に長く愛されるお店だけが残っていくからです。

 しかも、長年その地で店を開いているということは、土地・建物とも借金を返し終わり、土地を借りている場合も昔からのよしみで地代が安く抑えられているなど、
固定経費が安く抑えられているのではないかと思います。お店をこれから大きくしていこうという野心もないので、そこそこの稼ぎでもよく、良い料理を出すことに集中できる上、値段も抑えられて客の入りがよく、この好循環でキャッシュフローが常に潤沢なのだと思われます。

 反対に、都心一等地や一流ビルにテナントとして出店する場合には、
場所代という味とは本来関係ない(心理的にはあるかもしれませんが)固定費が料理代に乗せられます。有名店がチェーン店化することも多いため、実態は雇われ料理人がマニュアルに沿ったそこそこの料理を出すことで効率よく稼ごうとする傾向にあるのではないかと疑われます。

 今をときめく再開発地に新規出店した一流店よりも、昔ながらの高級住宅街で鍛えられた老舗でいただく方がはるかに満足度が高いのではないか−娘のリクエストに勇気を振り絞って訪れた「近場の老舗ツアー」でしたが、多くのことを教えられ、娘を無事アメリカに送り出したひと夏でした。

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