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急成長の不動産会社はリスク大ー個人が破綻の道連れにならないために

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★ 今、不動産投資家の間で、「新築物件は買うな」ということが言われているそうです。新築物件は、融資が出やすい上に、修繕費をしばらくは心配する必要がなく、しかも利回りも実は中古と比べて遜色なかったりするなど、魅力十分なのです。

 それがなぜ「買うな」なのかというと、
「請け負った業者が、建物の完成前に倒産したり行方不明になったりするリスクがあるから」なのだそうです。現在、投資用物件に対する金融機関の融資姿勢がとても厳しく、投資用物件を手がけてきた業者も当てが外れ、現場をいっぱい抱えたままにっちもさっちもいかなくなっている業者が存在するおそれがあるのです。

 上に掲げた新築物件のメリットも、当然ながら
建物ができてこそのメリットです。資金決済は、土地は現物との即時取引になりますが、建物の請負の場合は、工事に合わせて3回程度に分けて支払うのが通常です。工事を行うための資金が常に先行する格好になるので、ここに「持ち逃げ」の余地が生まれます。

 特に金融機関の融資を受けて建築する場合には、目も当てられません。
建物ができなくても、金融機関は返済を求めてきます。まさに業者間の連鎖倒産みたいな悪夢が、個人の財産の上に重くのしかかってくることになります。

 このような状況が生まれてしまった原因は、このブログでも何度か言及しているとおり、
シェアハウス「かぼちゃの馬車」を巡る現実離れした不動産投資スキームと、それを下支えしたスルガ銀行の融資です。普通一般人には買えない1億円単位の投資物件を高い金利で融資を易々と実行してきたスルガ銀行の融資スタンスは、まさにリーマンショックのサブプライムローンとそっくりです。

 ところで最近、話題を呼んでいるのが
東京五輪の競技施設工事を請け負っていたエム・テックの破綻です。埼玉の中堅ゼネコンの破産がなぜ波紋を広げているかというと、震災復興等を手がけて急拡大してきた同社は、今月1日時点で全国の現場88カ所に約300億円もの工事を抱えていたからです。東京五輪の施設建設工事を含め、これら建設事業が全てストップするとともに、売掛金等を有した多くの下請け事業者が苦境に陥ることになりました。

 エム・テックの破綻の発端は、破産した関連リース会社との不透明な循環取引が明るみに出て金融機関の信用をなくし、無許可の港湾工事を行ったとして全国の自治体から指名停止を受けるなど、
官民双方からコンプライアンス上の問題を指摘され、致命的な措置・処分を受けたことでした。

 エム・テックとしては、特に後者については、許可更新を怠り、さらに深夜工事まで行っていたという
内部チェック体制の欠如が招いた結末でした。急拡大した業者は、その事業規模にふさわしい内部体制を持つに至らず、目先の事業の受注と実施、財務面では利益計上と返済だけに追われて足元を救われてしまうのです。

 これには、「かぼちゃの馬車」事業を実施していたスマートデイズも、それに融資をしていたスルガ銀行も
共通点があります。スマートデイズは本事業によって急成長し、スルガ銀行は高利の融資が大量にさばけて大きな利潤を生み出して「地銀の優等生」になり、このループから抜けられなくなったのです。

 私も「かぼちゃの馬車」事業への勧誘メールを受け取ったことがありますが、利回りが低いとされる23区物件(「高田馬場」駅徒歩10分内というのもありました。)
少なくとも10年間サブリースで利回り8%保証という「新しい投資手法」に、魅力を感じながらもヤバさも感じて、返信したことはありませんでした。

 おそらくはスルガ銀行も、キックバックを得て取り次ぐ仲介業者も、
「あり得なさ」を感じつつも、大きな利益を得てしまった以上、やめられなくなってしまったのでしょう。やめた理由が「そもそも事業の持続性がないから」となると、これを推進してきた幹部が責任を問われてしまうからです。

 同じような
きな臭さは、不動産事業に限らず、全ての急成長事業者に存在します。昔、マネーの虎に出演していた経営者は、その後多くの方が事業に失敗してしまったように、一握りの事業者だけが「きな臭さ」を脱却できてさらに大きく飛躍し、残りの多くは口を広げて待つ失敗者の海に沈んでいくことになります。

 思えばコインチェックをはじめとした
大手の仮想通貨事業者も今年、セキュリティの不備、コンプライアンス意識の欠如、内部統制体制の甘さなどを次々と露呈し、身売りを余儀なくされました。

 不動産業界も、投資分野にかぎらず、
私達個人を相手にするマンション事業者、戸建て建売業者等も、だんだんと事業環境が厳しくなっていくにつれ、破綻の道を歩み始めているものがあるかもしれません。特に急成長事業者には要注意です。

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| ノウハウ・経験談 | 22:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
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