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マンション契約率はここ3年間最低の53.9%−ふくらむ販売在庫と値崩れの恐怖

JUGEMテーマ:マンション


★ 18日付の住宅新報によれば、不動産経済研究所は12月17日、首都圏マンション市場動向(11月度)を発表しました。それによると、発売戸数は3,461戸(前年比2.8%増)で3カ月連続の増加となりました。特に神奈川県内の供給(918戸、前年比69.4%増)が増えました。

 全体の平均契約率は、期分け販売戸数の割合が従来よりも多かったことが影響し、
53.9%(前月比14.5P減、前年比14.0%減)に低下しました。契約率が50%台となったのは2016年1月以来です。

 以上が住宅新報の記事の概要です。本記事は、不動産経済研究所のプレスリリース『首都圏のマンション市場動向−2018年11月度−』が基になっていますので、以下その内容を見ていくこととします。

 まず、
11月の発売戸数は3,461戸で、一昨年同月の2,701戸、昨年同月の3,366戸を越え、11月としてはここ3年で一番多い販売戸数になっています。近年では11月が話題の大型物件の販売時期となる傾向があり、12月と並んで、お盆明けからの営業スケジュールの集大成となっています。言わば、1年間で最も盛り上がる時期です。

 こういう時期は、
人気物件が目白押しで販売価格も高くなりがちです。実際、本年11月の平均価格は6,017万円となり、4か月ぶりに6千万円を上回りました。

 一方、
本年11月の契約率は53.9%となり、前年同月比14.0ポイントのダウンとなりました。ここ3年間で最も契約率が低かったのが2016年1月の58.6%でしたので、それよりもさらに落ち込んだことになります。タワー物件については、販売戸数は前年同月比で2倍超に大幅増加したものの、契約率は45.6%と、ごく低調でした。また、地域別では高契約率が常の東京23区の契約率が47.2%と、埼玉県の次に低くなっています。

 結果として、
販売在庫数は大幅に増え、前月比751戸の増加で6,749戸となりました。もちろん、中には大規模物件での即日完売物件もあり、『プラウドシティ吉祥寺』が第1期1次140戸を、『コスギ サード アベニュー ザ・レジデンス』が第1期174戸を即日完売しています。

 しかし、上記2物件の総戸数はそれぞれ678戸、519戸ですので、
販売戸数の総戸数に対する割合は前者で20.6%、後者で33.5%>に過ぎません。第1期販売では総戸数の過半は超えないと、手放しで好調とは言えない気がしています。

 タイプ別戸数では、
相対的にグロスが低くて済む1K、1LDKのコンパクトタイプの契約率がいいようです。価格帯別戸数では、4,000万円〜6,500万円が低調な中にも比較的高い契約率となっています。

 総じて言えるのは、
購入検討者が高騰する販売価格についていけていない、ということです。11月スタートの人気物件ですら思うようには売れていない、というのが現状認識と言っていいでしょう。

 期分けをして細かく刻んで販売を先延ばししたところで、爛熟期にある現状の不動産市場では、
「いつかは価格が追いついて売れる」というスタンスは取りづらくなっています。言わばツケで酒を飲んでいるようなもので、「いつかは精算する」と言ってずるずる不払いが続いているような状態です。

 酒のツケも販売在庫も借金(負債)である点は一緒です。かと言って
値引きをして売ると高止まりしている相場自体が崩れて不動産マーケットは取り返しがつかない打撃を受けるリスクがあります。この危ういバランスの上でどうにか持ちこたえているのが現在の不動産市場と言っていいでしょう。

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