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世田谷ブランドは揺らいでいるのか?−「ためにする議論」が生む現実も

JUGEMテーマ:マンション


★ 4日付ハーバー・ビジネス・オンラインは、『揺らぐ「世田谷ブランド」。22年問題による地価下落から学級崩壊まで……』という気になる記事を掲載しました。その概要は、次の通りです。

『東京23区に
数年内に大量の住宅用地が新たに供給されます。供給源は、農地以外への転用や売却を制限される代わりに固定資産評価額が農地並みに低く抑えられてきた「生産緑地」です。生産緑地の指定期間は30年ですが、その総面積は23区で東京ドーム91個分に相当するといわれます。この生産緑地の約8割が2022年に期限を迎えるのです。

 以降は土地の売買が自由になる一方、住宅地としての評価となり、
固定資産税や相続税などのコストも上昇するため、まとまった土地が売りに出されると予測されています。当然、不動産相場への影響が懸念されているのですが、世田谷区は練馬区に次いで生産緑地の面積が広いのです。

 「世田谷区は生産緑地の総面積が広い区の中で、
土地の相場が一番高いため、相続税や固定資産税も高くなり、指定解除されたら即売却したいと考える人が多い」と不動産業者は話しています。

 また、同区の不動産市場は生産緑地問題以前にすでに黄信号がともっているという識者もいます。>2014年の日銀の追加金融緩和で、都内城南エリアにおいて最初に不動産価格が上がったのが世田谷区
でしたが、新築マンションの売り出し価格の平均は一時坪単価400万円まで上昇し、文京区が420万円程度であることを考えても高すぎ、結果、世田谷区では新築マンションの売れ残りが常態化していったということです。

 不動産検索サイト「スーモ」で区内で販売中の新築マンションを調べたところ23棟がヒットしましたが、うち
17棟が完成在庫=売れ残りでした(7月18日時点)。

 ライフスタイルの変化を指摘する声もあります。
世田谷区の西部地域では徒歩20分以内に鉄道の駅がないエリアがかなりあり、昔はそうした場所でも『閑静な住宅街』ということで買い手はつきましたが、『職住近接』が基本の最近の30〜40代には魅力的とは言えなくなってきているということです。

 また、東京五輪を控え、ここ数年は山手線沿線の違法風俗への締め付けが厳しくなっており、そこから
逃れた違法風俗が世田谷区内に店を構えるようになったり、振り込め詐欺集団の拠点ができたりしているようです。2018年の警視庁の統計によれば、世田谷区での犯罪発生件数は6,035件で新宿区に次いで23区中2位となっています。

 さらに、
小学校の学級崩壊が相次いでいるほか、ふるさと納税による今年度の区民税減収額が約53億円に上るなど、大幅な税収減となっています。さらに、世田谷区は、要介護3以上の認定者の割合が23区で2位ですが、一方で、入所型高齢者福祉施設の定員充足率が22位、特別養護老人ホームの定員充足率も23区で最低レベル、高齢者の正社員就業率はワースト2位となっています。』

 以上がハーバー・ビジネス・オンラインの記事の概要です。元々が週刊SPA!の記事ですから、興味を引くように書いてあるところも大きいと思います。

 まず、認識しなければならないのは、
世田谷区は23区の中で、人口は約90万人と飛びぬけてトップで、面積は58.08平方キロで第2位と広い点です。生産緑地の面積割合は練馬区の方が世田谷区の2倍以上となっており、世田谷区だけを取り上げるのはいかがかと思います。

 鉄道駅にしても、
放射能状に伸びる鉄道網を考えれば、徒歩20分以内に鉄道の駅がないエリアは23区周辺部では世田谷区に限らず偏りなく存在します。違法風俗にしても、もともと存在していた地点を強調した印象論の感があります。マンション売れ残りの割合も23区全てで比較しないとフェアではないでしょう。

 犯罪発生件数も人口が多い世田谷区で多いのは当然で、これも率で示してほしいです。ふるさと納税の税収減もやはり23区各区ごとの率で示すべきでしょう。学級崩壊についても同様です。

 老人ホーム等の定員充足率については、
地価の高いところに老人ホームができにくいのは当然で、人口の多い世田谷区の高齢者数を同区内の施設数で割るのも無理があります。面積当たりの病院数も少ないのですが、都心の密集地と世田谷の良好な住宅地で面積あたりの数が違う方が自然です。

 以上、
あえて反論モードで書いてみました。マンション市況にしても何にしても「ためにする議論」が横行していますが、これも今に始まった話ではありません。それで世論が形成され、現実がついていく場合もあるので、あながち軽視もできません。私たちはむしろ、そのような論調を注意深く見ながら、今後の流れを読んでいくような洞察力もいるのではないかと思います。

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| ノウハウ・経験談 | 19:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
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