<< グランドメゾン目黒プレイス(新築)−3LDK70平米台が8千万円台、坪415万円の希少性 | main | ヒルクレスト平河町(中古)−永田町駅徒歩1分・「すごい立地」のワンルーム >>
新築マンション着工件数回復−明るい兆しか、あるいは崩壊の序曲か

JUGEMテーマ:マンション


★ みずほ信託銀行が発表した『不動産マーケットレポート2019年12月号』によれば、国土交通省が発表している「建設着工統計」によると、全国の住宅着工戸数の3割を占める東京圏では、貸家の着工戸数が減少しているのに対し、分譲住宅の着工戸数は増加基調で推移しています。特に今年は分譲マンションの着工戸数の増加が顕著で、地域別では東京23区や横浜・川崎エリアなどが好調です。

 まず、
貸家の減少傾向ですが、2017年半ば以降ほぼ一貫して減少しています。直近のピークは2017年8月の41.1万戸で、元年9月には32.8万戸となり、ピークからは25.3%も減少しました。不動産投資用の融資の締め付けが本格的に始まったのが2年前の9月でしたから、その影響は如実に表れていることがわかります。

 一方、
分譲住宅は、振れを伴いつつも2018年半ば以降は増加基調で、足元の着工戸数はほぼ拮抗しています。その内訳を見ると、一戸建てが緩やかな増加傾向であるのに対し、分譲マンションは、2017年後半から2018年前半にかけての減少基調が底を打ち、回復が目立ちます。

 統計を見ると、
分譲住宅の着工戸数の直近の谷は本年5月の24.2万戸ですが、6月26.2万戸、7月27.2万戸、8月27.7万戸、そして9月には29.5万戸までに増加しました。この数値は、リーマンショック以降の中期スパンで見ても結構高い水準です。

 2019年以降の地域別の分譲マンションの着工戸数を見ると、
東京23区の着工が、2018年後半から増加基調となっています。また、神奈川県も、2018年の着工戸数を上回る水準となりました。一方、その他の地域は、千葉県で大型着工があり増加しましたが、東京23区以外と埼玉県の着工戸数が低調で、全体で2018年と同水準にとどまっています。

 本年は、
都心エリア、湾岸エリア、城東エリア、横浜・川崎エリアの着工戸数が6千戸を超え、これら地域は2018年と比較しても1千戸以上増加しています。また、着工戸数4千戸前後の城北エリア、城南エリアも2018年の戸数を上回っています。一方、城西エリア、さいたまエリア、湘南エリアは2018年を下回っています。

 東京23区については、2019年は、
江東区は4千戸前後となり、これら湾岸エリアの区が、引き続き分譲マンション着工の中心的なエリアです。また、区の着工戸数も2018年から大きく増加し、3千戸を超えました。このほか、新宿区、台東区、大田区の3戸で2千戸を超えました。

 以上が上記レポートの内容です。
新築マンションの販売不振が伝えられて久しいのですが、足元では着工需要が旺盛なのが確認できました。在庫管理の観点からすれば、販売在庫が積みあがりつつある現在、新規の仕入れは控えるのがセオリーです。
 
 にもかかわらず、各デベロッパーとも(?)販売戸数を増やそうとしているのは
「ちょっと何をしているのかわからない」状態ではあります。マンション評論家は、マンション建設が引き続き活発な理由として、リーマンショックを経て分譲マンション業界が体力のある大手の寡占状態であること、大手デベロッパーはマンション専業ではなく販売不振でも影響が軽微であること、パワーカップルなど価格が高くてもついてこれる購入者層が出現していること、などを挙げています。

 つまり、
売り急ぐ必要は全くなく、買える方を相手に気長に売っていった方が、値崩れを起こしてマンション市場を崩壊させるよりよっぽどよい、と考えているのでしょう。観察していると、大手デベロッパーはそれぞれ競争相手というより、協業相手なのであり、マンション市場を高い価格で保つよう努力する協同組合(ギルド)なのだと考えた方がしっくりきます。

 それは、違う角度からは
巨艦タイタニックのようにも見えます。例え沈みゆくとわかっていても、日々の営みをやめることはできません。仕入がなければプランはできず、プランがなければ建築はできず、建築がなければ販売はできないのです。大手デベロッパーを頂点に業界皆がそれに依存して生きている構図では、売れようが売れまいが全員が共倒れするまでやり続けるしかない‐案外そんな心持ちなのかもしれません。

『分譲マンション・アップデート』へ


| 市場動向 | 22:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
Comment
コメントする









この記事のトラックバックURL

トラックバック