スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています



| - | | - | - |
ライオンズヒルズ梶が谷(中古)−坪51万円・リスク小のバス便ファミリータイプ
JUGEMテーマ:マンション

★ 東急田園都市線「梶が谷」駅よりバス11分(バス停 山下)徒歩6分の場所に立地する大京旧分譲・住友建設施工・1990年4月築・地上5階建・総戸数46戸の『ライオンズヒルズ梶が谷』です。

 アドレスは川崎市宮前区野川です。野川(のがわ)は、川崎市高津区と宮前区に跨る町名ですが、本マンションは宮前区に所在します。広大な台地を中心とした地域で、平地は矢上川や有馬川(いずれも鶴見川の支流)の流域近辺に限られています。

 台地・平野問わず、
広く農業が営まれてきましたが、近年は平地や傾斜地での宅地開発が急速に進んでいます。台地においても、東急野川団地を初めとするマンション建設が増えた結果、この地域は川崎市内でも有数のベッドタウンとなりました。一方では、公園や手つかずの自然も多く残されています。近くに鉄道駅がないため、自家用車やバス武蔵小杉、溝口、鷺沼、港北ニュータウンへ買い物に出る住民が多くなっています。

 野川の地名の由来は矢上川の流れによるものと考えられます。南北の丘陵のあいだを流れる矢上川「野川」と呼ばれ、それに沿う村と言うことで「野川村」になったと思われます。1950年代までは古い農村の姿が残っており、低地・谷戸には水田、台地上には畑作、雑木林は炭林になり、大正時代には養蚕が盛んでしたが、戦後は代わって養鶏・養豚が盛んになりました。1950年頃からは東京急行電鉄による開発の手が入り、県営や市営の住宅・団地が建ちはじめていきました。

 「梶が谷」駅からはバス便を利用します。梶01の「鷺沼」駅行き東急バスに乗り、7つ目の「山下」バス停で下車、そこから西の方へ狭い道を歩いた左手に立地します。同バス停から降りるとすぐの右手にスーパーFujiがありますので、買い物には便利です。

 いわゆる
崖地立地で、南に下る斜面沿いに建てられているようで、道路からは本マンションの最上階(5階)しか見ることができません。今の横浜市条例では建てられない建築方法だと思いますので、既存不適格の扱いとなっている可能性があり、確認が必要です。

 ただ、この建て方は、
日照・眺望等が良好な場合が多く、本マンションでもこれがセールスポイントとなっています。短所としては、その建て方から駐車場が少なくて現在空きがなく、車中心の交通アクセスから考えると不便です。また、エレベーターもないとの情報があります。

 管理や手入れはしっかりしており、管理人さんの対応もよいようです。管理費は月額14,000円、平米単価202円と標準的で、修繕積立金月額13,320円と合わせると27,320円が毎月の維持管理費用となります。オートロック仕様、2戸1エントランス独立性の高い構造になっているのも好印象です。

 対象住戸は
地上5階建て建物の2階に所在する専有面積69.31平米の2LDKです。センターインの玄関で、ホールを左に曲がると16帖の広いLDとなります。キッチンは独立型の3.5帖、洋室は玄関右手に6.7帖と4.5帖の2室が備わっています。

 LDは南向きバルコニーに面し、開放感があって日照・眺望良好です。2洋室もドライエリアに面しているので、上空からの明かりは入ってくるものと思われます。洗面所は余裕の広さで、収納量は標準的です。

 販売価格は1,060万円、坪単価51万円です。各ポータルサイトで対象住戸の自動査定を行うと、『マンションナビ』では1,155万円〜1,356万円『HOME'S不動産アーカイブ』では1,714万円〜2,085万円でした(面積等を対象住戸に合わせて補正しています)。

これらの
自動査定の平均は1,578万円、坪単価75万円となり、販売価格は32.8%割安との試算結果です。なお、本マンションの分譲時坪価格は199万円との記録が残っています。

 このように、本マンションはかなりお買い得とのサインが出ていますが、やはり駐車場の空きがないのがネックです。ただ、近隣に駐車場を確保し、空きが来るのを待つといったスタンスもありでしょう。フルローン1,060万円を組んで10年家族で住み、10年後に半値で売るとした場合、毎月の支払額は管理費・修繕積立金を含め7.1〜7.2万円ですみます。元値が安い分、リスクが少ない物件として安心して購入できるマンションといえるでしょう。

 種別:中古マンション
 名称: ライオンズヒルズ梶が谷
 価格:1.060万円 (税込)
 所在:川崎市宮前区野川
 交通:「梶が谷」駅バス11分徒歩6分
 面積:専有面積69.31平米

詳細はこちら(ノムコムより)
ライオンズヒルズ梶が谷

TOPへ


| 中古マンション 川崎市宮前区 | 19:20 | comments(4) | trackbacks(0) |
中古マンションを売る所有者の勘違いとあせり−一生負債であり続けるリスク
JUGEMテーマ:マンション

★ 26日付のオークラヤ住宅不動産ニュースによれば、不動産情報サービスのアットホームは26日、同社のネットワークにおける2015年10月期の首都圏新築戸建て・中古マンションの登録価格および成約価格データを発表しました。対象は、登録物件が新築戸建て1万54件、中古マンション1,026件。成約件数が新築戸建て2,233件、中古マンション585件です。

 新築戸建ての平均登録価格は、首都圏平均で1戸当たり3,321万円(前年同月比1.3%下落)で、4ヵ月ぶりの下落です。成約価格は3,322万円(同1.0%下落)となり、6ヵ月ぶりの下落となりました。東京23区が6ヵ月ぶりに下落に転じたことと、低額帯の物件が多い埼玉県・千葉県で成約が増えたことが要因と考えられます。神奈川県は3,487万円(同0.3%上昇)と、横浜・川崎の成約好調により東日本大震災後の高値を更新しました。

 中古マンションの平均登録価格は、首都圏平均で1戸当たり2,574万円(同16.0%上昇)と大きくプラス、8ヵ月連続の上昇となりました。成約価格は2,299万円(同1.5%上昇)で、前月の1年9ヵ月ぶりの下落から、再び上昇に転じました。ただ、成約価格の平均が5ヵ月連続で登録価格平均を下回り10月はかい離率が10%を超えるなど、需給のギャップが広がっています。

 なお、
1平方メートル当たりの成約価格は39万6,800円(同3.4%上昇)と、11ヵ月連続の上昇となりました。

 以上がオークラヤ住宅不動産ニュースの概要です。新築戸建てと中古マンションについてのデータの発表ですが、
ここでは中古マンションに注目したいと思います。上記記事によれば、首都圏の中古マンションの平均登録価格は前年同月比16.0%と大きく上昇成約価格及び1平米当たり成約価格も上昇していますが、平均登録価格の上昇には届かず、かい離率は10%を超え、需給ギャップが広がっている、との見方です。

 また、東京カンテイ調査をキャリーした24日付の日本経済新聞によれば、
東京23区の中古マンション在庫数は1万827戸で、前年同月比で33.6%、前月比で9.8%増え、2013年3月以来2年7カ月ぶりの高水準となっている、ということです。

 これらの情報を総合すれば、
売主と買主の心理は次のようなものでしょうか。

売主「今の売値高いね〜、こんな値段で売れちゃうんだね!ラッキー。これ以上は上がらなそうな気もするから、そろそろ売るかあ。あっ、もちろん高値だよ。売れるのが楽しみだなあ」

買主「こんな値段で買えるわけないよね。1〜2年前と比べると1千万円も高いじゃん。そんなのあほらしいよ。そういえば、そろそろ価格上昇も頭打ちかも、とかニュースでやってたな。あわてて買ってすぐに下がると一生後悔しそう。様子見だね」

 これほど売主と買主の気持ちが離れてしまったことは最近では珍しいことで、これがいわゆる需給ギャップの拡大につながっています。これに関して、コーラル株式会社『中古マンション売買状況』が役に立ちます。

 これによれば、
中古マンション販売が好調とされた2014年においても、中古マンション成約件数に対する新規登録件数の割合は21%に過ぎないことがわかります。つまり、売りに出した件数5件のうち売れるのは1件にすぎない、ということなのです。

 ちなみに、この
「中古マンション成約件数に対する新規登録件数」の割合の推移は、以下の通りです。

2002年 29.4%  2003年 27.1%  2004年 25.3%
2005年 24.4%  2006年 25.4%  2007年 18.8%
2008年 17.6%  2009年 24.8%  2010年 20.5%
2011年 16.5%  2012年 18.4%  2013年 22.7%
2014年 21.0%


 残念ながら、このベースでの2015年の数値が不明なので、本年がどの程度の水準に落ち着くのかわかりませんが、少なくとも2014年よりは割合が低下しそうです。

 私は、
今の状況が、中古マンション価格が値上がりした2007年(リーマンショック前年の不動産プチバブル絶頂期)の状況に類似しているのではないか、と思っています。2007年には上記割合が前年2006年の25.4%から18.8%まで大きく下落していますが、これは成約件数は前年比▲3.5%の微減であったのに対し、新規登録件数は前年比30.4%と大幅増になったことが影響しているものです。

 従来、中古マンション価格は年々下がっていたのですが、2007年は新築マンション高騰のあおりを受けて中古マンション価格が珍しく上昇、これを見たマンション所有者が一斉に売りに出した、ということではないかと思います。つまり、上記の売主と買主の心理の乖離は2007年にも起こっており、現在はそれ以来の相場環境と考えられます。

 ところで、
成約割合はこれだけしかない、となると、その年に売れなかった中古マンションは、いつ成約されているのでしょうか。上記のコーラル株式会社のブログによれば、それはむしろ「成約されないまま売るのをあきらめた」というのが正解のようです。そして、「売れなかったマンション」は、そのまま賃貸に転用できればいいのですが、それもできないとすると、結局不満を抱えながらそのマンションに住み続けることとなり、不本意ながら負債として一生背負い続ける、ということに実際なっているのではないか、と思われます。

 「将来の資産と思って購入したマンションが、5人のうち4人の割合で負債にしかならなかった」という結論は結構衝撃的です。新規登録件数の急増は、今がそのようなジレンマから抜け出せる数少ないチャンス、という「再チャレンジ組」がいる可能性があり、しかしそのような行為自体がマンション相場の需給を悪化させている、という皮肉な結果をもたらしているのかもしれません。

『分譲マンション・アップデート』へ


| 市場動向 | 22:41 | comments(2) | trackbacks(0) |
ベルジェンド浅草寿フィエルテ(新築)−坪300万円台が目安のミニマム物件
JUGEMテーマ:マンション

★ 東京メトロ銀座線「田原町」駅より徒歩5分、都営大江戸線「蔵前」駅より徒歩7分、同大江戸線・つくばエクスプレス「新御徒町」駅より徒歩8分、都営浅草線「浅草」駅より徒歩10分、JR山手線・京浜東北線「上野」駅より徒歩15分の場所に立地するベルフラッツ分譲・後藤組施工・地上13階建・総戸数24戸の『ベルジェンド浅草寿フィエルテ』です。

 アドレスは台東区寿1丁目です。寿(ことぶき)は1丁目から4丁目まであり、2007年12月1日現在の住民基本台帳人口は4,908人です。浅草・雷門の南、蔵前の北に位置し、浅草地域に属しています。浅草から一歩入った静かな住宅街オフィスや古くからの商店があります。北部は、浅草通りに接しこれを境に西浅草・雷門にそれぞれ接し、東部は駒形に接し、南部は春日通りに接しこれを境に蔵前に接し、西部は新堀通りに接しこれを境に元浅草に接しています。また当地をほぼ中央に分ける形で南北方向に国際通りが通っています。

 旧浅草区としては、 浅草寿町・浅草田原町・浅草黒船町・浅草新福富町・浅草森下町・浅草駒形町・浅草三間町・浅草高原町・浅草栄久町の範囲にあたります。明治3年(1870年)、当時の石浜町、真砂町、黒沢町、福川町の四つの町が合併し、縁起をかついで「浅草寿町」と名づけられました。その後昭和9年(1934年)に新福富町や高原町などを合併し町域を広げ、1丁目から3丁目にまで分けられ、昭和39年(1964年)10月1日、住居表示の実施によって4丁目を追加した形に再び編成されましたが、この時近隣の菊屋橋1〜2丁目元浅草と寿に組込まれ、行政地名としての菊屋橋は消滅しました。

 明治7年(1874年)から浅草寿町十番地(現寿3丁目)に幼少時代の夏目漱石が住んでおり、当時、浅草寿町戸田小学校に通っていました。漱石は、隣の駒形にも住んでいた記録があります。

 このように、当地は
江戸より続く伝統を核としつつも、再開発による新しい波とも調和しています。「東京」駅へは3.2キロメートル圏で、東京スカイツリーには2キロメートル圏と、都心から下町にかけての要のような場所に位置しています。

 「田原町」駅から本マンションまでは徒歩5分です。同駅1番出口を出て浅草通りを西へと歩き、菊屋橋交差点を左折して南下するのが最もわかりやすいルートで、その3つ目の交差点角に立地します。ここから1ブロック南に歩くと、現在分譲中の『ルフォンリブレ 浅草 寿』(「田原町」駅徒歩6分)があるので、こちらが比較物件となります。

 上記のとおり、
利用駅は「田原町」駅以外にも「蔵前」駅、「新御徒町」駅、「浅草」駅、「上野」駅と数多く、東京メトロ銀座線、都営大江戸線、都営浅草線、つくばエクスプレス、そして徒歩15分の距離ですが、「上野」駅ではJR線をはじめとして多彩な路線が利用できます。

 なお、
公式HPでは、本物件とともに『ベルジェンド元浅草クレール』の分譲も掲載しています。こちらは「田原町」駅徒歩6分、「蔵前」駅徒歩10分、「新御徒町」駅徒歩7分、「浅草」駅徒歩12分、「上野」駅徒歩12分と、「田原町」駅には『浅草寿フィエルテ』の方が1分近いのですが、一大ターミナル「上野」駅には『元浅草クレール』の方が3分近いので、どちらが交通利便性が高いか迷うところです。

 敷地面積は175.56平米、建築面積は97.11平米戸建て用地並みに小さく、おそらく1フロア2戸構成で地上13階建て、全戸角部屋です。間取りはStudio・1DK・1LDK専有面積38.80平米〜40.23平米となっています。『元浅草クレール』敷地面積207.88平米、建築面積115.90平米、間取りStudio・1DK・1LDK・2LDK、専有面積30.25平米〜53.79平米で、やはり1フロア2戸構成でしょうが(地上14階地下1階建)、本マンションよりもバラエティがあります。

 このように
2つの現場を同時に持つ理由は、もちろん建築コストが抑えられるからです。したがって、2つのマンションとも、竣工は来年10月中旬、入居は来年11月予定と揃え、効率化を図っています。

 公式HPではまだコンテンツがほとんどなく、まだ上記のような情報しか得られていません。メルクマールは上記の通り、同じ町内の『ルフォンリブレ 浅草 寿』で、同マンションの平均坪単価は300万円台とされています。また、『ルフォンリブレ 浅草 寿』今月第1期販売が行われ、総戸数の約6割の34戸の販売が実施されました。

 本マンションは、
最寄りの「田原町」駅へは徒歩1分『ルフォンリブレ 浅草 寿』に近いのですが、その規模、ブランド力等を考えればハンデがあり、マンション相場も軟調になりかかっていることから、少なくとも価格水準は『ルフォンリブレ 浅草 寿』と揃えた方がよい、と個人的には考えます。販売開始は来年1月を予定しており、シングル物件を探していらっしゃる方には、候補の一つと言えそうです。

公式ホームページ ⇒ベルジェンド浅草寿フィエルテ

TOPへ


| 新築マンション 台東区 | 21:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
資材価格の高騰、終わる−マンション分譲価格は現状維持が可能に?
JUGEMテーマ:マンション

★ 11月26日付ブルームバーグによれば、銅生産で世界最大手のチリ銅公社(コデルコ)は、日本に販売する銅地金の2016年の割増金(プレミアム)を1トン当たり92ドルにする方針を決めました。割増金は地域の需給に応じて決まり、日本向けは2015年の115ドルと比べて20%の引き下げとなります。日本の銅需要は自動車や半導体生産の減少などを背景に弱く、世界的な景気低迷を招いた米リーマンショック後の2009年以来の下げ幅となります

 銅は自動車や半導体、住宅、携帯電話、エアコンなど幅広い産業で欠かせない素材す。日本伸銅協会は9月、2015年度の伸銅品需要が前年度比3.4%減の78万7,220トンと3年ぶりに前年を割り込むとの見通しを発表しました。コデルコは2016年の欧州向け割増金は今年に比べて18%減の92ドル、中国向けは同26%減の98ドルにそれぞれ引き下げることを既に決めています。中国や欧州向けの下げ幅も2009年以来で最大となります。

 国際的な価格指標であるLME銅相場(3カ月物)は25日、1トン=4,549ドルで取引を終えました。
1年前と比べて3割下落した水準です。23日には同4,443ドルまで下落し、約6年ぶりの安値を付けました。

 以上がブルームバーグの記事の内容です。
中国における景気の鈍化が世界的な影響を及ぼしています。中国国内の需要の減に加え、中国向け輸出を行ってきた日本をはじめとする各国の原材料需要が減少し、資材価格の下落という現象を招いています。

 上記記事はマンション建設の中ではマイナーな銅を扱っていますのでぴんときませんが、
他の資材価格も同様です。下記は、経済調査会の統計による東京における建設資材価格指数(建築)の各年度平均です。

2007年度 100.3  2008年度 110.5  2009年度  97.8
2010年度 100.0  2011年度 102.5  2012年度  98.9
2013年度 103.9  2014年度 108.2  2015年度 106.6


 このように、2012年度を底として上昇してきた資材価格が今年度、3年ぶりに下落しています。より詳細にみていけば、資材価格は、東京オリンピックが決まる直前の2013年8月には101.4だったところ、オリンピック開催地決定後急激に上昇し、その半年後の2014年2月には110.0と、年間上昇率に換算すると17.0%もの高い上昇率となりました。

 その後、
2014年5月に108台に少し落ちてからは1年間、指数は107〜108の間を推移していたのですが、2015年6月に106台、同年8月に105台、同年10月に104台に下落し、直近の2015年11月の数字は104.3となっています。この間の下落率は、年率換算で▲6.7%です。ちなみに104台という数値は、東日本大震災勃発時の2011年3月の指数に等しいレベルです。

 一方、
東京における集合住宅(RC)の工事費原価の年度別推移をみてみると、以下の通りです。これには材料費だけでなく、労務費、機械費、経費、外注費、工事管理費、工事関係諸経費が含まれています。

2010年度  99.0  2011年度 100.2  2012年度 102.9
2013年度 106.3  2014年度 113.7  2015年度 116.7


 こちらの方は一貫して上昇基調で、特に2014年度のコスト増大が大きかったことがわかります。実は足元は足踏み傾向が顕著で、2015年1月からは116.5〜116.8の狭いレンジを行き来している現状です。

 しかし、この
工事費原価も今後下落してくることが予想されます。なぜならば、工事費原価のうちの材料費は、先んじて契約した時点での材料費価格が元になっているため、資材価格の推移が遅れて工事費原価に反映されると考えられるからです。

 2015年度の東京都の土地価格の年間上昇率は5.1%ですので、資材価格の年間下落率▲6.7%と相殺され、マンション価格としては現状維持とすることも可能かもしれません。最近、常に価格が上昇してきたマンション相場ですので、ここにきて一服して価格が落ち着くのを待つのは悪くない選択肢だと思います。

『分譲マンション・アップデート』へ


| 市場動向 | 22:40 | comments(2) | trackbacks(0) |
根津シティタワー(中古)−「根津」駅徒歩5分、歴史と下町の一流デベ物件
JUGEMテーマ:マンション

★ 東京メトロ千代田線「根津」駅より徒歩5分、同南北線「東大前」駅より徒歩9分の場所に立地する住友不動産旧分譲・日本国土開発施工・1998年6月築・地上14階地下1階建・総戸数74戸の『根津シティタワー』です。

 アドレスは文京区根津2丁目です。根津の町域の元は根津神社(旧名・根津権現)と門前、徳川綱重の屋敷地で、綱重の屋敷地は後に旗本の居宅街となりました。根津の名は古く、忍が岡、向ヶ岡と海との付け根の位置にあり、船着場であったことから港の意味を持つ「津」をあわせ地名になったといわれています。

 門前にできた岡場所は
根津遊廓と呼ばれ栄えましたが、明治時代になり東京帝国大学の近くにあることが問題視され、1888年に遊郭群が洲崎へ強制移転させられ色町としての街は消滅しています。1965年(昭和40年)4月1日、住居表示を実施し、根津須賀町、根津清水町、根津藍染町、根津片町、根津八重垣町、根津宮永町、根津西須賀町の全部に向ヶ丘弥生町の一部をあわせた町域を1-2丁目に分けて現行の「根津」となりました。

 台東区の谷中、文京区の根津と千駄木付近の下町情緒あふれる地域を、谷根千(やねせん)と愛称されています。この地域は山手線内側にありながら、戦災をあまり受けず、また大規模開発を免れたため、一昔前の街並みが残っています。また、落語の町として、やねせん亭という、落語家の集まりがあります。

 「根津」駅から本マンションまでは徒歩5分です。同駅を根津一丁目交差点方面へ出て、不忍通り千駄木方面に進んだ右手に所在するシンプルなルートで、やや上り坂基調となります。「東大前」駅からは、東京大学裏手と根津神社の間を通ることになりますが、ぐっと下るルートになります。「千駄木」駅にも徒歩圏内です。「根津」駅から「大手町」駅までは直通6分通勤や通学にも便利な復数路線が利用できる交通環境です。

 また、
早稲田と上野松坂屋を結ぶ上58都営バスバス停「根津神社入口」が本マンションの目の前にありますので、案外重宝するかもしれません。

 根津は上記の通り、
江戸時代から神社やお寺、武家屋敷などがあった場所で、現在では下町的な雰囲気を残す場所として、観光に訪れる人もいるなど、山手線内側にいることを忘れるような住環境です。その中にあって本マンションは不忍通り沿いにあり、東京大学の農学部系統にはごく近く、自然豊かで落ち着いた「根津神社」や「谷中公園」、下町風情の残る「谷中銀座商店街」などが徒歩圏内、さらに「上野恩賜公園」にも徒歩10分ですので、休日には近所をお散歩することも楽しめます。

 スーパー「アブアブ赤札堂根津店」には徒歩5分「のなかストアー」やコンビニの「スリーエフ千駄木店」も便利に利用でき、日常の買い物には困りません。「根津小学校」には徒歩3分ですのでお子様の通学にも安心、「日本医科大学付属病院」には徒歩6分となります。

 共有部にはオートロック・TVモニタ付きインターホン・防犯カメラ・宅配ボックスなどセキュリティ設備等が充実しているので、女性や帰宅時間が遅い方でも安心です。2010年1月には外壁塗装、バルコニー防水、エントランス改装工事などの大規模修繕工事を完了しています。

 対象住戸は、
地上14階建て建物の3階に所在する専有面積55.47平米の2LDKです。不忍通りに面する南西向きですので、窓を開けると交通音はありそうです。玄関から直進して10.3帖のLDがあり、円形のカウンター付のL字型キッチンは2.6帖洗面所への2wayですので、家事動線に優れています。

 リビングインとなるカウンター付洋室は5帖中和室は4.5帖で、洋室にはウォークインクローゼット、和室には物入、玄関にはシューズインクローゼットがあり、収納力は十分です。コンパクトに効率よくまとめられた間取りすが、浴室は1216サイズと小さいです。平成26年には給湯器を交換しました。

 販売価格は4,880万円、坪単価291万円です。各ポータルサイトで対象住戸の自動査定を行うと、『マンションナビ』では4,417万円〜4,720万円『マンションマーケット』では3,439万円〜3,792万円『ふじたろう』では3,301万円『HOME'S不動産アーカイブ』では3,877万円〜4,847万円でした(面積等を対象住戸に合わせて補正しています)。
 
 これらの
自動査定の平均は3,962万円、坪単価236万円となり、販売価格は23.2%割高との試算結果です。なお、本マンションの分譲時の平均坪単価は252万円との記録が残っています。 

 ただ、販売価格は高めに見えますが、この理由は
本マンションの中古相場での売買記録が各ポータルサイトで約2年半前の2013年3月以降存在しないからで、それ以降の中古マンション価格の上昇を考えれば、上記価格も首肯し得るものだと考えます。むしろそれだけ売りが少ないマンションということは、本マンションが住み心地が良いことの証左ともとれ、これはマンション購入に当たってのプラス材料です。

 実際、下記に記した本物件の販売HPによれば、
本マンションにお住まいの方々が仲が良く、管理人の方も本マンションで仕事を続けたいとされているなど、良好なコミュニティが形成されているようです。一流デベロッパーの文京区アドレス、複数路線利用の駅近好立地マンションとして本物件に対する注目度は高く十分検討に値するマンションだと考えます。

 種別:中古マンション
 名称:根津シティタワー
 価格:4,880万円 (税込)
 所在:文京区根津2丁目
 交通:「根津」駅徒歩5分
 面積:専有面積55.47平米

詳細はこちら(ノムコムより)
根津シティタワー

TOPへ


| 中古マンション 文京区 | 07:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
過去を分析する者は必ず遅れ、未来を予測する者は必ず間違う
JUGEMテーマ:マンション

★ この秋、中古マンションの現在の相場を推計するシミュレーションサイトが複数立ち上がったことは、10月31日付本ブログ『マンション価格算定サイトが次々と誕生!−最も信頼性が高いのはどれ?』でご紹介したとおりです。また、その算定値にかなり大きな開きがあることも併せてご報告させていただきました。

 この差がなぜ出てくるかというと、それぞれのサイトで採用している計算方法が異なるからで、現在の相場では、過去のデータをより重視するサイトは現在値を必要以上に低く見積もり未来の予測値をより重視するサイトは現在値を必要以上に高く見積もる傾向にあります。

 しかし、この違いはおそらく、
前者は過去データをそのまま単純平均又は加重平均的にとらえているのに対し、後者は過去データの上昇率を重視するなど、モメンタム的にとらえていることによるもので、いずれも過去データに基づくものという意味では共通しています。

 過去データは、どうとらえても現在値にはなりません。例えば、昨日23日に70平米のマンションを7千万円で購入する契約を結んだ場合、その契約書を取り交わした瞬間に、それは過去データとなり、本日24日にその相場を保証するものはどこにもないのです。

 相場の計算に確からしさを求めるためには過去データをできるだけ多く収集する必要があり、過去データを多く収集するにはそれだけ過去に遡る必要があって、データの確からしさが増せば増すほど、現在相場からは乖離していくという矛盾が生じます。

 この傾向に抗い、
できるだけマンション相場の現在値を正確に出し、そしてできれば未来値を出そう、というのが各シミュレーションサイトの苦労の賜物なのですが、それは上記の通り、構造的なところで報われないことが保証されています。

 未来の相場は回帰分析から生まれるものではなくて、あるイベント(例えばリーマンショック)からモメンタムが惹き起こされることによって決定づけられるものです。逆に言えば、モメンタムがイベントに先行することはなくイベントはそのほとんどが予測不可能もなのであることから、未来予測はこの点からも不能といえます。

 しかし、
それでも人は、未来を言い当てるべく、あらゆる苦労を惜しみません。それは不動産価格でも株価でも、さまざまな人間の欲望に絡むもので、これを無駄なことと切って捨てることもできますが、ある意味では極めて人間くさい行為として受容することもできるでしょう。

 「過去を分析する者は必ず遅れ、未来を予測する者は必ず間違う」

 私も本ブログにおいて標準相場等を記していますが、結局それは真には求め得ない解であることを前提としなければならない、と今更ながら実感しているところです。

『分譲マンション・アップデート』へ


| ノウハウ・経験談 | 22:47 | comments(4) | trackbacks(0) |
ブランズ ザ・ハウス 一番町(新築)−ホーマットに囲まれた富裕層限定プレミアム
JUGEMテーマ:マンション

★ 東京メトロ半蔵門線「半蔵門」駅より徒歩3分、同南北線「市ヶ谷」駅より徒歩6分、同有楽町線「麹町」駅より徒歩6分の場所に立地する東急不動産分譲・清水建設施工・地上12階地下1階建・総戸数56戸の『ブランズ ザ・ハウス 一番町』です。

 アドレスは千代田区一番町です。一番町は、皇居の西側に位置し、吹上御所とは半蔵濠、内堀通りをはさんだ位置にあります。東端にはイギリス大使館が置かれ、半蔵濠を望む堤は千鳥ヶ淵公園となっており、桜の名所でもあります。行政施設・機関などが立地しますが、その他のほとんどの町域は西側に位置する二番町にかけてまたがるマンション街となっています。

 番町とは、江戸時代の旗本のうち、
将軍を直接警護するものを大番組と呼び、大番組の住所があったことからこう呼ばれるようになりました。大番組は設立当初、一番組から六番組まであり、これが現在も一番町から六番町に引き継がれています。実際には、例えば、一番町がさらに堀端一番町、新道一番町というように細分化されており、江戸時代の大番組の組番号と、現在の町目の境は一致していません。

 すなわち、1873年、複数の一番町をまとめて一番町としましたが、1933年、三番町を拡張し、一番町は三番町の一部となり、当時の上二番町を一番町としました。そして、1935年、 五番町と元園一丁目が一番町に加わっています。

 「半蔵門」駅から本マンションまでは徒歩3分です。同駅5番出口を出てすぐの交差点を左折し、マルエツプチを通り過ぎてすぐの曲がり角を右に曲がり、上り坂を上ったところに立地します。「市ヶ谷」駅や「麹町」駅も徒歩6分と無理なく使える一等地です。

 道路を挟んで東側には
『ホーマットイースト』、また西側で敷地を接するのは『ホーマットオリエント』と、高級ヴィンテージマンションに挟まれたプレミアム立地となります。なお、本マンション南西側の『ホーマットアンバー』は三井不動産レジデンシャルにより、東側の『ホーマットカヤ』は旭化成により建替が決定しており、資産価値の高いこれらのマンションは、建替計画も円滑に進んでいるようです。

 さて、本マンションの建設プロジェクトは、
当初、三井不動産レジデンシャルや三菱地所レジデンスに打診があったものの、不調に終わり、東急不動産に話が持ち込まれたとの情報がネット上の掲示板にありました。これが事実だとすれば、やはり事業として成り立つかどうかがポイントだったのだろうと思います。

 もちろん、
千代田区一番町アドレスですから、思い切り高級路線をとることができます。敷地面積は2,333.11平米とそれなりに広く、地上12階建で、地権者住戸が8戸ありますが、販売住戸48戸とそれなりの住戸数を確保できています。

 土地柄から
周辺に大きなスーパーがありませんが、徒歩2分のマルエツプチが屋外に飲食スペースもあり便利です。なお、その向かいのファミリーマートも対抗するように飲食スペースを店内に設けていますが、本マンションに住まわれる方にはあまり関係ないかもしれません。

 御影石を使用した重厚な外観、「森の邸宅」をテーマとして工夫された植栽、そして印象的な照明計画も取り入れています。総戸数56戸にしてコンシェルジュサービスを採用、内廊下設計で高級感を醸し出しています。建物は清水建設施工による免震構造で、長期優良住宅の認定基準もクリアしました。

 これまで
大手百貨店等とタイアップした顧客への紹介、医師・法曹関係者への勧誘といった、この地に職場を有し、また、居を構える上位所得者層にアプローチし、水面下でその大半の住戸を販売してきました。そして10月になってから一般に広くご紹介、ということで、第2期販売5戸が12月上旬に予定されています。

 その5戸の概要は、
間取り3LDK、専有面積121.85平米〜175.10平米に対し販売価格27,500万円〜54,000万円という水準です。より具体的には、専有面積121.85平米の住戸が2戸(いずれも27,500万円、坪単価746万円)、149.91平米の住戸が1戸(41,000万円、坪単価904万円)、175.10平米の住戸が2戸(54,000万円、坪単価1,019万円)となっています。

 間取りは
いずれも角部屋で、リビングは20帖超、キッチンは5.5帖超、浴室は1822サイズ超、洗面台はダブルタイプ、収納量はもちろん十分にあり、秀逸なプランになっています。

 このレベルになってくると、購入者にとっても
「いかにお得感があるか」ではなく、「いかにプレミアム感があるか」を競うことになるのでしょう。高額マンションで話題の『パークコート赤坂檜町ザタワー』坪単価1,000万円超の住戸があるように、本物件でも坪単価1,000万円超の住戸が設定されています。

 たとえ
マンション市況が今後鈍化するとしても、常に一定数以上は存在するこのレベルの高額所得者層には大きな影響はなくマンションにいくらお金をかけるかは、ある意味「節度」の域なのかもしれません。要はこの立地、このグレードが自分にふさわしいのかどうかがポイントなのであって、既に大半の住戸が売れているとすれば、むしろ「自分のところにはそういう案内が来なかった」という事実の方が他の入居者に対する引け目になるなど、購入の壁になることも考えられます。

 私には縁のない物件だけに、上記のようにいろいろと空想はふくらみますが、いずれにせよ、外国人VIP向けに造られたホーマットシリーズの高級物件に囲まれた立地にふさわしいマンションとして、近隣のホーマット建替計画も含めて、富裕層があらためて集うエリアとなりそうです。

公式ホームページ ⇒ブランズ ザ・ハウス 一番町

TOPへ


| 新築マンション 千代田区 | 22:21 | comments(0) | trackbacks(0) |
中古マンションを上手に売るには?−あらまほしきは近隣比較物件
JUGEMテーマ:マンション

★ 先日の不動産経済研究所の『首都圏のマンション市場動向−2015年10月度−』(本ブログ11月17日付記事『新築マンションの販売がついに鈍化か?−中古相場も変調の予感』ご参照)の発表をはじめとして、マンション相場の減速が云々されるようになってきました。

 首都圏の中古マンション相場は、総じて言えば今のところ上昇基調なのですが、本年に入って売り物が増えており、「まだ高くなりそうだから売るのを待とう」という昨年までの売り控えのスタンスはみられなくなっています。このように、供給側は、ある意味いくらでも増えるのですが、需要はそんなに増えるわけではないので、いったん「買い手市場」になると、売る側は大変です。

 個人的に
ずっと気になっていたのは、この春に娘に使用させる目的で購入したマンションで早くも2戸、売りに出ていたのですが、それが中古市場でなかなか売れなかった点です。そのうち1戸は半年も売りに出されており、3ヶ月くらいを過ぎた時点で200万円超値を下げたのですが、中古マンションのポータルサイトにいつまでも残っていました。

 「変だなあ…」

 上記の2戸は売値より価格を引き上げて、新築未入居状態で販売していました。ただ、このマンションは元値が安かったので(私の試算では相場より14%程度割安)、価格を引き上げたとしても、まだ標準相場より低い価格水準でした。これで売れない、となると、私も少々見込み違いだったことにもなります。

 「今、中古市場で価格を引き上げて出しておられる方もいらっしゃいますが、
目論見通り売れるかどうか…このマンションの最寄り駅で数年後に東京建物さんがタワーマンションを計画しているようです。これが坪単価450万円とか500万円とか高値で出てきたら、このマンションも売れるようになるでしょうね」
 
 私の
マンション購入の担当者は、契約時の雑談の中でそのようなことを話してくれました。私は、「えっ、そんな時まで売れないの?」と不審に思いましたが、状況は担当者が言った通りになっています。

 「近くの築4年のライオンズはあんな高値で売れたのに…」

 私が購入したマンションは、確かにどの駅にも徒歩距離が10分超あり、大きなスーパー等の生活利便施設が近くにないのがハンデであり、それが分譲価格に反映されていたといえばそうなのですが、私は「あわよくば10年後に分譲時と同じ価格で売却も」などと大甘な絵を描いていたので、内心焦りました。

 先々週、
ちょっとブルーな気持ちでこのセカンドハウスに向かっていると、交差点のところで「あの〜ご近所にお住まいの方ですか」と、チラシ配りの不動産営業マンに呼び止められました。

 「はあ、そうといえばそうですが…」

 すると、営業マンはなぜか苦しそうな表情で(路上営業が楽しくないのは当然ですが)、「ど、どうですか。ここに新しく投資用マンションができまして。資産形成になりますし、相続対策にも」とチラシを渡してきました。

 (相続対策て、そんな老けて見えるんか)と思いながらチラシを見ると、「高っ」という言葉が口をついて出てしまいました。坪単価レンジはおそらく370万円〜390万円程度で、私が購入したマンションより2割以上高くなっています。駅距離はこの投資用マンションの方が1〜2分近いのですが、大ざっぱに言えば「どっこいどっこい」で、投資用ですから、仕様は分譲マンションに比べて見劣りがします。

 「これ、買う人いるんかな」

他人ごとながら心配していたところですが、昨晩、中古マンションのポータルサイトを見ると、

 「おお…売れた…」

ついに、私が購入したマンションから売りに出ていた住戸が消えていました。また、上記の投資用マンションも既に賃貸に出された住戸がありますので、順調に売れているようです。

 思うに、
私が購入したマンションは、新築の出物が少ないエリアで、駅距離も手伝って、売りに出された住戸の価格が正直「高いのか安いのかよくわからん」状態が長らく続いたのではないかと思います。まして、分譲時価格を知っている人からは割高にしか見えなかったことでしょう。

 しかし、
近隣に新築マンションが出現し、その価格が私が半年前に購入したマンションの価格より大幅に高かったことから、購入検討者に本マンションの割安感を感じさせたのでしょう。また、売る方も、「実はお近くで出たマンションがこんな高値でして、それに比べたらずいぶんお得ですよ!」営業がしやすくなったのだと思います。

 これらのことから、
中古マンションの購入とは、ランドマークであったり、ブランド力があったり、購入者がよほど思い入れがあったりする物件は別として、通常は、他物件との比較で相対的に判断されるものと考えた方がよさそうです。特に、分譲時価格も忘れられたり、知っても当時買う状況になかったりするくらい、一定の期間があいた方が売りやすいと思われます。

 その意味で、私のマンション契約時の
営業担当者の上記の言葉は「なるほどな」と今更ながら納得させられるものでした。私も、近隣に東京建物の『Brillia Tower』ができて分譲されるときが、まず第一の売り時の判断なのかもしれません。

『分譲マンション・アップデート』へ


| ノウハウ・経験談 | 21:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
エアライズタワー(中古)−東池袋再開発のシンボル、失われぬ魅力と優位性
JUGEMテーマ:マンション

★ JR山手線「池袋」駅より徒歩8分、東京メトロ有楽町線「東池袋」駅より徒歩1分の場所に立地する住友商事&東京建物&伊藤忠商事旧分譲・大成建設&フジタ建設施工・2007年1月築・地上42階建・総戸数558戸の『エアライズタワー』です。

 アドレスは豊島区東池袋4丁目です。東池袋は、「池袋」駅東口北側の地域で、日本有数の繁華街池袋の中心です。町域は概ねJR山手線環内に入り、国道254号(春日通り、川越街道)の南側、グリーン大通り(旧称:市電通り)の北側に1丁目から5丁目まで存在し、北側に上池袋、北大塚、東側に南大塚、文京区大塚、南側に南池袋、西側に西池袋と接しています。

 東池袋には
豊島区役所、サンシャインシティ、60階通り、サンシャイン通りなどがあり、飲食店や商業施設がひしめいています。一方、南池袋に向かっては寺社が多数あり、喧騒なイメージと異なった静寂さが広がっています。副都心の商業集積地区と昭和時代の古い猥雑さとが同居していますが、全体に高台神田川に向けて緩やかに下っているので、住宅地としても良好です。また、各種学校・大学も置かれています。

 豊島区は東池袋エリアを
「池袋の新しい魅力をつくる」地区と位置付けています。商業・業務に加え、居住環境も整った職住接近の地区として整備していく計画で、現在では、「池袋」駅周辺の「池袋ターミナルエリア」と双璧をなす存在になりつつあります。

 この
総開発面積約2万7,000平米に及ぶ副都心・池袋の未来を担うビッグプロジェクトを「ライズシティ池袋」と呼びましたが、本マンションはその中核を担う都心居住機能として、「ライズシティ池袋」のシンボルとなっています。

 東京メトロ有楽町線「東池袋」駅徒歩1分で直結居住者用の地下1階エントランスを設置し、雨の日も濡れずに通勤が可能です。また、大規模複合商業施設「サンシャインシティ」、中央図書館やコンサートホールを備えた「ライズシティ」へと周辺の各施設へも地下プロムナードで繋がっています。

 さらに、都心のビッグターミナルのひとつ
「池袋」駅まで徒歩8分、交通アクセスの利便性の高さは言うまでもなく、数多くの商業施設が建ち並ぶ「池袋」の街が生活圏となります。地下1階にはマルエツプチ(スーパーマーケット)をはじめ、生活に便利な商業施設が揃っています。

 24時間有人管理で夜間は防災センターに警備員が常駐、各階にゴミ集積所があり、24時間いつでも出すことが可能です。プライバシーを守るカラーTVモニター付きオートロック、カードキーを採用し、もちろんペット飼育可能(規約あり)、いつでも荷物が受け取れる宅配ボックスが設置されているほか、フロントコンシェルジュサービスが備わり、セキュリティは、エントランス・エレベーターホール・エレベーター内の3箇所ICカードセキュリティが設置されています。

 共用施設は
キッズルーム、コミュニティルーム(集会室)、シアターコンプレックス(4部屋)、フィットネスルーム(エアロバイク・ランニングマシン等)、ゲストルーム(2部屋、要予約)、ビューラウンジ(26階、集会室)、プライベートバス(26階、【岩風呂】・【ダイナミックな夜景を楽しむジェットバス】・【和風の檜風呂】の3タイプ、要予約)、リラクゼーションルーム(26階、3タイプ、要予約)と、分譲当時の傾向を反映し、盛りだくさんです。それでも管理費は月額7,650円、平米単価218円と、タワーマンションにしてはリーズナブルです。

 このように、
官民共同大規模再開発・駅直結タワー・交通アクセス・繁華性・生活利便性・共用施設&サービスと、「売れる要素」を全て備えながら、販売価格が底値に近かった2004年分譲時の平均坪単価は257万円という、今では信じられない水準でした。現在の中古相場の平均坪単価は380万円分譲時の1.5倍の価格になっており、それでも引き合いが強い物件です。

 対象住戸は、
地上42階建て建物の40階に所在する専有面積35.14平米の1LDKです。東南向きで日当たり、眺望良好です。玄関を入り、短い廊下を経てやや右手に9.5帖のLDKがあり、隣接する洋室は4帖です。玄関左手に洗面所と浴室、右手にトイレとなります。収納はキッチンと洋室にあり、専有面積に比して標準的な収納量です。

 販売価格は4,480万円、坪単価421万円です。各ポータルサイトで対象住戸の自動査定を行うと、『マンションナビ』では5,200万円〜5,600万円『イエシル』では2,906万円『ふじたろう』では4,165万円『HOME'S不動産アーカイブ』では3,691万円〜4,492万円でした。

 これらの
自動査定の平均は4,141万円、坪単価390万円となり、販売価格は8.2%割高との試算結果です。なお、対象住戸の分譲時価格は2,980万円、坪単価280万円との記録が残っています。

 その後、
東池袋再開発においては、『パークタワー池袋イーストプレイス』(2007年)、『アウルタワー』(2009年)、『Brillia(ブリリア) Tower 池袋』(2013年)などのタワーマンションが建ちましたが、『エアライズタワー』の魅力は色あせず、比較優位に立っている感すらあります。

 その
ランドマーク性は今後とも失われることなく人々の記憶に残るマンションであり続けることでしょう。

 種別:中古マンション
 名称:エアライズタワー
 価格:4,480万円 (税込)
 所在:豊島区東池袋4丁目
 交通:「東池袋」駅徒歩1分
 面積:専有面積35.14平米

詳細はこちら(ノムコムより)
エアライズタワー

TOPへ


| 中古マンション 豊島区 | 21:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
武蔵小杉、東雲、台場・有明の中古タワマン価格が下落−潮目は大きく変化
JUGEMテーマ:マンション

 「ああ、ついに・・・」
 11月17日付の本ブログ記事『新築マンションの販売がついに鈍化か?−中古相場も変調の予感』の最後で少し触れましたが、先日、三井のリハウスから『武蔵小杉タワーマーケットvol.5』「緊急発行」として郵送されてきて、その表紙は「小杉周辺の地価に変化の兆しか。」というものでした。10月21日付本ブログ記事『今は季節の変わり目か−資産を守り、冬に備える』でも、三井のリハウス取扱いの人気の武蔵小杉タワーマンション物件が揃って値下げしていることをお伝えしましたが、これがデータとして裏付けられた形です。

 この『武蔵小杉タワーマーケットvol.5』には、以下の記述がありました。

武蔵小杉タワーマンション 相場下落傾向・取引件数減少へ

 平成27年第2四半期は、中国経済の減速の影響から日経平均株価が下落し、右肩上がりで上昇を続けていたタワーマンションの平均成約単価も平成24年第1四半期以降初めて下落に転じ取引件数も15件と低調な取引でした。今後タワーマンションの中古マーケットの潮目が大きく変化する可能性がございます。』

 まず、
成約単価の推移については、平成24年第1四半期に平均坪単価244万円で微妙なボトムを付けた後、一本調子で上昇を続け、平成27年第1四半期には平均坪単価309万円を付け、その間の上昇率は26.6%(年間上昇率8.9%)にもなりました。しかし、直近の平成27年第2四半期は平均坪単価301万円と下落に転じています。下落率は▲2.6%ですが、これを年間下落率で換算すると▲10.4%と大きな下落率となっています。

 次に、
成約件数については、平成26年第2四半期21件から、平成26年第3四半期26件、同年第4四半期28件と、ここ5年間で最高の成約件数となったのですが、平成27年第1四半期には19件と急減、そして直近の同年第2四半期にはさらに減少して15件と、平成25年第1四半期以来の低調な取引実績となっています。

 そして、
平均成約単価エリア比較(武蔵小杉エリア×東京ベイエリア)が以下の通り掲載されています。

 エリア       平成27年1Q  平成27年2Q  変動率
汐留エリア      407万円/坪  455万円/坪  111.8%
芝浦エリア      325万円/坪  336万円/坪  103.4%
月島・勝どきエリア  307万円/坪  310万円/坪  101.0%
品川・港南エリア   291万円/坪  292万円/坪  100.3%
豊洲エリア      278万円/坪  278万円/坪  100.0%
台場・有明エリア   261万円/坪  256万円/坪   98.1%
東雲エリア      232万円/坪  222万円/坪   95.7%
武蔵小杉駅前エリア  309万円/坪  301万円/坪   97.4%


 これには、以下のコメントが付されていました。

『東京ベイエリアのタワーマンションの
「平均成約坪単価」の平成27年第1四半期と第2四半期の変動率も、「汐留エリア」を除くと、ほぼ横ばいの状況で、「台場・有明エリア」、「東雲エリア」については「武蔵小杉駅前エリア」と同様に、下落に転じました。今後、都内のタワーマンションの動向が武蔵小杉駅前エリアのタワーマンションの価格動向に大きく影響するものと思われます。』

 上記のエリア比較を見てみると、
坪単価が高いほど価格上昇率が大きく、坪単価が低いほど価格下落率が大きいことがわかります。唯一、「台場・有明エリア」と「武蔵小杉駅前エリア」が逆転していますが、「武蔵小杉駅前エリア」は上昇が急で、従来の坪単価は「台場・有明エリア」の方が上だったので、本来の実力としては順当な結果と言えます。

 これから言えることは、
最近の価格高騰は、富裕層にはほとんど影響を与えない一方で、実需層にダメージを大きく与えている、ということです。そして、これは第2四半期の数値ですから、10月に勃発した「杭打ち偽装」の問題や、富裕層に影響がある「タワーマンションに対する国税庁の課税強化の動き」は折り込んでおらず、第3四半期における更なる価格下落が懸念されます。

 
マンション販売鈍化の兆しは、新築マンションにも広がっています。私の家には週の頭に野村不動産から、そして本日は住友不動産から「モデルルームにお越しになりませんか」と電話がありました。野村不動産の物件(プラウド)は資料要求をしただけであり、住友不動産の物件(超人気とされるタワー物件です。)は2カ月以上前に一度モデルルームに行ったきり音沙汰のないものでした。

 私の記憶では、
資料請求等くらいで、業界を代表する一流デベロッパーからわざわざ営業コールをしてくるなどということは、かつてなかったことでした。モデルルームによっぽど人が来ていない、ということなのでしょうか。

『分譲マンション・アップデート』へ 


| 市場動向 | 20:50 | comments(0) | trackbacks(0) |